しげぼうの言いたい放題


・日本の政治屋は幼稚園で「いやいやえん」を読んでもらえ!(2017年07月14日)

去る7月2日の都議会選挙で自民党が大敗した。これまでの最低議席だった38議席すら大幅に下回り23議席となり、 公明党の獲得議席に並んだ。小池知事率いる都民ファーストの会が55議席を獲得する圧勝となった。
そもそも今回の自民党は不利な要素があった。これまで協力体制にあった公明党が離反し、都民ファーストについたこと、 また前回60議席と完勝したことで候補者が乱立してしまったこと。都議会自民党のドン内田に事前に報告しないと、 条例も新規案件も通らない密室政治に対する審判などが問われる選挙だった。
ところがそれに追い打ちをかけて、国政の自民党の議員が次から次へと問題を起こし、不用意な発言を連発した。 まずは、豊田真由子衆議院議員が、秘書に対して「このハゲ―」など暴言を吐いて、暴行を加えた事件が発覚した。 豊田は自民党を離党したが、その後入院して姿をくらました。その後、自民党候補の応援に入った稲田防衛大臣が、 「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてお願いしたい」と自民党候補への投票依頼をし、問題になった。 そうしたら、幹事長の二階が「落とすなら落としてみろ。マスコミの人たちが選挙を左右すると思ったら大間違いだ」 、選挙戦最終日の首相の安倍晋三が演説中野次られたことに逆上「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と 自民党で上に立ち本来なら火消に努めるはずの立場の人が揃いもそろって油を注ぐようなことを言ってしまった。
結果は上記の通りであるが、人間追い詰められるとこうも暴走してしまうものなのか、と見ている方も唖然とする。 まさに、自民党は集団ヒステリー状態になってしまった。

ま、二階や安倍の発言は、追い詰められ、逆上して恐らく自分でも訳がわからなくなった結果なのだろうが、私としては、 自民・河村建夫元官房長官の豊田真由子を擁護したときの発言が、非常に日本社会の悪い要素 を引きずった発言として印象が強い。「あんな男の代議士いっぱいいる」と発言したのだ。
勿論、そういう輩を知っているならそれらを洗いざらい公表していただけるのであれば結構なことだ。 公表しなくても、多少なりとも良心のかけらがあるのなら、そういう輩を注意して止めさせるように説得するくらいのことはやるであろう。 が、そうしなかった。 そもそも、この発言の真意は「法に触れるような行為であっても大勢の人がやっているのだからとやかく言うなよ!」 ということなのだ。河村自身暴力肯定論者なのだろうが、この発言の真の目的は、豊田真由子の行為を 「(他にも)いっぱい」という言葉を使うことで、相対的に罪を軽くするところにあるのだ。
こういう論理を振りかざす人間は私の最も嫌うところであるが、残念なことにこういう日本人は実に多い。 河村の発言以前にも、こうした「他にもいっぱい」発言は日本の政治屋には多数あった。 代表的なのは「日本だけが侵略戦争をしたのではない。当時は欧米など多くの国がやっていたことだ。」という意見だ。 贈収賄事件が発覚すると「それは自分だけがやっていたのではない。」と開き直る。 過去の慰安婦問題を追及されると「韓国もベトナム戦争のときやっていた」、何故温室効果ガスの削減努力をしないのか、 と言われれば「アメリカや中国は日本よりも排出している。日本だけ減らすのは割に合わない」・・
海外で言われている世界の民族に関するエスニックジョークには例えばこんなものがある。
<<沈みかけている船から乗客を海に飛び込ませるには何と言って説得するのがよいか。>>
ドイツ人には「規則ですから飛び込んで下さい」
フランス人には「絶対に飛び込まないで下さい」
イギリス人には「紳士なら飛び込んで下さい」
イタリア人には「美女が泳いでいますよ」
アメリカ人には「飛び込めばあなたはヒーローですよ」
ロシア人には「海にウォッカの瓶が流れましたよ」
中国人には「海においしそうな魚が泳いでいますよ」
日本人には「みなさん飛び込んでいますよ」
・・・
まさに世界の民族の特徴を捉えた面白いたとえ話である。が面白いなんて言っていられない。 日本人は主体性がなく常に周囲の様子をうかがってそれに合わせて行動することしか出来ない (それが良いことであれ悪いことであれ)と海外の人は見ているのである。 はっきり言えば日本人は国際的にバカにされているのである。

私が幼稚園の頃、幼稚園の先生に読んでもらった本で印象に残っているのが『いやいやえん』。 『しげる』という保育園児の男の子が主人公なのだが、やんちゃで先生の言うことをすぐ忘れて悪いことをして よく怒られるのだ。
あるとき、同じクラスの女の子『ちこちゃん』がふとした好奇心でテーブルの上に乗ってしまった。 『しげる』は「ちこちゃんテーブルにのっちゃ駄目!」と叱った。ここまでは良かったのだが『しげる』は 今度は自分がテーブルに乗って暴れまくる。その時、先生に「何故テーブルに乗ったの?」と怒られるが、 『しげる』は「だってちこちゃんが乗っていたんだもん」と答える。先生は、 「それなら何でもちこちゃんの真似をしなさい」と言って『ちこちゃん』のスカートを強引にはかせる (ちこちゃんのお母さんにスカートを借りて)。 『しげる』は、その後何かに操られたように何でも『ちこちゃん』の真似をし、遂には自分の家に帰ろうとしても 足が『ちこちゃん』の家の方へ向かってしまい帰れなくなる。『ちこちゃん』はそれに気づいて、 保育園へ『しげる』と一緒に戻ってあげて、『しげる』は先生と『ちこちゃん』に謝り、スカートも脱がせてもらった。 魔法が解けたように『しげる』は元通りになった。・・
これは、幼稚園児が習う基本中の基本の道徳である。 しかし、現実の大人にはその幼稚園レベルの基本道徳すら身についていない人が実に多い。 嘆かわしいことである。河村建夫他、日本の政治屋諸君は幼稚園児と一緒に『いやいやえん』を読んでもらえ!!!


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