NASA訪問記  2002.3.17から3.24

日本食品科学工学会の事業の一環で、米国NASAを視察しました。日本のNASDA(宇宙開発事業団)の委託事業で、日本食の宇宙食を開発しようという計画の調査のためです。

3月17日(日)
 成田からヒューストンまで11時間の飛行。成田までは成田エクスプレスで東京駅から60分。便利になりました。降りると上がターミナルです。コンチネンタル航空ですが、割引切符を発行しているせいか満席です。午後に出発して午後に到着ですので、離陸するとすぐに機内食です。最初に外国に行ったのは30年前ですが、そのときはすごく豪華に感じましたが、今は、なんかコンビニ弁当に毛が生えたような感じですね。それだけ日本が豊になった証拠でしょう。エコノミーなのですが、各席にビデオが備えられており、映画を見たり、ゲームをしたりしていると結構あきません。意外と短く感じて到着。入国審査はいたって簡単で、ゲートを出たらNASDAの現地事務所の人が迎えにきていてくれました。リムジンバスで、約1時間ホテルに到着。
 ホテルは滞在型のホテルなので、部屋に冷蔵庫から台所まであります。ベッドは向こうのサイズに合わせてビッグサイズです。
 夕食は、歩いて5分の中華料理店。青島ビールで乾杯しました。
 夕食後に近くのスーパーで朝食用の食品の買出し。何もかもサイズが大きく、パンも3斤でしか売っていないので、小さいサイズを探すのに大変。スーパーの駐車場には日本車が半分で、日本の郊外の風景と変わりがありません。

3月18日(月)
 NASDAの駐在員の車でジョンソンスペースセンターまで。今日は宇宙食の栄養の責任者のSmith博士と面談。午前中講義を聞いて、午後から研究室の案内と質疑応答。パワーポイントを使った講義ですのでなんとか理解できました。
後列右から2番目がSmith博士

 夕方からNASDAの事務所に場所を移して、日本人宇宙飛行士と懇談。宇宙食に対する考えを聞いたのですが、人によって意見がずいぶんと違うのがおもしろかったです。
赤いシャツ姿が野口飛行士
こちらは向井飛行士

玄関で記念写真。年長なので前でいばって(?)います
 
 夕食は、ステーキ屋にいきました。12オンスが最小で、その大きさにびっくり。でも、おいしかったです。

3月19日(火)
 午前中は、ジョンソンスペースセンターの見学。3時間で、飛行士の訓練センター、シャトルの訓練センター、ミッションコントロールセンターを見学しました。構内バスで案内してくれるのですが、これが、スクールバスのようでレトロ感覚満点。運転がテキサスハットをかぶってGパンをはいた若い女性ですごくかっこよい。
  訓練用のISS(宇宙ステーション)の中です
 訓練用のシャトルです。さすが大きい。

 野口飛行士が訓練に来ていて、記念写真。真中の女性がこのプロジェクトの責任者です。Ph.DとMDを持っている才媛です。
よくテレビ中継されるミッションコントロールセンタです。意外と、狭いのに驚かされましたが、ここにいるスタッフはそれぞれの部門の責任者で、別室にまた、コントロールするところがあるそうです。普通の人はここまで入れません。今回は特別ゲストの扱いです。

 お昼はNASA構内のキャフェテリアで職員と共に。日本の社員食堂と同じです。セルフサービスでお皿をとって、最後に会計します。ここも何もかも量が多いです。コーラなどは500mlです。
 午後からUSAという飛行船に必要な物品を供給している企業を訪問。宇宙食も一部製造しています。ただ、企業なので、見学は全てガラス越しで撮影も禁止でした。
 時間が余ったので、一般の見学者向けの施設のビジターセンターに行きました。宇宙関係の品が展示してあります。春休みなので、子供達で一杯でした。ちょうど、映画を上映してたのですが、時差ボケで1時間寝てしまいました。
 夕食は、NASDAのご招待で、きれいなレストラン。私は魚料理を頼みました。

