風のささやき

Shimbo氏演奏会で真っ白。付け焼刃は身をほろぼす

 週末にギターの発表会に出演したShimbo氏。もちろんノーギャラ、というよりも出演料を払って出してもらっているとのこと。今回も飲んでばかりでろくに練習もしなかったShimbo氏。当日は水没者のように真っ青な唇をして、緊張に手をブルブル震わせていたという。その小刻みな振るえぶりは、ライオンに睨まれた二十日ねずみを思わせるほどだったという。

 一週間前までは、「素晴らしい演奏でおひねりをもらって、家の一戸でも建ててやるのさ、ハハーン」と大法螺を広げていたShimbo氏であったが、前日にはヒステリックにも、枯れ果てたハーブたちにさえ、「お前らが手間をかけさせるから練習もろくすっぽできなかったんだ」と八つ当たりをする始末。食事も取らず、眠りもせずにひたすらギターを引き続けて、気が付くともう当日の朝になっていたという。
 それでもまだまだ練習が足りないと思ったShimbo氏。移動の電車の中でもギターを引き続け、Shimbo氏の乗る電車はその騒音のため、一時運転を見合わせた。およそ50万人の足に影響が出たとさえ言う。
 会場についても練習を続けたShimbo氏であったが、時は残酷。ついにShimbo氏の出番がやってきた。半分涙目になりながら、「何故俺がこんな辱めを」と自問自答を繰り返しながら、明るいライトの下にやってくると、観衆の厳しい目がShimbo氏に突き刺さったという。「お前は当然、素晴らしい演奏を聞かせてくれるのだろうな。」舞台からは見えない無言の観衆の目が確かにそう告げていたという。
 清水の舞台から100回ぐらい飛び降りたつもりでついに演奏を始めたShimbo氏。それから先はもう自分が何をやったのかさえ覚えていないのだという。途中何度か演奏がストップし、その度ごとに「ふざけんな」という罵声が響いていたことを、頭の片隅に覚えているだけだという。演奏が終り挨拶をすると、まわりには、ジュースの空き缶やビンがちらかり、大きな石つぶてもゴロゴロとしていたという。明らかにShimbo氏の演奏に対する手厳しい批判。立ち去ろうとするShimbo氏の背中にはブーイングの嵐と、それを押しとどめようとする警備員の争う声さえ聞こえたという。

 普段は大法螺ばかりのShimbo氏も、さすがに少し反省した様子。「付け焼刃はやっぱり駄目だ。次こそは毎日20時間は練習してから出演する。」と無謀な計画でリベンジを誓っている様子。その勢いには「それじゃあ、会社に行けないじゃん」とハーブたちも突っ込みをいれることさえ難しいようだ。

今週のおまけ

おい、Shimbo氏。もっと真面目に演奏しろよ!