しげぼうの言いたい放題


・メタボ対策偏重の日本の医療(2011年09月24日)

先日、会社の健康診断を受診して結果が返ってきた。
案の定、いつもの事なのだが身長が高い割に体重が軽く(173cm、50.2kg!)、痩せすぎの判定。脂肪も少なすぎる。 そして、若干の貧血気味とのことだった。胃腸そのものには全く問題はなかった。
確かに朝の目覚めも悪いし、歩いていてくらくらすることもしばしば(特に暑い日がそうだ)。鉄分を取ったり、リポビタンD を飲んで(特に夏場は毎日飲んでいてこれを飲むと調子がよくなる)何とか夏を乗り切った。デスクに肘をつけて作業を すると骨がもろにこすれるので痛くてたまらない。

だが、問題なのは、このような状態の私のような人間に対して、毎年同じように「平均値をはずれていますが、特に問題 ないです」とコメントして終わりという判定医師の判断なのである。
医師の興味は、体重が重く、お腹が出ていたり脂肪が多かったりという所謂メタボな人ばかりに目が向いているのである。
確かにメタボな人は、血管が詰まりやすかったり、心臓に負担がかかりやすかったり、脳卒中の危険性等様々な健康リスクが あることはわかる。だが、寿命という点で見ると若干太り気味の人というのが一番長生きし、極度に痩せている人は 太りすぎの人と同様に早く死ぬ傾向があると言われている。 もっと言えば、太りすぎの人は体を動かすあるいは食事量の制限などで比較的簡単に若干太り気味の体型になることが出来る のだが、極度に痩せている人が若干太り気味の体型になるのは殆ど不可能に近いのだ。 きちんと食べていて太れない人、虚弱体質の人は「想定外」で済ませてもらっては困るのだ。 太れない人の原因を追究し(胃腸が弱いのか、神経質なのか)対策(運動面、食事面等)が全く施されないのは大きな課題では ないのか? 165cm85kgの人と173cm50kgの人間がまともに暴力を伴う喧嘩を行えば前者が勝つのは当たり前。それなのに現在の 日本の医療基準に照らし合わせると前者の人間の方が弱者ということになってしまう。これって変でしょ、どう考えたって?

会社の飲み会などではよくxxxx円飲み放題などというサービスを利用することがある。 私は勿論酒が飲める方ではない。飲み放題型の飲み会ほど嫌なものはない。当然この時とばかりがぶがぶ飲みまくって 元を取ろうとする人もいるが、私はそういう訳にはいかない。しかし、飲み会の会費はがぶ飲み野郎と同じだけ取られるので ある。胃腸が丈夫でだらだら飲んで食っている人の飲み代をなぜ胃腸の弱い酒の弱い人が負担しなければいけないのか? 本当に腹が立つ。
私個人の意見としては、はっきりいって食い放題飲み放題型のサービスは法律で禁じて欲しいと思っている。 食べたら食べた分だけ、酒を飲んだら飲んだ分だけ徴収するような商売のやり方を徹底するのだ。そうすれば飲み過ぎで 酔いつぶれる人も少なくなり、必要もない注文を出して食料飲料を無駄にすることもなくなる。 その方が店の利益にもなるはずだ。
このような野放図な飲食業界のサービス形態も、国民の健康や環境面にも悪影響を与えていることは間違いない。

日本は民主主義国家であり、多数派の意見が非常に反映されている国だと思う。決して褒めているのではない。 食欲も酒も強いどうみても健康な人間が多数派になった場合は、そういう人を対象にした健康管理しか行わなくなって しまう。メタボな人だけでなく少数派の虚弱体質者をもっと尊重してもらわないと片手落ちである。 こういうところが民主主義の盲点にもなっているのかも知れない。


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