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柳 生 街 道 その1
忍辱山 円成寺
朝早くに、ホテルの送迎バスで近鉄奈良駅前のバスターミナルでバスを待った。
最初は私たちだけだったのが、にたような年頃で、にたような格好をした人達が40人ほど三々五々集まってきた。ほとんどがストックとバックパック姿である。若い人は二人ほどであった。
8時45分のバスに乗り、40分ほどかかって忍辱山(にんにく)円成寺のバス停で降りた。
はじめはこの「忍辱山」という字が読めなかった。
バス停の前は、いかにも奈良という風情であった。
道を教えてもらって少し歩くと、やがて柳生街道の名刹である円成寺が見えてきた。
ここには運慶最初の作品があるということで楽しみだった。

円成寺は歴史のある寺で、桧皮葺きの楼門、舞台付寝殿造りの本堂は共に重要文化財で、境内の奥まったところにある小さな春日堂・白山堂は日本最古の春日造り社殿として国宝なのである。
現在は山筋の寺ということだが、熊野古道を歩いてみてわかったが、現在の道から判断して山奥であっても、往時には人々が行き交うメインストリートであったことは間違いない。
境内は落ち着いた雰囲気でさすが名刹という感じである。
紅葉には少し早い時期だったが、それでも目を楽しませてくれた。
柳生街道 忍辱山 円成寺
(楼門と庭園。いい仕事してますねぇ:D70)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(楼門:D70)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(境内の石仏)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(いかにも歴史ある感じ。休憩にいいスペースがある。:D70)

円成寺は天平の勝宝八年(756年)、聖武・孝謙両天皇の勅願により開創と伝えられる。
応仁の乱の兵火で主要伽藍を焼かれたが再興し、江戸期には23寺、寺領235石を有する大寺院であったという。
しかし、明治維新後、寺領を失い現在の大きさとなったのである。

楼門は室町時代で入母屋桧皮葺、庭園は平安時代で浄土式と舟遊式を兼ね備えた寝殿造系庭園で、池には紅葉が映りきれいであった。お目当ての運慶作の大日如来座像(国宝)は多宝塔の中に安置され、ガラス越しだが拝観できる。なかなかのものである。
一見の価値がある。本堂には阿弥陀如来座像(平安時代・重要文化財)、四天王(鎌倉時代)が並ぶ。写真撮影禁止なのは残念だが、薄暗い本堂の中で凛とした雰囲気のあるいい仏像達である。
一巡後、一服をかねて本堂の広縁にすわり風情を楽しんだ。
柳生街道 忍辱山 円成寺
(運慶作大日如来像:D40x)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(春日堂・白山堂 (国宝):D70)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(多宝塔。運慶作の大日如来がある:D70)
柳生街道 忍辱山 円成寺
(なかなか面白い:D40x)

再び柳生街道にでると茶店があり、店頭で柿や野菜を売っていたので、柿を買った。
少し重たかったが季節のものであり、昼食後のデザートにすることにした。

円成寺を出て案内板に沿って進むと山道に入った。最初の登りの頂上にお墓があった。六地蔵もあり、道の周囲は薄暗い照葉樹林で、いかにも古道柳生街道という感じがした。
バスにたくさん乗っていたので、もっと大勢の人が歩いていると思っていたが、すれ違う人もはほとんど無く、専用道路のような感じであった。道は、ほとんど手入れもされて無く、というより手入れをしているがそれを感じさせない地道のままであるが、街道の雰囲気としてはこれでいい。
柳生街道 忍辱山 円成寺 柳生街道 忍辱山 円成寺  柳生街道 忍辱山 円成寺
誓多林〜峠の茶や
柳生街道は、いかにも古道という感じの山道が続く。アスファルトの道もあるが、ほとんど地道で、所々にイノシシが何かを掘ったあとがある。足跡もいっぱいついていた。両脇にある畑もししよけの柵を強固にしている。
昆虫も結構目について、あまり目にしないナナフシものろのろと笹の上にいた。
道は案内板がきっちりしているのと、山道の一本道なので迷うことはない。ただし一カ所、円成寺からの距離が間違っているところがあり、誰かがそれを訂正し書き換えていた。

普段味わえない、舗装されていない道の土の感触を踏みしめながら歩くのは気持ちがいい。道はやがて車も走れる舗装道路と合流する。この合流点からは平坦な道となり、やがて下り坂となる。きれいな茶畑が見える。
柳生街道 峠の茶屋
(木漏れ日に緑がきれい)
柳生街道 峠の茶屋
(ナナフシにであった)
柳生街道 峠の茶屋
(柿がたくさんなっていた)
柳生街道 峠の茶屋
(赤とんぼもたくさん)

左手に上水道施設を見ながらさらに下って行くと、山里に出て、T字路に突き当たる。たくさんの案内板がたっている。これは少し整理してほしい。柳生街道はそこを右に折れる。右手には茶畑が広がり、街道沿いの小屋では農作物を売っている。
茶畑の上のほうには「五尺地蔵」があるというが、今回は時間もあまりないのでパスした。しばらく行くと誓多林(せたりん)の集落となる。集落の途切れたところに八柱(八王子)神社がある。
集落の守り神だ。
この八柱(八王子)神社の前の道筋に新しいトイレがある。椅子があるので休憩にいい。私たちもここで昼食とした。
街道歩きの二人連れが、道に迷ったことをいろいろいいながら追いついてきた。T字路で反対方向に歩いたらしい。1時間のロスタイムで、残念がっていた。もう一つのグループも通り過ぎていった。トイレ前で30分ほど休憩し、歩き始めた。途中きれいな糞ころがしが何匹かよたよた這っていた。
柳生街道 峠の茶屋
(誓多林集落の、八柱(八王子)神社:D70))
柳生街道 峠の茶屋
(なかなかいい雰囲気なのだが・・:D70)
柳生街道 峠の茶屋
(お店の人もなくひっそりの峠の茶屋:D70)
柳生街道 峠の茶屋
(昆虫が結構たくさんいる:D70)

神社を離れて程なく、行きたかった峠の茶屋が見えてきた。しかし店は鍵がかかりしまっていた。店は閉店しているようであった。いつか開店するのかどうなのかわからない。この200年前の江戸時代の建物をゆっくり味わいたかったがかなわなかった。ここでも2,3のグループとすれ違った。

茶屋前を離れてしばらく行くと、高円山ドライブウェイに突き当たる。案内板に沿って「地獄谷石窟仏」に向かった。
ドライブウェイは車のスピードが速く、横断時には気をつけなくてはいけない。

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