中国。甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省

黄土高原の石窟を訪ねて

(２０１０．５．１７〜５．２７）

今回は甘粛省、寧夏回族自治区、陝西省にある石窟をまわった。特に天水にある麦積山石窟、永靖県の炳霊寺石窟を見たかった。それと北魏代の仏像を比較して見たかった。羽田から北京便に乗り出発。北京で国内便に乗り換え西安へ。西安からはバスで１０日間かけて黄土高原を一回りすることになった。

甘粛省
　　麦積山石窟（天水）
　　大像山石窟（甘谷）
　　水簾洞石窟・拉梢寺石窟（武山）
　　炳霊寺石窟（永靖県）
寧夏回族自治区
　　須弥山石窟(固原）
甘粛省
　　王母宮石窟（徑川）
　　南石窟寺（慶陽）
　　北石窟寺（徑川）
陝西省
　　大仏寺（彬県）

水簾洞石窟・拉梢寺石窟

shuiliandongshiku/lashaosihiku
２０１０．５．２０

武山の町

武山県は天水市の管轄の県である。天水の西１０４キロにあるこの県は人口44万人であるという。渭河が町の中央を流れ民主路人行橋が町の南北を結んでいる。

武山を流れる渭河

水簾洞石窟
武山の町から８キロほど天水側にもどり洛門鎮というところから山間に入る。従来は河川敷の悪路を行く必要があったようだが、今は舗装道路が開け便利になっている。

水廉洞石窟及び拉梢寺石窟について

・十六国后秦代創建、北魏代の壁画が残る（水廉洞）
・北周武成元年（559年）の墨書題記残る。絶壁に高さ60メートルの三尊のレリーフが残る（拉梢寺）

水廉洞・拉梢寺の在り処

水簾洞石窟の在り処は巨大なリンガーを思わせるような石峰や女性の形を思わせるような谷がありいかにも霊験あらたかな雰囲気を感じる。

�@巨大なリンガー岩（下に拉梢寺がある）

�A一方女性の形をした山もある（水簾洞より望む）

拉梢寺石窟
高さ60メートルのレリーフの三尊像、その蓮台の下には大仏立像がある。
また蓮台の上層に六頭の獅子が中層に九頭の鹿が下層には九頭の像が配されている。

�@蓮台に彫られた獅子、鹿、象が特徴的である（拉梢寺の断崖）

�B三尊像（釈迦、普賢菩薩、弥勒菩薩）
ひょんきんな顔をした仏様、笑顔のやさしい菩薩様
ライラック？の紫が美しい

水廉洞石窟
拉梢寺と反対方向に参道を登ると水廉洞石窟がある。

�@名前の由来となった洞窟？
雨季になると水が簾のように滴ったことがその名がついた（建物は道教のもの）

�A道教の建物群（水廉洞）

�B岩に残された壁画

拉梢寺石窟では巨大なレリーフの三尊像に目を奪われて蓮台に描かれた六頭の獅子、九頭の鹿、九頭の像を見落とすことのないようにしたい。