●連句式目

 

 四童珈琲店での連句の式目(ルール)について簡単に整理してみました。

もっと厳密にやるところももっと大らかにやるところもあるかとは思いますが、

ここではこんな感じにやっています。

 

1.構成(三十六歌仙)

 

初折表 発句 客人が当季で詠む

     脇 主人が当季で返す

    第三 「て」止めで展開

     4

    5  秋・月の定座

     6

 

初折裏 7

     8

    9

     10

    11

     12

    13  夏・月の定座

     14

    15

     16

    17  春・花の定座

     18

 

名残表 19

     20

    21

     22

    23

     24

    25

     26

    27

     28

    29  秋・月の定座

     30

 

名残裏 31

     32

    33

     34

    35  春・花の定座

     挙句

 

 骨格はこれだけです。後は、日本の伝統と申しましょうか、花のある春と月の

ある秋を大切にしていて、

 

・春、秋となったら3句続ける。

・夏、冬は1句で捨ててもよい。

・季節は春→夏→秋→冬の順で推移する必要はないが、同じ季の中では時の移ろ

 いに気をつける。

・季節が変わるときは雑を間にはさんでよい。

 

というのがあります。

 

 それから全体の中で2箇所ほど恋の句を続けます。これは定座がある訳ではあ

りません。流れの中で恋に落ちたり心乱れたりします。

 

 

2.付句

 

 構成よりもこっちの方が難しいです。局所的には2句前までを注意して下さい。

 

  打越

  前句

  付句

 

 前句に付ける訳ですが、前句と無関係であってはいけません。継承するにせよ

離反するにせよ、どこかしら関係は保持して下さい。普通の俳句で二物衝撃をや

る要領で、前句との間に「切れ」を作る訳です。だから逆に一句の中に切れ字の

「や」「かな」「けり」などを使用してはいけません。切れ字を使っていいのは

発句だけです。

 

 前句が○の句だったら、同じ○の別のものを付けてもいいし、○で来たから△

というふうに離反してもよいです。ただし、打越が△で前句が○だったときに、

付句で△を出してはいけません。これが「打越にかかる」という禁忌です。

 

   死に遅る羊の乳をあびるまま     振り子

     聴いてゐるのは風の歌だけ    掃除機

 

でしたら、一例として「聴く」→「観る」とか「風」→「竜巻」とか「歌」→

「踊り」とか転じることができます。その際、「弔いの踊り」とかにしてしまう

と、打越の「死」にかかるので避けなければなりません。

 

3.捌き

 

 「出勝ち」とか「膝送り」とかあるようですが、ここでは順番指名でやってい

ます。明らかに変なもの以外は、皆さんの句を尊重します。

 

 ではさっそくどうぞ。

 

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