aries Telescope(山で星を見る)

 これから1年かけてその季節の星座を眺め、星にまつわる話を調べていきます。



夕空に5惑星が大集合

 この4月から5月にかけて、水星・金星・火星・木星・土星の5惑星が夕方の西の空に勢揃いしている。このような眺めは1940年以来のことで、次にこれほど集合するのは38年後の2040年又は58年後の2060年になるという。
 惑星は1日毎にその位置を変え、5惑星が最も狭い範囲に集まるのは5月13日。水土火金木の順に並び、その範囲は約33度に収まる(金火土の3惑星に 限って言えば、最も集合するのは5月6日。また、5月10日には金星と火星が超接近する。)。さらに5月15日前後には、三日月がこれら惑星の脇をすり抜 けていき、5惑星+月の眺めを見ることができるのである。
 水星の高度が最も高くなるのは5月1日から6日までの間で、その後1週間にはあっと言う間に高度を下げ(太陽に近くなり)見えなくなってしまう。水星を見つけることができるかどうかがポイントである。
 その後すぐに土星が、さらにその10日後には火星が見えなくなり、残るのは金星と木星だけになる。6月4日にはその金星と木星が最も接近する。光度はそれぞれ−4等星、−1.9等星と明るい2つの星が並んでいるのが誰でも分かるはずだ。

 さて、惑星の探し方だが、惑星は黄道上を移動するので、惑星はほぼ約20度左(南)に傾いた一直線上に並んでいることを知っておくとよい。日没の約1時 間後の、西から西北西の方角、高度20度以内を探す(なお木星だけは30〜40度の高度とやや高い)。近くの恒星では、アルデバラン(おうし座)、ベテル ギウス(オリオン座)、カペラ(ぎょしゃ座)、ボルックス(ふたご座)がある。ベテルギウス、カペラは黄道から離れているが、アルデバランを惑星と見間違 えやすいので要注意である。
 −3.9等星前後と一番明るいのが「金星」で、その3倍(5月初)から2倍(5月半ば以降)の高度に−2等の光度で輝いているのが「木星」である。その 金星と木星を通る直線上に他の惑星もあるはずだ。「水星」は金星よりも地平線に近く−0.5〜+1等星の明るさで、見るのであればゴールデンウィーク中か もしれない。
 金星、火星、土星の順番は時期よって以下のとおり変わる。「火星」が赤みのある1.6等星前後、「土星」が−0等星である。
 4月下旬は、水金火土木
 5月3日  水金土火木
 5月6日  水土金火木
 5月11日 水土火金木
 この機会に夕空を眺めてみていただきたい。(02.04.27)


夜空の明るさについて

 さて、まずは夜空の暗さの話。
 東京都内では夜空が明るくて4等星は見えません。3等星もあぶない。これと比 較して山で見る夜空は非常に暗い。暗いといっても完全な真っ黒ということはあり えません。等級に換算して1平方秒角当り22.1等級だそうです。これが地球上 での限界です。

 夜空の明るさは、三鷹のデータでは、1958年には20.5等、1978年に は19.5等、1989年には17.6等と年々明るくなっています。1等の差は 2.512倍の光度になるので、30年間に15.8倍も空が明るくなっていて、 見える星の数が少なくなっているとのことです。光害の影響です。

 地方の主要都市では夜が更けるにしたがって明るさは減少し、24時頃には自然 の夜空に戻るそうですが、東京ではだめでしょう。山では日没直後から自然の夜空 の暗さになります。山へ行く度に随分違うものだなと感じてしまうのです。


オリオン座(冬)

 一番好きな星座です。オリオン座はとても分かりやすいので、冬の星座はここを 中心にたどるといいでしょう。オリオンは、右上にある雄牛座に向ってライオンの 毛皮をかけた左腕を前に突き出し、棍棒を持った右手を振り上げています。λが頭、 α(ベテルギウス)が右肩、γが左肩、δからの3つ星が腰の帯、β(リゲル)が 左足、κが右膝、νまでが振り上げた右腕、χが棍棒、πの縦の星の流れが左腕か ら垂れているライオンの皮、θの3つ星が腰からぶら下げた剣です。絵に描けばい いのですが分るでしょうか。

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 オリオンは、海の神ポセイドンと女人国アマゾンの女王エウリアレーの間に産ま れた巨人です。このため海の上も歩けたそうです。また類いまれなる美男だったそ うです。

 ある日キオス島の王オイノピオンの娘メローペを一目見て好きになり結婚を申し 込みました。しかしキオス王は承知をしぶり(どこの馬の骨かわからんやつにはか わいい娘はやれん・・しかし断って下手に暴れられても・・という訳でしょうか) 「キオス島を荒らしている野獣を退治すれば・・・」と言いました。とても不可能 なことと考えてのことでしょう。ところがオリオンは狩人ですからあっさり野獣を 退治してライオンの毛皮を王に献上してしまったのです(これが左手に持っている ものです)。
 しかし、もともと王は娘をやる気持ちはないので、相変わらずのらりくらりとは っきりしません。とうとうオリオンは怒り、酒の勢いでメローペを我が物にしよう としました。これには王も激怒しました。承知したふりをして強い酒を飲ませて眠 らせた後、両目を潰し海岸に放り出してしまったのです(まともに喧嘩したのでは かなわないので仕方ありませんね)。

