平成11年度・環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)関連予算[含特別枠]
H11年度予算(H10年度予算)
<科学技術庁>
1.科学技術振興調整費「生活・社会基盤研究制度」 300(300)百万円
・内分泌攪乱科学物質による生殖への影響とその作用機構に関する研究
(内分泌かく乱物質の量やその生体影響を高感度に検出できる共通基盤的な計測法の開発、生物界における生殖異常の実態の解明及び内分泌かく乱物質の生体への影響メカニズムの解明に関する研究について、関係省庁、民間及び大学の幅広い研究機関の連携による研究を行う)
2.科学技術振興事業団「戦略的基礎研究推進事業」 1549( 0)百万円[10年度補正から]
(内分泌かく乱物質による生体への影響のメカニズム解明などについて、幅広い分野の研究者によるそれぞれの研究ポテンシャルを活用した独創的な研究を活用した独創的な研究、知見の集積を行う)
3.理化学研究所「環境分子科学研究(うち環境分子の生体変換に関する研究) 105百万円( 0)
(難分解性の化学物質がある種の微生物によって緩やかに分解されることに着目し、PCB、ダイオキシン等を分解する能力の高い微生物の探索、分解のメカニズムの解明等の研究を行う)
4.無機材質研究所(平成10年度補正予算、平成11年度は経常研究)
(内分泌かく乱物質のうち、特にフタル酸エステル類、ビフェノール化合物等については、酸化チタン等の光触媒作用により分解されることが分かってきているが、この分解メカニズムの解明と、それによる効率的な除去・分解等の将来の対策を見越した研究開発を行う)
<環境庁>
1.内分泌攪乱科学物質による健康影響等調査 307( 53)百万円
1)内分泌攪乱化学物質影響調査
(人の健康影響や生体影響に関する研究等を実施する)
2)内分泌攪乱化学物質汚染実態追跡調査(新)
(内分泌攪乱化学物質の環境汚染状況について追跡調査を実施する)
2.「環境ホルモン戦略SPEED'98」推進事業 790( 0)百万円[特別枠]
1)内分泌攪乱化学物質リスク評価検討推進事業
(有害性等について情報収集、暴露量の推定、動物実験等によりリスク評価を実施する)
2)スクリーニング試験法検証推進事業費
(内分泌攪乱作用があるか否かを判別する手法の検討を実施する)
3.内分泌攪乱作用を有する可能性のある農薬の生殖毒性調査 200( 0)百万円[特別枠]
(内分泌攪乱作用を有する可能性のある農薬について、最新の科学的見地に基づいた生殖毒性試験等を実施する)
4.内分泌攪乱化学物質総合対策研究費 432( 0)百万円[特別枠]
(新たな計測手法、環境中の動態解明、環境影響評価及び内分泌攪乱化学物質対策の総合化に関する科学的基礎となる研究を実施する)
<文部省>
1.「内分泌かく乱物質」に関する情報の収集・提供事業 29( 0)百万円
1)学校給食用食器に関する調査 19( 0)百万円
(学校給食で実際に使用されているPC製食器からビスフェノールAがどの程度溶出するか、47都道府県(846市町村)で溶出試験を実施)
2)「内分泌かく乱物質」に関する情報の提供 10( 0)百万円
(主として学校関係者への情報提供を目的とするホームページを開設する)
<厚生省>
1.厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究経費)、健康確保対策基盤整備費 3624(724)百万円
1)ダイオキシン類総合対策研究 2500百万円
(発生機構解明・排出抑制技術研究、食品汚染実態・健康絵依拠解明)
2)内分泌かく乱化学物質総合対策研究 1124百万円
・試験方法の開発、健康影響の解明 1000百万円
(超迅速自動分析法の開発・内分泌かく乱作用検査方法の開発、人の暴露調査・各種毒性試験の実施)
・データベースの構築 124百万円
(内分泌かく乱化学物質の健康影響に関するデータベースを構築する)
2.水道水源における有害物質監視情報ネットワーク整備事業 500( 0)百万円[特別枠]
(水道水源の有害物質を測定してデータベース化し、これをベースとした水道事業者の有害物質監視データ集約のためのネットワークを開発する。)