3月20日(水)
 今日は、この視察のハイライトであるNASAの宇宙食開発センターの見学です。朝、9時から午後5時までみっちり勉強しました。午前中は試食、午後から、質疑応答です。日本で、入手できる資料はずいぶん読んでいったのですが、やはり実際に話を聞くとその内容がよく理解できました。いいレポートを書いてもらえそうです。
これが宇宙食。凍結乾燥か、レトルトが基本です。凍結乾燥食はお湯で復元、レトルトは電熱器で温めます。
これが復元したもの。試食すると、なんか皆同じ味でした。それに香辛料がきついです。やはり、日本人に合うものが必要です。
用意できた食事は、このようにパックしてケネディースペースセンターに運びます。

 この日の夕食は、宇宙食を食べ過ぎたので、簡単にということでベトナム料理店でめんを食べました。野口飛行士も同行し、自ら運転してホテルまで送ってくれました。

3月21日(木)
 4泊したホテルです。
 今日は、ここを後にしてフロリダに移動です。国内線で2時間。
 フロリダは、ヒスパニックの人口が多いので、アナウンスもスペイン語でも行われます。
 到着したら、こちらもNASDAの現地駐在の人が迎えてくれました。バスもチャーターです。快適にホテルに到着。フロリダは保養地とリタイアした人の住処でもあるので、ホテルはリゾートタイプで、プールもあります。部屋からは大西洋が一望です。生まれて初めて大西洋を見ることができました。ホテルからビーチに直接出られるので、同行した人の中には泳いだ人もいました。気候は、日本の初秋のようです。気温は高いのですが湿度が少なくカラッとしています。
  夕食は、シーフードレストラン。とっても大きな店で、こちらの名物店のようです。でも、ガイドブックには載っていないので観光客は来ません。大きな、ロブスターの丸焼きを食べました。弾力があっておいしかった。地ビールを注文したら品切れでハイネッケンにしました。

3月22日(金)
 今日は、ケネディースペースセンターの見学。ヒューストンから輸送された食品の保管庫と、ここで、調達するフレッシュフードの調整施設の見学です。保管庫はいってみればただの冷蔵庫。ただ、温度とセキュリティー管理は厳重でした。調整施設はいってみればただのシステムキッチン。ただ、殺菌装置があります。
 残った時間で、ISSの組み立て工場を見せてくれました。これも、すぐそばまで案内してくれます。さすがアメリカは自由と平等の国です。
ただ、管理は非常にきっちりやります。

 ISS組み立て工場を見下ろして記念写真

 午後から、ビジターセンターに行きました。ここに行かないとお土産も手に入りません。夕方6時までねばりました。

バックに見えるのが1か月後に打ち上げを予定されているシャトルです。
 夜は、最後の夜ですが、私は、知人に会うので、別行動をとりました。かって、私が大学にいたときに留学生で来ていた人に会うためで、実に33年ぶりに再会しました。ハイアットホテルのレストランでステーキをご馳走になりました。明日、朝が早いので、残念ながら9時で引き上げました。

3月23日(土)
 フロリダからヒューストン経由で帰国。合計16時間の長旅です。ヒューストンの空港で、日本行きの便を待っていると、どこからとなく日本人が集まり、案内も日本語があり、もう成田に着いた気分です。ニューストンから成田までは13時間ですが、持参したノートパソコンで原稿を書いていたら短く感じました。原稿2本仕上げました。
 成田で、解散式。東京までの車中から満開の桜が見えました。

アメリカで感じたこと
その1 米国人はとてもフレンドリーです。すれ違えば会釈するし、お店の人も、いつも声をかけます。ちょっとまごついていると、見ず知らずの人でも手助けしてくれます。日本に帰ってくると、皆、殺気だっているように感じて不気味です。ただ、そんなアメリカでどうして凶悪事件が頻発するのか、そのギャップを不思議に感じました。
その2 米国はとても清潔です。トイレは掃除が行き届いていて、洗面所には洗剤と手拭のティッシュがあります。建物の掃除も行き届いています。そんな、米国で、どうして食中毒が頻発するのか、これも不思議に思いました。
大地の広さと気候のせいでしょうか。やはり米国は明るい国です。多くの野球選手がメジャーリーグをめざすのもよく理解できます。
米国のいいところばかり目についた旅行でした。