鳩山内閣の支持率は下落の一途だ。殆どのメディアで、支持率は20%台になってしまった。
小沢幹事長の政治資金問題で、民主党はカネに汚いというイメージをもたれてしまったことと、鳩山首相の政策的
発言のブレや実行力の無さなどが大きく影響している。
子供手当の満額(2万6千円)支給、高速道路無料化の問題では、約束を果たせず、普天間基地の移設問題でも
最低でも県外移設、5月末までの決着と言っていたのが、これも実現出来ないと言ってしまった。
景気の回復も程遠く、完全失業率も5%前後で高止まりしたままだ。予算も、税収より国債などの借金で賄う部分が
多く、財政赤字も更に拡大していきそうだ。
どれも、これも八方塞でどうしようもない状況のように見える。
だが、私としては、子供手当の満額(2万6千円)支給、高速道路無料化なんて最初から期待などしていなかった。
そもそも私は、子供手当に関しては、現金で支給するよりサービス(保育所の充実等)で支給せよ、どうしても
支給するなら、給食費の滞納者から差し引いた額を支給しろ、と以前言った。
高速道路無料化は温室効果ガスの削減政策と矛盾する、とも言った。その考えは今でも変わっていない。
むしろ、公約通りにならなくてよかったと思っている。
普天間基地に関しては、あのような住宅街の真ん中に米軍の基地があって、日夜米軍の飛行機が飛び交って
いて、騒音だけでも物凄い。万が一、飛行機の操縦を間違えたら周辺住民を多数巻き添えにするような本当に危険
な場所である。鳩山首相は、絶対やります、できます、と最初から期待を持たせ、自ら自滅してしまった。
だが、このような危険な基地を、何とか別の場所に移さなくてはと考えたこと自体は評価に値する。
また、交渉がなかなかうまくいかなくても、こういう危険な基地があるのだと国民に知らしめただけでも充分だ。
歴代の自民党内閣では決して問題にすらならなかったであろう。
この問題は、将来的には日米安保条約のあり方を含め、根本的な話し合いが必要となってくるが、とにかく
あせらずにじっくり取り組んでいくべきであろう。
財政赤字の問題は、元はと言えば、自民党のこれまでの悪政がもたらしたものであり、現在の民主党政権が全て
尻拭いするハメになってしまっているのだ。
これまで、民主党は事業仕訳を徹底的に行ない、財源を捻出してきた。その努力は評価できる。
それでも足りないというなら仕方ないだろう。公約の修正を柔軟に行っていき、次の参議院選挙で信を問うことだ。
対する野党はどうなのか?自民党は、民主党の支持が下落しているにも関わらず、その受け皿となっていない。
脱党者が相次ぎ、求心力の低下が著しい。みんなの党、たちあがれ日本、新党改革など保守新党が次々と出ているが、
どこも違いがはっきりしない。はっきりしているのは、どこも憲法改正を目指していることくらいだ。
自民党ではイメージが悪いので、泥船から抜け出そう、ということで出てきただけの連中にまともな改革が出来るとは
到底思えない。
公明党は、おとなしく様子見をしているように見える。どこについたらよいか見定めているのであろう。
共産党は、こういうときこそ存在感を示し、党勢拡大の絶好のチャンスなのに、伸び悩んでいる。これで参議院選挙
で伸び悩むようなら、志位委員長を即クビにすべきであろう。
やはり、ここしばらくは、民主党にやらせるしかない。少なくとも、あと10年は、自民党など保守勢力には 政権を渡すべきではない。すぐに大きな変化を期待しないでじっくり見守っていくのが最善である。