1)水道水源における農薬、有害化学物質、ダイオキシン類、内分泌かく乱化学物質の一斉測定
2)一斉測定データ、既存水質測定データ等からなるデータベース構築
3)ネットワークシステム開発
<農林水産省>
1.農林水産業における内分泌かく乱物質の動態解明と作用機構に関する総合研究(研究開発費、一部委託) 700( 0)百万円
・農林水産業に対する内分泌かく乱物質の影響実態の把握
・農林水産系における内分泌かく乱物質の動態解明
・農林水産生物に及ぼす内分泌かく乱物質の作用機構の解明
・農林水産業における内分泌かく乱の影響防止技術の開発
2.内分泌かく乱物質魚介類影響実態把握等調査(委託費) 405百万円
1)内分泌かく乱物質魚介類影響実態把握調査
(主要な漁獲対象魚介類について、形態異常調査・血液中ビテロジェニン分析及び生息環境の化学物質濃度分析を行う)
2)漁場環境・水産資源状況把握調査
(漁場環境・水産資源の状況について、現地調査、文献調査、漁業関係者からのヒアリングを行う)
3.農薬内分泌かく乱影響判別技術確立事業(補助率 定額10/10) 94( 0)百万円[特別枠]
1)人に対する農薬による内分泌かく乱作用の解析
(農薬の内分泌かく乱作用を効率的に判別する技術の確立及び人への作用メカニズム解明を行う)
2)水生生物に対する農薬による内分泌かく乱作用の解析
(農薬が水生生物に対し内分泌かく乱作用を引き起こすメカニズムの解析、並びに農薬の水系環境中及び水生生物体内での農薬の挙動を把握する技術の確立を行う)
4.食品中の微量物質制御等安全性確保技術の開発事業(補助率 定額1/2) 256( 0)百万円
(民間団体への補助金により、食品中微量物質の制御等に資する技術の開発を推進する)
[課題例]
・内分泌かく乱物質の溶出の恐れのない食品包装容器の開発
・食品原材料中及び食品の製造過程における内分泌かく乱物質の失活・除去技術の開発
・食品製造過程における内分泌かく乱物質の簡易で迅速な検出装置の開発
・食品中のアレルゲン物質の検出、除去技術の開発
・食品中の微量毒素の検出、失活、除去技術の開発
<通商産業省>
1.内分泌攪乱物質の簡易試験・評価方法等の開発 180( 70)
(内分泌攪乱物質問題に適切に対応するため、OECDをはじめとする世界各国や関係省庁と連携を図り、科学的な解明のための調査研究や試験方法の開発等を行う)
2.ダイオキシン排出抑制のためのガイドライン策定等 92( 70)
3.ダイオキシン発生機構・抑制調査研究 70( 0)
・ダイオキシン類の排出抑制のための発生メカニズムの解明等の調査研究
4.化学物質総合管理対策 261 ( 64)
(PRTR・MSDSに係る基盤整備事業、内分泌攪乱物質に係る情報等の収集等)
5.化学物質総合管理知的基盤の整備 290(284)
(化学物質の安全性の評価を、迅速かつ安価に実施する試験方法の開発、化学物質の有害性情報の収集・蓄積・提供するためのハザードデータベースの整備)
6.石油製品総合管理促進事業 300( 0)
(リスク・コミュニケーションの際に共通の指標として活用できる標準的なリスク評価システムの開発)
7.化学物質安全対策情報提供・指導事業 150(117)
(抽象企業が自ら行う化学物質の管理を支援するための講習会の開催、現地指導事業、パンフレットの作成等)
<運輸省>
1.浚渫(しゅんせつ)土砂のダイオキシン類等分析調査 39( 0)百万円
(浚渫土砂は移動先での新たな環境要因となる特性を有していることから、今後の施策検討のため、ダイオキシン類等環境ホルモンの含有の有無等について分析を行う)
2.船底防汚塗料の国際的な規制制度の構築及び検査基準策定のための調査研究 3( 0)百万円
(有機スズ系船底塗料の世界的禁止を図るため、代替塗料の調査、旗国検査及びポートステートコントロール(PSC)における検査基準の策定等を行う)
<労働省>
1.内分泌かく乱物質(いわゆる環境ホルモン)等新種有害化学物質に係る対策の検討 102( 0)百万円
