しげぼうの言いたい放題

 


・だったら今迄何をしていたのか?日本の再犯防止教育(2005年01月21日)

1月18日の朝日新聞の1面を見て、何だこりゃ、と目を丸くした。 犯罪者の再犯防止教育を受講義務化するため、監獄法を改正するのだと言う。

以下、朝日新聞の記事を抜粋
・・『法務省は、刑務所内の再犯防止教育を義務化することを、通常国会に提出する監獄法改正案に盛り込む方針を決めた。 横田尤孝(ともゆき)矯正局長が17日、小泉首相に報告した。特に、性犯罪者への再犯防止教育は、奈良市の女児 誘拐殺人事件をきっかけに必要性が強く指摘されており、精神科医ら民間の専門家と協力して新たなプログラムをつ くることを決めた。刑務所では現在、罪の種類や受刑者の特性に応じて再犯防止教育をする「処遇類型別の指導」を 採り入れている。薬物依存から抜け出す教育や暴力団離脱の指導などが知られている。義務ではなく、希望者が対象 だ。改正案では、これらを義務化し、正当な理由なしに拒んだ場合は懲罰を科す。 性犯罪については、全国74カ所のうち13カ所で実施され、受講者は性犯罪で服役している3090人のうち125人 (04年末現在)にとどまっている。1回1時間程度で月に1〜4回、期間は2〜8カ月。施設によって指導方法は さまざまで「職員が手探りで指導している」という。 法務省はプログラムづくりのために研究組織を発足させる。しかし、この分野については専門家の数や治療例が 多いとは言えず、矯正局幹部は「強姦(ごうかん)やわいせつなど個々の罪名別に検討する必要もあり、かなり難しい 作業が予想される」としている。』・・

知らなかった。今迄の刑務所の服役者は、再犯防止教育すらろくに受けていなかったということだ。 これから義務化を検討する?バカヤロウ、刑務所ってそういうことをやる場ではないのか? いったい今迄何をやってきたのか? 「気をつけ、右向け右!」というお決まりの軍隊演習の真似事ばかりを惰性でやっていただけで、何も中身はなかった というわけかよ。

奈良市の女児誘拐殺人事件の犯人は、過去にも性犯罪を犯し、懲役刑を受けながら出所後、今回のような児童殺害事件を 起こした。
その他、十数年前の女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人の一人が、出所後暴力団に加入し、 女性をめぐるトラブルで相手の男を監禁恐喝する事件もあった。その際、「おれは以前人を殺したことがあるんだ」などと 口走ったりもしたようだ。
あってはならないことだ。一度捕まえた犯人が、出所後同じようなトラブルを起こしたらそれだけでも大問題だ。 大体、日本の凶悪犯罪者は、捕まればただ飯を食い、被害者の復讐から身を守られ、出所の際には以前の名前がわからない ように配慮され、居住地も秘匿される。しかも、充分な教育を受けているならともかく、3090人のうち125人しか 再犯防止教育を受けていない有様だ。これでは、新たな犯罪が起こってしまっても不思議はない。
これは、国家の犯罪と言えるだろう。 もっともこのような教育を受けても反省しないで同じ罪を犯すやつはいるだろうが、そういうやつは、罪の 程度にもよるが、死刑を含む厳罰を行うべきことは言うまでもない。

それにしても、このようなごく当たり前な再犯防止教育義務化なんてことを、あんな大事件が起こってしまってから慌てて やりだすとは何事だ。ことが起こってからでは遅すぎるんだよ。

とにかく、早期に法案をまとめ、国会を通せ!(いくらなんでも反対する政党はないだろう。)以上。


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