一般的な栽培、管理方法 | |||||||||||||||||||||
はじめに.......................................................................... 東洋蘭は気根植物であり、基本的にはどの蘭も同様な栽培方法で良いのですが、種類に より性質が幾分異なることから、この点を区分け、参考に成れば幸いです。 |
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潅水について................................................................ 栽培上一番大切な部類で、昔より水掛3年と言われていますが、基本的には乾いたら充分 水を掛ける。・・・・が栽培してみると加減が分からない?どのタイミング? |
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・水掛のタイミング・・・・鉢の重量を量り、10%以上軽くなった時。 長年掛かり考え出した数値化した重量法!!! (誰でも作が安定しますよ?やってみて下さい) ・掛ける時間帯 ・・・・夏は涼しくなる夕方。(蒸れによる根痛み防止。) 冬は暖い日の午前中。(寒さ傷害、凍結防止。) |
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栽培の場所について.................................. 東洋蘭は基本的には適度の遮光日の下で、凍結しない、蒸れない、通風の良い場所で あればどの種類も良く出来ます。 |
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・棚の高さ(通風の為)・・・・・どの品種も50〜70a(写真参照)
※どの品種も消毒1回/月の条件下・・・・・夏は屋外栽培が良い。 |
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肥料について.............................................................. 東洋蘭は肥料を余り必要としませんが、良い作にする為には、コツを得た与え方が必要 です。(蘭は可愛がり過ぎて、水や肥料を与え過ぎ根を傷め易い。) |
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※液肥の場合は2000倍液・・・・・頻度1回/2週(3〜6月間が無難) |
殺菌・殺虫消毒について........................... 病害虫の被害に遭われる前に、予防的に下記基準で実施されることをお勧めします。 |
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・殺虫剤 ・・・・・スプラサイトの1000倍希釈液。(混合可能。) ・殺菌剤 ・・・・・トップジンMの1000倍希釈液。( 〃 ) ・頻度 ・・・・・冬場を除き、予防も含め1回/月実施する。 |
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植え替え方法について........................................... 植え替え時に1年間の成果・作柄が良く分かる瞬間です。努力した甲斐があったか? 未だに未熟であったか?蘭は正直に教えてくれます。(蘭は根が命、悪い根に明日は無い。) |
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・植え替え期・・・・・成長期、厳寒期を除く時期。(彼岸〜彼岸まで) ・加温設備のない方は3月〜5月の植え替えが無難です。 ・株分け方法・・・・・基本は3条(3本)以上となる様(小割は厳禁) ・バルブを持ち、捻る様に引き裂く。(刃は病気防止で不可) ・根を傷つけ無い様ばらし、悪い根は取り、水洗いをする。 ・良く出来た株は毎年、最低1回/2年は植え替えを実施。 ・植え方 ・・・・・底は大粒・中間は中粒・上部は小粒石とする。 ・バルブが鉢の縁と水平になる様に、深、浅植え厳禁。 ・根を広げ、隙間に棒で傷つけない様に丁寧に入れ込む。 ・恵蘭は極乾防止として鉢上に水苔を置くと良く出来る。 ・培用土 ・・・・・さつま土と硬質鹿沼土(3割)の混合土が基準 ・どんな石でも良いが必ず弱酸性にする(PH5,5〜6間) ・培養鉢 ・・・・・プラスチック蘭鉢が主流・鑑賞兼鉢は楽焼き鉢 ・金稜辺・・・・・屋外栽培の為、乾き難い丸形蘭鉢が良い。 ・恵蘭類・・・・・屋内栽培の為、乾き易い穴明き蘭鉢が良い。 ・後の管理 ・・・・・水を多量に掛け、微塵粉を洗い流し除去する ・当初は日陰に置き、徐々に日を強く2週間で元に戻す。 ・その後は肥料等の追肥も再開する(春の植え替えのみ) 年間の栽培、管理ポイント............................. |
季節別チエックポイント | |
春 | ・3月〜5月間は植え替えの最時期、金稜辺は蜂の捕獲に使用した後に行う。 ・3月〜6月間は追肥は本格実施、液肥と併用しても良いが薄目とする。 ・毎月1回以上殺菌、殺虫消毒は行う、特に被害の出る時期だけに注意する。 ・4月始めに屋内栽培の金稜辺は屋外栽培へ切り替え、外に出す。 ・5月始めに恵蘭類も屋外栽培に切り替えの為、外に出す。 |
夏 | ・追肥はしないのが無難、液肥は春基準の半分以下に薄めること。 ・全て屋外栽培の為、消毒は毎月一回以上必ず行う(昔は雨は厳禁であった、忘れるな) ・強力な日照りもあり、遮光10〜20%更に実施する、特に西日を注意する。 ・何より大事なのは暑さ対策、更に風通しを良くし、水掛は涼しくなる夕方とする。 |
秋 | ・追肥、液肥は春の半分程度を実施する、葉芸品は葉が伸びる為、やらないのが無難。 ・この季節も消毒は重要、毎月1回は実施することをお勧めします。 ・10月下旬には恵蘭類は屋内へ入れ込む、屋内の換気は充分行い変化を無くす。 ・金稜辺の葉芸品は11月上旬には屋内へ入れ込む。 |
冬 | ・屋外は寒気が当たらない様に更にサイドを強化、屋内はビニールの二重被服をする。 ・水掛は暖かい日の午前中に行い、寒さによる痛みを防止する。 ・肥料と消毒は不要、成長はしないので、水も辛めとする。 ・昼の換気は充分行う、夜は可能な限り暖かくする工夫をする。寒冷地では加温を。 |