しげぼうの言いたい放題

 


・自衛隊の後方支援は憲法違反だ!A裁判所は何をしている!(2001年11月02日)

自衛隊の米軍の後方支援を可能とするテロ対策特別措置法案が、遂に可決した。 事実上、憲法9条が踏みにじられ、日本は戦争の道へと真っ直ぐに突き進むこととなった。 こういうことを安易に決定した政府も問題だが、それを半数以上の国民が支持しいるらしい ことに深刻さを憶える。

今回のアメリカのテロ事件で、最も熱狂したのは我々日本人である。自衛隊をインド洋への 派遣を迅速に決定してしまったのは、当事者のアメリカでさえ驚いているという。 これを見ると単にアメリカの付き合い戦という感覚ではなく、戦争そのものを自らの意志で 行なおうとしているとしか思えない。 要するに日本人は戦争が大好きなのである。昔からそうである。 蒙古襲来のときだけが唯一正当な防衛戦争であるが、秀吉の朝鮮出兵、日清戦争、日露戦争、 第一次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争、これら全て日本が積極的に仕掛けた戦争である。 しかも、太平洋戦争で原爆を落とされ、平和憲法を施行した後60年も経たないうちに あっさり踏みにじって何が何でも戦争に行くという、正気の沙汰ではない。 そもそも、第2次世界大戦の反省もロクにしていなかったのが実状なので、そうなっても 不思議ではないのかも。戦争を止めたのは、国民のためではなく、国体が護持されなくなり そうだからという(要するに天皇のため)理由だった。その後憲法を作り直すとき、日本の 政治家は、明治憲法と大して変わらない内容しか考えなかった。 それをアメリカがこんなんじゃダメだと現在の平和憲法を示したのだ。 中国やアジアの人達への補償も何もやっていない。日本人に戦争についての反省はまるで なかったということを実証した。 狭い国土で人間ばかりが多くなり、ついお隣りさんの動向が気になり、絶えず競争意識を 持ち続ける社会環境が、戦争好きな国民性を生み出すのであろうか。こんな愚かな民族に つける薬はあるのか?

内閣はバカだ。国会議員はバカだ。マスコミもバカだ。国民もバカだ。となれば、1つだけ頼り になるのが、司法即ち裁判所である。 憲法81条には、裁判所には、法令審査権(違憲立法審査権)があり、国会や内閣が 作った法律や政令等が憲法に違反していないかをチェックする機能を認めている。つまり、 裁判所は、憲法の番人なのである。直ちに裁判所は動いて、テロ対策特別措置法案に違憲判決を 出して、潰してしかるべきである。直ちにである。そうでないと意味がない。2年も3年も検討 してなんて余裕はない。裁判所が動かないなら、社民党、共産党、その他良識ある一般市民が 手を組んで、訴えを起こすべきだ。しかし、それもうまくいくかはわからない。最高裁の裁判官 にしても行政官僚や与党の言いなりで憲法が補償している裁判官の独立など建前となっている らしいのである。やるだけのことはやってみるべきだが。 裁判所が何も動かなかったり、テロ対策法案が合憲だと言い張るようなら、もはや救いようが ない。次の国民審査で、最高裁の裁判官全員に×をつけろ、と言っても次がいつになるのか。

世界で最も民主的平和憲法を持っていながら、これだけ民主主義が機能していない国家も 珍しい。やはり、この国の国民は一度痛い目に合わないとわからないらしい。


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