劇団21世紀FOX第57回公演「Picture Books」 ストーリーネタバレとちょっとした感想


 「Picture Books」はパンフレットによると、かれこれ17年前に作られたお話だそうです。くり返しくり返し、どこかの劇団(21世紀FOXさんだけかな??)が間を開けては公演してきたんですね〜。愛されている脚本とのことです。
 パンフには『この絵本が初公演の時に3〜5歳くらいだった人たちが今回の舞台で多数出演している・・・』と書かれていましたが、

 いやぁ〜、そうは言っても今回出演している私の友達は当時小学生(ry
・・・失礼しました。
この話はオムニバス形式で、ある屋根裏の子ども部屋から始まります。パジャマを着た男の子と、そこに遊びに来た元気そうな男の子。部屋の中にあった望遠鏡をのぞき込むと、そこには数々の物語がまるで色鮮やかな絵本のページを開くように広がっていたのです・・・。
・・・あの、これって覗きの現行犯じゃ(ry
第1幕は見逃したので、第2幕のストーリー。
2幕は「ALWAYS〜3丁目の夕日〜」の様な感じでした。カレーのにおいもしてたし(笑)
【第2幕】
 舞台はお茶の間、家の主人はチンドン屋。奥さんはどうしたのか知りませんが、利発そうな中学生らしい息子と小学生らしいツインテールの少女と共に一家仲良く暮らしています。2階には作家志望という将来性のない若者が二人住み着き、たまに夕食でカレーでも作ろうモノなら家賃も払わないくせにニオイにつられて寄ってきます。
 なぜか土地が地上げ屋に狙われたりしつつ、狭いながらも楽しい我が家なのですが、例のごとく事件が勃発します。

 作家志望の二人がパチンコ会社主催の小説新人賞へ投稿用に書いた小説「MABOROSHI-MARU」(書きかけ。少年剣士が活躍する活劇時代劇らしい)を、第55回公演「11人の少年」に出演した『太田連太郎』氏が気に入り、一千万と引き替えに持ち去った!ついでにその家の小学生の娘までお持ち帰りしたっ!!
 一方、床下からは不法侵入していた地上げ屋の手によって『悪魔くん』でおなじみのソロモンの笛がなぜか出土。ようし!これで悪魔を呼び出して、虚構と現実を飛び越え、書きかけの小説と小学生の娘さんをとりもどそう!



 ・・・という、お話。

 ドリフのような愛すべきコテコテお茶の間感あふれる話でした。何というか見終わった今、古き良き昭和の時代と、アネハに代表されるような平成の空気が相まって、カオスな印象が(笑)
 召還された魔王の奥さん、オタケさんもいいキャラだったけど、個人的には地上げ屋二人組がとてもいい味出してました。あのリーゼントと、十字を切るときの「デコ、へそ、ぱいぱい♪」は当分忘れられそうにありません(笑) 結末が、チンドン屋一家と作家志望に二人がオタケさんの魔力によって”虚構”と”現実”の境を飛び越え太田連太郎を追いかけ、書きかけの小説と妹を取り戻す、というジャンプEND『俺たちの戦いはこれからだ!』でした。この続きがみたいですよ。
 それから、作家志望の二人は書きかけの小説を無事に取り戻せたら、パチンコ会社の新人小説賞じゃなくて、電撃大賞とか富士見ファンタジア小説大賞とかに応募すればいいと思った。ラノベは小説ですよww

 進行役、屋根裏部屋の子ども達は望遠鏡を女達の花園、修道院へ向けました。明らかに覗きです。通報しますt(ry

【第3幕】
 その修道院ではタチの悪い伝染病が蔓延し、修道女達の命を奪っていた。残されたシスターは3名。そして彼女たちもまた、その奇病に冒されているのだった・・・。
 ある嵐の夜、道に迷った旅人が修道院を訪れる。3人のシスターが騒ぐ躰を押さえながら迎え入れると、その旅人は「自分は医者だ」と言う。

 「もしや・・・それは童話赤いくつのように踊り続けてしまうと言う奇病、『舞踏病』なのでは!?」
 「・・・この病で他の修道女達は次々と・・・。動物性タンパク質か、彼女の作る”ビスケット”を食べると症状は治まるのですが・・・」
 「まぁ!それでは、そのビスケットはどうやって作っているのですか?」

 旅人のささいな質問によって明かされる”ビスケット”の隠し味・・・。号泣して懺悔するシスター達。だが彼女たちは本能的にわかっていたのだ。その隠し味こそが舞踏病唯一の特効薬であることが。・・・そして旅人には”葡萄酒”がもてなされ、修道女は今宵、最後のビスケットを焼くのだった・・・。
 盆踊り(炭坑節?)という舞台のコミカルさとは一転、結構血なまぐさい話でした(笑)
ナメクジが動物性タンパク質かは知りませんが、とりあえず言わせてください。シスター萌え〜www修道女服可愛かったですよ。
 ビスケットの隠し味を劇中では「アレ」としか言わなかったんで、わからない人にはわからない内容なのかもしれません。アレってあれだよね、じn(以下規制)

 その後、進行役の子供二人がもう一度ちょこっと出て、話をまとめておしまい、と言ったところ。一度閉幕して、カーテンコールがかかり役者さん達が一礼して解散、と言った感じでした。
 ロビーに出ると衣装を脱いだ出演者の方の姿もチラホラ。私も友達の姿をみつけましたが、ロビーが狭いのであまり話し込む感じでもなかったり。千秋楽と言うこともあり、各所から送られた花が小さい花束にまとめられて「まだつぼみですよ〜!良かったらお持ち帰り下さい〜っ!」と、スタッフの方が声をかけてました。脇に置かれたテーブルにはお客さんからもらったらしい花束やお酒なんかもチラホラ。
 外はまだ冷たい雨が降っていました。出待ちらしく、出口付近に帰らないで残っている人も居ました。ぱっと見、お客さんの層は、やや年配な人が多かったですかね〜?友達同士で来た中学生らしいペアとかもいましたけど。
 ・・・こうして家路についたのでした。



2005/12/08


TOP  >>  Gallry