風のささやき

Shimbo氏忘年会で劇忘れ。忘れればこそ人生なり

 ここのところ忘年会続きのShimbo氏。「やっぱり年を忘れなくちゃね、俺はあからさまに忘れるね。劇的なほどに忘れるね、年を。」と忘年会のたびに人に語っているのだという。
 そんなShimbo氏が第一弾として、会社の忘年会に参加した。約二時間程の時間、おいしい日本酒を飲み随分とくつろいだらしい。そうして二次会に行き帰途へ。忘年会帰りにしては珍しく乗り過ごすことなく家にたどりつき「まさに順風満帆」と着替えを始めたその瞬間「俺のコートは?」と、朝着て出かけたはずのコートがないことに気がついたという。「まさに青天の霹靂!」一次会のお店に忘れてきたということにShimbo氏は気がついた。

 そこでさっそく次の日、昨日の店を訪れたShimbo氏。忙しそうに働くお店の人をつかまえてコートの忘れものがなかったか尋ねたという。

Shimbo氏:申し訳無さそうに「白いコートの忘れ物届いていませんか?昨日こちらで宴会したものなのですが」

店員:忙しいそうで、何だよという顔をしながら「少々お待ちください。見てみますね」
と奥の棚の方をしばらく探していた様子。
「すいません、白いコートの方はこちらには届いていないようですが・・・・」

Shimbo氏:急に顔を真っ赤にして「え?何?どういうことだ。この店は忘れ物の管理もしっかり出来ないのか?」
と烈火のごとく怒り出したという。そのあまりの激しい様子に女性の店員は泣き出す始末。

Shimbo氏:「この店の責任者を出せ。この店の経営理念を問いたい」
とつめより、でてきた責任者と押し問答を始めた。

Shimbo氏:「いいか、Shimboと言ったら小売、小売と言ったらShimbo、お前の店が大きくなるかならないかはShimboのさじ加減ひとつなんだよ。」
と恫喝。しまいには、他の客の迷惑になると店の奥に通されたという。

責任者:ほとほと困り果てた様子で「お客様ここはひとつ穏便にお願いしますよ。どうですか、お昼お召し上がりになりませんか」

 それですっかりと機嫌がよくなったというShimbo氏。それまで、スタッフの教育のあり方やメニューの組み立て方など等、一つ一つ問い詰めたいたのが嘘のようだったという。

 お腹も満腹になり、ご機嫌のまま責任者と握手して店を後にしたというShimbo氏。「いやー、ここはいい店だね、また来るよ」とお褒めの言葉までさずけたという。

 「しかし結局コートはどこに行ったのだろう」と帰りがけに必死に記憶を探っていたShimbo氏の頭に、急ひらめいたことが、「もしや、会社を出るときに着ていかなかったのでは?」そのひらめきは会社に近づくに連れ確信に変っていった。恐る恐るロッカーを開くと、そこには案の定Shimbo氏の白いコートが・・・・・

「夢は そのさきには もうゆかない
 なにもかも 忘れ果てようとおもひ
 忘れつくしたことさへ 忘れてしまつたときには」(立原道造さんの詩です)
 と酔いしれながらつぶやくShimbo氏。「忘れることが人生なのさ」

 しかし、自分の都合の悪いことばかりを忘れて相手を猛烈に攻め立てるShimbo氏の姿には、あからさまにいただけないものを感じる。

今週のおまけ

Shimbo氏の忘れ物、落っこちてないかな!