(労働衛生対策の確立に資するため、内分泌かく乱物質を取り扱う関係事業場における作業実態、労働者のばく露状況、健康影響等を把握するための疫学的調査等を行うとともに、「内分泌かく乱物質等新種有害物質基本問題検討会」を開催して、労働者の健康影響、必要な対策等について検討を行う)
1)内分泌かく乱物質等新種有害物質基本問題検討会の開催
2)内分泌かく乱物質製造・取扱い事業場における疫学的調査
(H11年度はプラスチック可塑剤が対象) 等
2.労働環境中における内分泌かく乱物質(いわゆる環境ホルモン)等の遺伝子レベルの健康影響評価法等に関する研究 107( 0)百万円
1)任意の化学物質がヒトの遺伝子発現に及ぼす効果を系統的に検索する方法の確立
2)ばく露後のヒト遺伝子発現変化の検索
3)化学物質毒性の分子論的理解と化学物質対策の構築
4)特定の化学物質に応答する遺伝子発現を指標としたばく露モニタリング法の確立
<建設省>
1.建築材料に含まれる化学物質が環境に与える影響 6百万円
(建築材料に含まれる環境ホルモン物質の実態調査を行い、有害な化学物質の低減及び代替材料利用の開発の調査研究を行う)
・含有化学物質から見た建築材料の有害性分類
・有害化学物質を含まない代替材料及びその利用技術の開発
2.水循環健全化のための環境ホルモン等リスク対策の調査検討 258百万円[特別枠]
(環境ホルモン等の微量有害物質について、環境庁・厚生省と連携し、発生源から河川及び下水道システムへの流入経路の実態調査を行うとともに、水環境におけるリスク管理手法の調査研究を行う)
1)河川及び下水道システムへの環境ホルモン等有害物質流入経路の把握
2)生物機能を用いた環境ホルモン物質の除去機構の研究
3)河川・下水道における環境ホルモン等有害物質リスク対策の検討
3.河川における環境ホルモン等実態調査及び対策検討経費 52百万円
・水環境における環境ホルモン等要調査項目に係わる実態の把握
(「水環境保全に向けた取組のための要調査項目」30物質の環境負荷低減対策を検討するため、環境庁と連携し、実態調査を行う)
4.環境ホルモン生成物質の水環境中での挙動に関する研究 10百万円
(環境ホルモン生成物質の水域環境中での挙動及び水生生物に対する影響レベルを把握する)
・水環境及び底泥における環境ホルモンの分析方法の検討
・水中での環境ホルモンの分解等に関する検討
5.環境ホルモン分析装置 115百万円
・水環境中における微量の環境ホルモンを高感度で分析する装置
6.下水処理施設における環境ホルモン対策のための運転・管理マニュアル策定調査 6百万円
・下水道を経由して公共用水域に排出される環境ホルモンの低減を図るための
既存下水処理施設における運転・管理の改善手法等の検討
・環境ホルモン対策の運転・管理マニュアルの策定のための検討
7.下水道における環境ホルモンの制御方法や処理技術の開発等の調査研究 10億円(下水道事業調査費)の内数
(環境ホルモン等の微量有害物質について、下水中の処理技術の開発やモニタリング技術の開発等の調査研究を行う)
1)下水中の環境ホルモン等の制御方法及び処理技術の開発等に係る調査
2)環境ホルモン等のモニタリング技術の開発等に係る調査
<参考 建設省(10年度補正予算)>
1.環境ホルモンに係る河川実態及び対策検討調査 126百万円
(全国の1級河川における水質調査、底質調査及び魚類調査により内分泌攪乱化学物質の実態調査を行い、必要な対策の検討を行う)
2.下水道における環境ホルモンに係る挙動及び対策調査 35百万円
(主要な下水処理場において流入水、放流水等の水質調査により内分泌攪乱化学物質の実態調査を行い、必要な対策の検討を行う)
3.下水・河川における環境ホルモン、病原生微生物等の水系リスクマネジメント実験施設の整備 369百万円
(土木研究所において内分泌攪乱化学物質に関する水質モニタリング手法や処理御術の開発を行うための実験施設を設置する)
4.住宅による温室効果ガスの排出等の環境への影響評価手法検討 100百万円
(住宅に使用される建材等の実態調査を行い必要な対策の検討を行う)
Last update:Sep-22-98 / T.Takeda(武田尚志) / takeda@kt.rim.or.jp