自民党の総裁選挙の大勢が判明した。なんと最大派閥橋本派を向こうに回して 小泉氏が予備選挙で圧勝ということだ。自民党の過去の予備選挙と言えば、組織の 締め付けが厳しく、幽霊党員を作ったり、地方の親分が党員に白紙の投票用紙を 持って越させて同じ名前で何票も投票するなど汚いことが行われてきたようだ。 今回も反小泉陣営ではかなり、締め付けが行われたようだ。 にも関わらず小泉氏が大勝利となった。全国の自民党員が現在の自民党の体質に 一斉に反発した結果である。 ダビデが巨人ゴリアテを倒したようなもので、組織と派閥でリーダーが決まるという 常識を覆した小泉氏には頭の下がる思いである。まさに日本の政治の夜明けを感じさせる。
だがしかし、これだけでは手放しでは喜べない。 日本をどうやって立て直すか、どんな内閣を作るかがポイントである。挙党態勢の名の元に これまで通り派閥均衡型の内閣を作るようでは何も政治は変わらない。 現に、これまで反小泉だった人達が政策論争抜きで小泉氏にすり寄りポストをよこせと 圧力をかける動きがある。小泉氏を支える人の中にも、最大派閥の橋本派とは喧嘩しない ように人事で優遇した方がと言ってくる人もいる。 今の自民党の枠の中では小泉氏の行なおうとする改革の実現は難しい。人事でも思い通り にはなりにくい。
恐れてはいけない。小泉氏の思った通りのことをやって貫いて欲しい。人事でも政策
でも一切妥協をしては駄目だ。もし、彼らが小泉降ろしに動けば、自民党内の守旧派に
止めを指すチャンスだ。あれだけ支持があるのだから、脱党をちらつかせ有無を言わせ
ず事を進めていけるはず。小泉氏等ＹＫＫや田中真紀子氏が自民党を出れば自民党は
目玉がない。究極の死を迎えるはずだ。守旧派をわざと怒らせそういう方向に持っていき、
政界の再編成を目指すのもよいだろう。徳川家康（小泉氏）が石田三成（自民党守旧派）
を関ヶ原（総選挙）におびきだして叩きつぶしたのと同様である。
小泉氏は有能な政治家であるが、総理になっても自民党の人寄せパンダに終わってしまって
は、逆に自民党の守旧派を蘇させ、日本の政治は更に悪くなる。
小泉氏は今後の動きしだいで、毒にも薬にもなりうるということを忘れてはならない。