しげぼうの言いたい放題

 


・何故日本の医療機関は365日フル稼動が出来ないのか(2002年07月19日)

私のような軟弱男にとって、日本の暑い夏は大の苦手である。今年は特に貧血と夏風邪で 完全にばてて医者に通った。

それにしても、日本の医療機関の診療効率の悪さは昔から全く変わらない。 大病院だと待ち時間が長い。長すぎる。2時間3時間と平気で待たされる。 そのくせ、夕方早々に診療を打ち切る。日曜日、祝日は完全に休み。お盆休み、年末年始、 も当たり前のように休みをとる。休みの日に急な病気で病院に行くと嫌な顔をされ、普段 よりも破格の金を取られる。日本の医療機関は、サラリーマン感覚で仕事をしている としか思えない。我々のような普段土日祝日しか休めないサラリーマンは、勤務時間を 犠牲にしないと医者にも通えない有り様だ。働くときも休むときも皆一緒に行動しなければ 済まないという日本社会の悪い一面であろう。

私の母方の祖父は2年前に亡くなった。92歳だった。最初は、腰の骨を骨折したのが きっかけだったが、病院に運ばれたのが12月31日で病院が年末年始の最初の日で あった。本格的な治療が始まったのが1月5日過ぎであった。その後、祖父は寝たきり になり、その年の8月13日に亡くなった。丁度主治医がお盆休みに入ったときだった。 祖父は骨折した以外にも腎臓などに持病があったのも事実だが、初動体制の遅れが悔や まれてならない。医療機関が余りにも長い休みを取ることは考えものだ。

勿論、医者だって普通の人間だ。休むときは休むのが当然の権利だ。 しかし、医者が休みを取る事と、病院をフル稼動させることは全く別のことだ。 私は、もっと病院をフル稼動させるべきだと言っているのであり、医者にもっと働け と言っているのではない。正月休みに勤務した医師や看護婦は別の時期に取れば良いだけの 話だ。 そうだ。つまり、この世界でもワークシェアリングということに行き着くのだ。 医師や看護婦の数をもっともっと増やすことである。そうでなくとも日本は現在失業などで 人が余っているのだ。雇用の創出という面でも大きい。無論失業しているなら、あなた医者に なりなさい、なんて簡単な話ではないが、国がもっとこういう方面に助成金を出すなどして 医療を学ぶ人を増やし、優秀な医者や看護婦を育成していくことは可能なのではないか。 1日24時間、年間365日医療機関をフル稼動させることが理想である。それを実現した 病院には特別補助金、又は大減税を行なうなどしてもよい。 少なくとも、クマしかいないような場所に高速道路を作るよりはずっとましである。

この国は、世界一の長寿国なのだそうだ。しかし、この国の医療機関の実態を見ると、 とてもそのような国には思えない。医療費の値上げ、年金の引下げを実行するために、 政治家、マスコミぐるみで嘘をついているのでは、とつい穿った考え方をしてしまう。

最後に一言。警察と医者が信頼出来なくなったら世の中お終いだ。


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