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Dec/20(Thu)
地元の支援。
に出て、真っ当な評価を受けるべし。そう、部活動の生徒には言い続けてきました。事実、今年は70キロ北で独立公演を行ったことが、高校演劇・県大会を突破した理由なのだと思います。
ところで、先週地元のホール2ヶ所で公演を行いました。1つ目のホールで言われたこと。
「PRが足りなく、公演を知ったのが開演1時間前だった」
「開演を30分近く遅らせたのはまずいでしょう」
という指摘を受け、2回目の公演はチラシ数千枚配布、ポスター掲示(←むしろ、他の部が積極的でした)ということをします。その結果が、大雪警報にも関わらず100人ちょっとの観客が集まった要素だったのだろうと思います。
開演後、雪が降りしきる中も集まり続ける観客の応対をし、応援団からエールを受ける部員たちを見、
「小学校の恩師が足を運んでくれた」(部員)
という話を聞くと、地元の支えあってこその部活動なのだと気づかされます。
主役の保護者だけでなく、スタッフの保護者も県大会・東北大会の現場に足を運んでくださるという事実を見るにつけ、「東北大会出場」はすべての条件が整ったからだと、改めて思います。生徒と顧問の恐れを知らないノリのよさ。それに合致した脚本。周囲の支え。偶然が生んだ必然かも知れませんが、ここまで駆け抜けられたのはそのおかげだと思ってます。
さて、東北大会(多賀城)に向かいます。いい大会になるとよい。そう念じてます。

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Dec/24(Mon)
演劇・東北大会概要。
が響きすぎるホールが曲者。そう睨んだ我々は、1日目の大会が終わった段階で、その思いをいっそう強くしました。
「滑舌・発声ができてないと審査の対象にならないだろう」
と周囲には話しましたし、そのための練習もしました。事実、審査員の中でも
「ホールの残響が強すぎて問題なのだけれども、声になって聞こえてくる学校があるのだから、ホールのせいにはできない」
という見方だったようです。
 第34回東北地区高等学校演劇発表会。浮島丸の悲劇を舞台に乗せた青森・田名部の「風の盆歌」、ばあちゃんと女子高生の出会いを綴った山形・東根工の「焼き芋ばあちゃん転末記」。幼なじみの別れに人体模型が絡んだ岩手・岩谷堂の「晴れたらいいね」、友人との出会いによっていじめから脱出できた福島・小名浜の「チェンジ・ザ・ワールド」。この4校が優秀賞となり、そこから観客をうーんと唸らせた大トリの小名浜が抜け出したということになりました。
 今回、舞台空間を幕で区切った学校が目立ったのですが、
「見る空間は観客が選択するものであり、あえて引き割り幕や紗幕で区切り必要はない」と審査員から指摘されます。本来、キャパの小さい劇場を想定して作られた劇を、敢えて大ホールでやることの矛盾が生じてくるのですが、かの審査員は
「照明で空間を区切ればいいじゃないか」
と教示します。
 もう一つ。方言を使った劇が多く出てきたのも今回の特徴でした。そのことで、郷土色を出そうという試みだったのでしょうが、発声が不十分だと観客席に伝わらないという結果が出てきます。東北を知らない観客から
「劇の解釈がむずかしい」
と言われるのは、無理もなかったのかなという感じです。

 大会2日目。地元の大会役員と二言三言会話を交わします。
「演劇関係者はよく入っているのだけれども、地元の人も入ればもっと大会が盛り上がったのに」
と言われ、その通りだったのではないかと思います。多賀城市市民会館の空間は、東北各地からのファンで賑わったのですが、地元から見にきたという方がほとんどいなかったように思います。例えば「せんだいタウン情報」の最新号にステージ欄があっても、テレビ・新聞・ラジオ各社が後援していたとしても、告知されてたり、取材があったりという感じには見えませんでした。それがやや寂しく思えるところです。

 3年生は、この大会で引退です。東北各県のみならず、各地から集まった多くの観客から声援を受けたことは、きっといい思い出と変わることでしょう。また来年、岩手・一関でお会いしましょう。

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