航空写真


[Landscape from Airplane]

北方上空より南方を望む

飯田高原は高度1000〜800m、東西、南北それぞれ約8kmの広がり を持つ。高原の東から西にかけて九重火山群が取り囲むように連な り、標高1700m級の多くの峰々が聳えている。その向こう側は久住高 原、阿蘇へと続く。

九重火山群の本体は東西22km、南北24kmにわたる一大火山群であ り、九州本島の最高峰とされる中岳(1791m)、かつて最高峰とされた 久住山(1786.9m)、星生山(1762m)、肥前ケ城、扇ヶ鼻、天狗ヶ城、 白口岳、三俣山(1744.8m)などの丸みを帯びた山々からなる。これら の山々は1000〜1200mの広大な裾野から急にせり上がった独特の姿を 見せており、粘性が高い溶岩によって形成されたことを物語ってい る。星生山北斜面には、溶岩流末端部の舌状の張り出し地形が著し い。三俣山北東斜面には、寄生火山としての指山(約1440m)円頂丘が 発達している。三俣山北方に連なる湯沢は、上下二段の溶岩台地と なっている。

特異な形をした三俣山は、最初の火山活動によりもっこり盛り上 がった円頂丘が形成され、さらに中央部の溶岩柱低下のため凹地を 作った後、再び旺盛な火山活動により中央部に円頂丘が形成されて 二重式火山となっている。同時に指山が寄生円頂丘として、三俣山 の北西斜面に形成されて現在に至っている。

飯田高原の北東端には千町無田の美田があるが、もともとは九重 火山群噴出物が鳴子川をせき止め、そこに生じた沼沢地である。

参考:『九重町誌』(平成7年2月1日発行)

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