しげぼうの言いたい放題


・やらせタウンミーティングに見る日本国の民度の低さ(2006年11月26日)

小泉前内閣が始めたタウンミーティング。一般国民の生の声を直接聞いて政治に反映するという画期的な 試みであった。しかし・・・・
小泉内閣になって開催された174回のタウンミーティングのうち、最低でも、半数弱でやらせがあったと、 報告されている。 特に、9月2日に八戸市で行われた政府主催の「教育改革タウンミーティング」では教育基本法改正への賛成発言 を依頼していたことも明らかになっている。 http://www.jca.apc.org/stopUSwar/Japanmilitarism/japn061105.htm を読むと詳しいことが書かれている。(読めば読むほど腹が立ちます。)
八戸市で開かれた「教育改革タウンミーティング」では、質問者10名のうち、実に6名が依頼質問者で、 質問内容はもとより、座る場所も事前に把握していたらしい。 また、質問に立ってくれた人へは謝礼金を1人当たり各5000円支払っていたともいうから悪質だ。

このような事実が、小泉が辞めたあとに発覚しているが、なぜもっと早く公にならなかったのかが不思議である。 マスコミはいったい何をやっていたのか!人気の高い小泉の前に物申すことすら出来なくなっていたのか、自民党 から何らかの圧力でもかかっていたのかと勘ぐりたくなる。
何といっても一番問題になるのは、民主主義を補完し民衆の声を政治に反映させる、と言っておきながら、為政者に 都合のよい政策を推進するためにわざとサクラに言わせてそれがあたかも民衆の生の声であるのだという錯覚 を意図的に行ったことである。小泉という男は、世論を操作することが巧みであると言われていたが、このような 悪質なやり方までやっていたとは驚きだ。とんでもないペテン師だったことが今更ながらわかった。

だが、問題なのは、為政者側ばかりではない。裏を返せば、このようなやらせや仕掛けをやらなくてはミーティング が成り立たないほど、日本国民は政治に関心が薄く、自分の意見を持っていないということである。 例えば、選挙をやっても、投票に行かない人間が半数近く、宗教や組合等 何らかの形での組織への服従で言われた通りに投票するものが2割、政治家のその時々のちょっとしたパフォーマンス 等で釣られて投票するのが1割から2割。まともにモノを考えて選挙に行くのは1割程度ではないか? (選挙の内容、国政選挙か地方選挙などでも違うが)
飲み屋で話すことと言えば、仕事に関することを除けば、上司やその場にいない人の悪口、 警察のスピード違反の取り締まりに対する不平不満、その他下ネタなどが多く、知性が低すぎだ。 政治の話などは意図的に避けて通るのが日本の現状だ。

そもそも、この国に西欧型民主主義というのは向いていないのだ。何度も私は言ってきたが、民主主義というのは、 国民が積極参加し、国民がある程度利口でないと成立しない仕組みなのだ。
この国の場合もっとも良いのは、水戸黄門様のような聖人君子的な人物がトップに立ち、その人物の言う事に 絶対服従するような国家体制だ。テレビドラマ水戸黄門の人気が未だに絶えないのもそういう社会に憧れを持って いるからなのだろう。
現代で言うと、天皇陛下であろう。国旗国歌を強制し従わないものを厳しく罰していた人物に「強制しないことが 望ましい」とおっしゃった。下手にいんちきな民主主義を導入して隣国と争いことを起こしたり、国民を弾圧する ようなことになるなら、今の天皇陛下に全ての実権を握らせたほうがずっとマシであろう。一切天皇陛下に 文句を言うことも禁ずる。天皇の後継者も天皇自身が決める。こうすれば、国内のクソウヨ共も黙るだろうし世の中が 一番安定するだろう。国民がまともに参加しないくだらない選挙やタウンミーティングなどやらない方がましだ。

だが、いつの世でも聖人君子が存在してくれるとは限らない。現在はともかく将来この国がヒトラーのような独裁者 に支配されるようになったらどうするのか?黙って、命を預ける覚悟はあるのか? 日本国民は、民主主義を持っている有難さというものを今一度考えてみる必要がある。


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