 苦難の後、オリオンは、神のおつげを受け太陽の神ヘリオスに目を直してもらい ました。乱暴物のオリオンはまっさきに王への復讐を考えましたが、既に王は地下 の隠れ家に逃れた後で果たせなかったのだそうです。

 その後、オリオンはクレタ島に渡り、月と狩の女神アルテミスに愛されるように なりました。しかし、それを疎んだ女神の兄アポロンの陰謀により、女神はそれと は知らずオリオンを弓で射殺してしまったのです。自分が愛するオリオンを殺して しまったと知って深く悲しんだ女神は、大神ゼウスにオリオンを星空においてもら い、自分が空を渡る時会えるようにしてもらったのだそうです。オリオン座に月が かかっている時が2人がデートしている時なのです。

 また、オリオンは、アポロンが大地の女神ガイアを欺き、放たれたさそりに刺さ れて死んだという話もあります。さそり座とオリオン座はちょうど180度離れた 位置にあり、片方が沈むと片方が上がってくるという、嫌って逃げているような関 係にあることからきているようです。

 オリオンについては、その他の話しもありますが、それはまたの機会・・。
(2枚目の写真は、オリオンの腰から下です。赤いのがθ星で、オリオンが下げた 剣に相当します)


さそり座(夏)

 さて、夏の大三角形から、南西の低い空に目を移しますと、一つの赤い星が目に つきます。この星がさそり座の心臓アンタレスです。この星座もなかなか美しく、 アンタレスから釣針のようにカーブを描いているさそりのしっぽがすぐに分かるで しょう。
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                                    アンタレス ☆         .
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 一番赤く明るいのがさそりの心臓α星アンタレス、λが毒針、θの辺のカーブが しっぽ、δが頭、頭から上下にはさみが延びています。
 赤い心臓に相当するアンタレスとしっぽのカーブが目につき、分かりやすい星座 です。どうも昔から不吉なイメージがあったようです。

 さて、オリオンはさそりに刺されて死んだという話がありますが、さそり座は、 このさそりがその功績を認められ天に上げられて星座となったものです。(オリオ ンの死については多説あります)


 お話しは後にして、とりあえず予告編ということで星座の形を書いておきます。

こと座(夏)

 夏の夜、空を見上げると天の川が北から南にはしり、天頂近くには3つの明るい 星(夏の大三角形)が輝いているのを見ることができます。これは、わし座アルタ イル0.8等星、こと座ベガ0.0等星、はくちょう座デネブ1.3等星です。中 くらいの明るさの星がベガと分かります。
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                                      ・    α(ベガ)
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 夏になると思い出すのが、7月7日の夜、牽牛(けんぎゅう)星と織女(しょく じょ)星が天の川を渡って相会うという七夕伝説ですが、その織女星ベガがあるの が「こと座」です。


わし座(夏)

 わし座の主星アルタイルよりも、こと座の織女星の方が明るく輝いているのです。
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 α、β、γの3つの星の並びが目に付きやすいのでここに注目して鷲の姿を想像 してください。3つ星が鷲の首で左を翼を大きく広げ左を向いて飛んでいます。τ から先が頭、εζがしっぽ、λまでが右の翼、ρまでが左の翼です。ηとθは星座 に入らないので惑わされないでください。


はくちょう座(夏)

 夏の大三角形とは、ベガ、アルタイル、そしてこのはくちょう座デネブです。
                                                       ・

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 αからβが尾から首で、両翼をいっぱいに広げています。実に雄大。分かりやす いでしょう。


おおぐま座(春)

 さて今度は、おおぐま座の方を見てみます。北斗七星が星座の一部になっている ので場所を捜すのは簡単ですが、北斗七星が目立ちすぎるので、町中でなく空の暗 いところでないと、難しいかもしれません。

         ☆
             ☆                   α            ・
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                           ν


 οが頭、κが前足、λが右の後ろ足、νが左の後ろ足、αが背中、北斗七星の柄 の部分がしっぽです。かなり大きな星座です。おおぐま座の後ろ(しっぽの下)に りょうけん座のα星が光ってますので惑わされないように注意してください。

 ところで北斗七星は、とても目立つのでそれだけでいろいろな話しがあります。


              .  ζ     ε
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                             ☆       ☆
               γ     β

 ζは2重星になっていて、昔アラビアで兵士の目の検査にこれを使ったそうです。 ζはミザール、. はアルコアといいます。アルコアは4等星です。見えるでしょう か。


こぐま座

 春は見やすい星座が少ないのですが、まずはこぐま座。

 こぐま座は、暗い星が多く、町中で見ることは難しいようです。

             ☆α


             ・δ

              ・ε

               ζ・  oβ

                ・  ・γ
                                η
 見るには、北極星からたどってください。αは北極星、ζまでがしっぽです。β が熊の肩、γは前足のつけね、ηは後ろ足のつけねです。


Last update:Jan-5-96
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