風のささやき

Shimbo氏、医者いらず。目指せ、表彰30年

 先日、予期もしない図書券をもらったShimbo氏。その瞬間「何のお駄賃」と誉められるようなことを思い浮かべていたという。「チャンピオン牛3キロ達成祈念?」「ウエスト一回り太ったで賞?」「首回りもで賞?」などなど。しかし、図書券をもらうほど誉められるべきことは何もしておらず、むしろ、人 員整理の餞別?と泣きそうになったのだという。首を傾げたり、急に泣きそう になったりと表情をコロコロ変えるShimbo氏を不思議そうに見ていた図書券を届けてくれた人の言葉に、Shimbo氏の顔は一挙に晴れ晴れとしたのだという。 「おめでとうございます。健保からです」
 そう、Shimbo氏は、今年一年、病院というものに一切縁がなく、そのため、 健保から「よくやった」とのお褒めの図書券をもらったのである。この図書券、 実は今年が初めてではなく、4年ぐらい連続でもらっているのだそうだ。 Shimbo氏はここしばらく風邪等をほとんどひいておらず、まさに馬鹿は 風邪をひかないの超典型。Shimbo氏のまわりの人々がShimbo氏を称し「あの馬鹿」と陰で呼んでは、クスクスと笑っていることをShimbo氏は知らない。

 さて、最初はもらってうれしい図書券であったが、家に帰りついてから、だんだんと疑問が湧きあがって来たというShimbo氏。それは、「俺は、四年ぐらい連続で病院に行かなかったのだから、景品もそれに合わせて高くなってもいいのでは?」というもの。強欲なShimbo氏ならではの発想であり、それから真剣にShimbo氏は、制度の見直し案を作り始めたのだという。Shimbo氏がメモに書き始めたプランは下記のようなものだ。「1年目、図書券」「2年目、チャ ンピオン牛のテルヨのシャブシャブ詰め合わせ」「3年目、君も卵おじさんに! 濁った温泉1泊2日旅行」「4年目、Shimbo氏が欲しいもの15万円相当」 「5年目スペイン旅行15日間の旅、フラメンコとパエリヤ付」・・・・ 「30年目 豪華世界一周クルーザー旅行!」

 それを書き上げた瞬間、「ヒャッ・ホー」と言って飛び跳ねたShimbo氏。 「来年はまた、ただでスペインに行けるよこれ。スゲー。」と一人興奮気味。 「何と30年目には世界一周だぜ、世界一周」と目を輝かせる始末。そうして おもむろに葉書を取り出すと、そのメモを葉書に貼り付け「素晴らしい提案が 今あなたの目の前に! これでぐっと医療費負担を減らせます!」というメッ セージを沿えて、表には健保様と書き付けたのだという。「これですべてが丸 く収まった!」とShimbo氏。
 
 届け先不明で葉書が無常にも送り返されて来たのは、それから数日後のこと だった。
 それまでのShimbo氏は、提案が採用されることを信じて疑わず、来年のスペイン行きに備えて、007にも負けない綿密な情報収集に励んでいたとのこと だ。戻ってきた葉書を見た時のShimbo氏の落胆振りは、人目に触れさせるのが憚れるほど、情けない様子だったという。

今週のおまけ

エッ、Shimbo氏の五年連続? あたしの猪突猛進に耐えられればね