2.グランドティトン国立公園アメリカTOP

今も隆起を続けているグランドティトン

 スネークリバーが湾曲して造った小さな清らかな池。静かな水面には天を指す端正なティトンの姿が映る。どこまでも澄みわたった水と、キーンと張りつめた早朝の冷気。鏡のような池の中で、ティトンの姿がゆがんだと思うと、1頭のムースが現れた。悠々と水草を食むその巨体に、曙の輝きが一気に降り注ぐ。
 イエローストーンのすぐ南にあるグランドティトン国立公園には、山と水と植物とそして鳥や動物たちが奏でる完璧なハーモニーがある。あくまでも清冽(せいれつ)な高原の空気の中、歩いて、ボートに乗って、馬に乗って、その魅力を思う存分満喫できる。。
グランドティトンは南北に細長い国立公園で、北はイエローストーン国立公園、南はジャクソンの町に挟まれている。園内の北部には海抜2064mのジャクソンレイクが南北に長く広がり、湖の西側にティトン山脈が連なっている。
ジャクソンホール・ハイウエイ
 公園の東側を走る国道の、ムースからモランまでの18マイルがジャクソンホール・ハイウエイ。ワイオミングらしい雄大な景色がずっと続く。






アンテロープフラット・ロード

 ムース・ジャンクションの1マイル北から東に入る。ハイウエイよりも一段と高い丘の上にあるので、さらに見晴らしがよく、バファローやプロングホーンが多く見られる。

ジャクソンレイク
 ティトン山脈の北半分に面した湖。公園の中心となるビレッジ,コルターベイに着いたら、まずはボートツアーを楽しむとよい。運悪く山が見えなかったら、湖畔のトレイルを歩いて湿原を巡ってみるのも良い。短時間でもかなり楽しめる。あたりには野生動物がとっても多い。ティトン・パークロードの途中から南に行くとジャクソンレイクより静かで神秘的なジェニーテイクがある。ここからのグランドティトンの姿は迫力満点だ。

トランスフィギュレーション礼拝堂

草原の中に建つ丸太つくりの素朴な礼拝堂。1925年に建てられたもので、中には木の枝で作った十字架と、大きな窓の向こうにグランドティトンがあるだけ。当時の人々の暮らしと、これを作った人の思いを感じる。