中華人民共和国/湖南省
張家界市

武陵源自然風景名勝区

(2006.3.16〜3.18)


鳳凰古城を朝8時に出発して吉首〜張家界市〜索渓峪自然保護区の宝峰湖に到着したのは14時20分でした。
張家界市は総人口の約7割が土家族や苗族など17の少数民族で占めている。
観光地は武陵源自然風景名勝区でして、索渓峪自然保護区、天子山自然保護区、張家界国家森林公園と3つの自然区に分かれている。我々は武陵源区の亘立国際飯店に2泊して3つの自然区を観光した。
武陵源は韓国人のツアー客が大勢見られました。ハングル語が至るところに掲げられていて韓国人観光客招致に力を入れているようです。彼らはニンニクの臭いをぷんぷんさせてエネルギッシュに行動しツアーを満喫しているようでした。


索渓峪自然保護区
ここは武陵源の東部に位置する景勝地区であり宝峰湖と黄龍洞を見物した。


宝峰湖

宝峰湖
生活用水、水力発電のための人造湖である。
駐車場からだらだら坂を登り湖畔側に下ったところに観光船の船着場がある。
緑色の横椅子を並べた36人乗りの屋形船で遊覧した。
湖は最も深いところで109mあるそうだ。
土家(トチャ)族の舟
船からボートへ拍手を送ると土家族の男女が奥からから出てきて歌を披露してくれる。
鳳凰古城と同じ嗜好である。
彼らの素朴な歌声は爽やかに湖面に響き渡りヤホーと呼びかけ歌を締めくくる。
我々はありがとう!!の拍手を贈る。

黄龍洞

駐車場から鍾乳洞の入り口まで徒歩で10分ぐらいかかる。
道の両側はびっしりと土産店が軒を連ね大変にぎやかである。
まずボートに乗り響水河と呼ばれる地底河を遊覧する。
地底河の水面は涼しくて快適である。
さらに舟を降りて徒歩で鍾乳洞を廻る。
定海神針や龍王玉座などライトアップされた鍾乳石が織り成す
神秘の世界を満喫できる。
しかし493段の地底階段の登り下りはきついぞ・・・・
汗をびっしょりかいてしまった。


天子山自然保護区
宿から5分ほどの場所に天子山自然保護区へ行くバスターミナルがある。
ここからエコバスに乗り換えて天子山自然保護区へ上り坂を登っていく。
十里画廊〜天子山ロープウェイ〜賀龍公園〜天子閣〜神堂湾〜袁家界区の天下第一橋の順で観光した。


十里画廊
十里画廊は往復五キロの道程で奇岩奇峰を下から見上げるコースである。
歩道の横に電気遊覧車(モノレール)が走り観光客は歩かなくても画廊を観賞できる。
行きは歩道を行きゆっくり奇岩を観賞した。帰りはモノレールを利用してみた。


十里画廊
食指峰

食指の形をした岩があり食指峰と呼ばれている。


十里画廊
三姐妹

ツアーのメンバーに山登りを愛好する三人の女性が居た。
歩くことに長けていて歩道を歩く姿も力強い。
また姉妹みたいに仲がよい。
彼女たちは目の前にそそり立つ三姐妹のようである。


天子山ロープウェイ
天子山へ登りはロープウェイを利用する。

ゴンドラは6人乗りで窓からゆっくり奇岩奇峰群を観賞できる。


賀龍公園
山頂駅から賀龍公園まで乗合バスに乗る。
バスを下車して歩道を歩くと両側に店が並びにぎやかである。その先に天子閣という建物が建っている。
ここでは仙女献花や玉筆峰など武陵源の代表的な景観を楽しめる。
また、毛沢東時代の十大元帥の一人、賀龍氏の奇岩を印象させる銅像が建てられていた。


仙女献花

仙女が胸元に花束を抱えているように見える。


玉筆峰

筆のように尖った岩が筆のように見える。
武陵源の代表的な景観である。


神堂湾

3億8千万年前海底であったところが地殻変動により隆起して
風雨の浸食により現在のような奇岩が林立する地形になった。


袁家界区
天子山地区は意外と平らな台地となっていて道路も走っている。
専用バスに乗って40分、袁家界区まで下った。
道はでこぼこでバスはゴム鞠のように弾んだ。


天下第一橋

天然の岩橋、天下第一橋という。
散策路の柵に婚約を誓うおまじないの南京錠が数え切れないほどかけられていた。


326メートルの大エレベータで下る。

いっきょに世界第一をうたうエレベータで谷底へ下る。


袁家界区
暮れなずむ奇岩群

奇岩群を下から見上げると夕暮れにスケールが大きく見える。


張家界国家森林公園
翌3日目、張家界国家森林公園へ出かけた。
国家公園だけに林間に瀟洒なホテルが立ち並びビジターセンターもあった。
また駐車場やみやげ物店も他よりきれいであり、観光客も天子山より多いようである。
金鞭渓〜黄石寨ロープウェイ〜黄石寨山頂〜摘星台〜六奇閣〜老磨湾と観光した。


張家界国家森林公園

中国人の観光客でにぎわっていた。


金鞭渓
金鞭渓沿いにハイキングコースが造られていて金鞭岩、母子峰、酔羅漢など奇岩や渓谷の自然を楽しみながらハイキングできる。


金鞭渓
母子峰、酔羅漢、金鞭岩


金鞭渓ハイキング

渓流に沿ってハイキングコースが設けられている。
木立をぬって小道が続き渓流を跨いで木橋がかかる。
足元で小さな花が首を揺らし遠くから小鳥の鳴き声が届く。
時々歩みを停めて木立の切れ間から奇岩を見上げる。


金鞭渓
土家族の人力ポンプ

土家族の小店が木橋の袂にあった。
その際に渓流から直接水を汲み上げる人力ポンプがあった。
小屋で腰掛けて足で廻す仕組みである。
軽そうに見えるがけっこうペダルが重くなるのではなかろうか


朱鎔基氏の石碑

森林公園の入り口に武陵源を語る中華指導者の石碑が並べられている。
これはそれらのうちの一つで朱鎔基首相の石碑である。


黄石寨
ロープウェイで1092メートルの黄石寨山頂へ登る。
3台のゴンドラが連結されていて珍しい。
山頂に3キロの遊歩道がありあちこちに展望台が設けられてる。
ここは「不上黄石寨枉到張家界」と詠われるほどの評判の地である。


黄石寨
猴師点兵

猿の将軍が兵の前に立ち点兵している設定である
兵を現わす岩峰群は左遠方にある


黄石寨
五指峰

指のように立つ奇峰群は五指峰という


黄石寨
摘星台

夜になると星がつかめそうに見える展望台


黄石寨

奇岩奇峰を縫って一筋の登山道が見える。
ロープウェイが開通して登山者は少なくなったようである。


黄石寨
六奇閣

六は前後左右上下の6つの方向を現わし奇は奇岩を現わすとのことである。
広場に茶房があり、みなさんで高山雲霧茶という茶を飲んで喉の渇きを潤した。


森林公園の入り口
老磨湾

くれなずむ老磨湾を後にして今回の旅行を締めくくりました。


今回は2006年3月に広西壮族自治区と湖南省を9日間旅して来ました。
このレポートは湖南省張家界市の武陵源風景区をまとめたものです。
3日で要所を見ることが出来ましたが、一昔前までは徒歩で登るしかなく1週間以上かかり大変であったようです。
大陸国家ならではのスケールの大きい自然の造形が堪能できました。
今回の旅はこのレポートでおしまいです。

再見!!


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