カヌー漕ぎ漕ぎ川
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(2001年10月8日)
日高川漕ぎ漕ぎ記録
護摩檀山を源流とする日高川は、龍神村、美山村、中津村、川辺町、そして御坊市へと流れる川である。龍神温泉を始め美山温泉、中津温泉等々の温泉が川に沿ってある。日高川はくねくねと曲がった川である。ただし、カヌーが漕げるところは少ない。
途中美山村に県内一の椿山ダムがあり、水位が絶えず上下し、水がいつも笹濁りしている。
この日、私は中津村の観音寺橋から川辺温泉前まで漕いだ。会社の同僚O氏がサポートしてくれた。
日高川を漕ぐのはこの日が始めてであった。
観音寺橋下の河原までは、きれいなコンクリートの道があり、船も簡単におろせる。
前夜来の雨のために、濁りが少し多い日高川をこぎ出すと、水は以外に速かった。
川筋の岩盤は、古座川でもなく日置川とも違う、何となく溶岩が盛り上がったような感じがする。
こうした岩盤の成り立ちを知れば面白いだろうと思う。

水が速いので、思ったより船は走った。
サポートをしてくれたO氏は、行く先々の橋の上で下ってくるのを見守ってくれたが、

「速い、速い。思ったより速くつくので忙しい」

とカヌーの足の速さに感心しきりであった。
しばらく漕いでいると、カヌー2艇に追いついた。
大阪からきたという2組のカップルは、ファルトにそれぞれ乗り込んでいた。
いずれも初心者らしく、瀬のコーナーでは船が回っていたしパドリングもぎこちなかった。しかし楽しそうに漕いでいた。
船がファルトなので少々の瀬もなんとかクリアしていた。というよりこの日の日高川は水量が思ったより少なく、瀬がなかった。

「濁っていて底が見えないからコワイなー」
「なんとかなるやろ」

と言い合いながら下っていた。
2艇の若いカップルは、カメラを向けるとピースサインでこたえてくれた。かわいいなー。
おじさんは、一人で漕いでいる。


(観音寺橋とその下の河原)

(ピース)

(ピース)

鮎釣り時期にカヌーの行く手を遮る瀬掛け。ここはポータリングで迂回した。
川を見ていた人に川の様子を聞いた。

「鮎獲れますか?」
「ううん。今日は濁ってるからなー。カヌー漕ぐじゃましてすまんのう」
「いえいえ。お互い様です。古座川は通れるところに、小さな白い目印を付けてます」
「おうそれやったらええなー」

こういう鮎釣り師に会うとうれしい。
カヌーをあげて小休止した。でもこれで水が澄んでいたらもっとよかったと思う。
生理現象の処理をして、河原のおじさんと話していると途中で抜いた2隻もやってきた。それぞれの艇を引き上げ、瀬掛けを越えた。
来年かけるときは、是非カヌーの通り道を作ってほしいなーー。
この日の日高川は、瀬らしい瀬もほとんどなく、一気に下っていけた。
川の流速が思ったより速く、2時間くらいかかると思っていたのが、1時間で漕げてしまった。

いつも思うのだが、この奥の椿山ダムは本当に必要だったのかということである。
どうしても必要であれば、容量の小さなダムで階段式にし、魚道も設けるなどして魚が遡上できるようにできなかったのかと思う。
ダムは容量が小さいと濁りも少ない。専門家ではないので何とも言えないが、これからのダムは、自然と共生できる対策を講じたものであってほしい。

この川は、イワナの南限生息地など、豊かな自然が残っていたのだが、このダムによってかなりのダメージを受けたのは間違いない。
川筋の誰もが、

「ダムができても濁らないといったのに、澄んでいる日の方が少ない」という。

せっかくのすばらしい川なのに少し残念である。
 

まだ新しい川辺温泉。
カヌーで下ってきて、一風呂浴びるのに最適である。
下の河原が広大で、キャンプもできるので、中継基地にちょうどいい。
この日ここから下に下る予定を立てていたのだが、瀬掛けが連続しているのと、鮎釣り師がたくさんいたのでここで終了とした。
これから下に、日高川名物のゆりの瀬がある。

「ゆりの瀬」は、飛び込みが出来る深場や、瀬ありトロ場ありらしい。しかしこの日見る限りでは岩がむき出しで、カヌーが漕げる余地もなかった。
また瀬の入り口には鮎の瀬掛けがあり、これ以上漕ぎ下るのは不可能な状態であった。
ということは、かなり水が少なかったということか。鮎のシーズンが終わったあと、ここから川口に向けて漕ぎ下ってみたい。

この日は中津村祭りの明くる日だったので、O氏宅でなれ鮨と甘酒を頂いた。すごく美味しかったです。
どうもありがとうございました。


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