
IPAT2002年LA大会のレポートです。
・IPAT2002年LA大会に参加して
2002年7月上旬、かねてからの念願であったIPATの2年に1度の国際大会に初参加致しました。
チャイナペインティングを始めた当初から師匠のA先生に「指導者を目指すなら是非一度行って御覧なさい。ものすごく勉強になりますから」と常々お話を聞かされ、いつかは、いつかはとチャンス到来の時を待っておりました。子供も大きくなり家族の了解も取れた今年、テロの不安を克服して決死の覚悟で行って来た次第です。
米国西海岸は新婚旅行の思い出の地ですがこの様な事情で再び訪れることは全く予想しておりませんでした。久々の国際線の飛行機は以前とはすっかり様子が変わり、喫煙席が全く無くなったこと、機内食が美味しくなったこと、アルコール飲料がエコノミークラスでも無料になっていたこと、スチュワーデスさんが近所のお姉さんぽくなっていたことなどにいちいち驚き、同行のRちゃんに笑われました。あと、昔は空港に行くとスーツや帽子でしゃなりしゃなりと着飾った奥様などが見られたものですが、今はティーシャツとズボンが主流で時の流れを感じたものです。
久々の米国では改めて食事のボリュームに驚き、米国人の体格の良さ(横幅)に驚きました。日本では自分が痩せていると思ったことなど全く無いのに米国にいる間は自分がスリムであると錯覚するほどでした。確かに何を注文しても量といいトッピングといい食事の基本が脂肪分をこれでもかこれでもかと摂取するようなシステムになっているのです。知り合いの方など米国留学から戻ると皆一様にお太りになって帰国する理由を改めて納得致しました。
さて、IPATの大会ですが、同行させて頂いた方々やルームメイトにも恵まれ朝から晩まで何もかも忘れて絵付け三昧の、チャイナペインターにとっては夢のような一週間でした。あまりにも楽しくて同行者の一人など日本ではどうしてもなおらなかった肩こりが嘘のように消えてしまったぐらいです。
個別の行事に関するレポートは以下に簡単にまとめましたので御覧下さい。
・作品展示会(Competition & Exhibition)
IPATの大会での展示会は受賞の可能性の有る競技会部門(Competition)と作品展示だけの部門(Exhibition)の2種類があります。事前に申し込みをして出品しますが、締め切りまでに持ち込めば当日でも受け付けてくれるようです。但し競技会部門(Competition)の締め切り時間は厳しく、参加者の到着が締め切り時間に間に合わなくてトラブルになることが毎年起こるようです。今回も、間に合わなかった数名が受付で泣いて、断るほうも泣いて慰め合っていたと聞きました。
審査は3名ずつの審査員がグループ分けされた作品群を審査しそれぞれの平均点で銅賞、銀賞、金賞が決まります。審査員は同じ国の作品を評価しないような組み合わせになっています。相対評価ではなく絶対評価なので複数の受賞者が出現するのがこの大会のおもしろいところです。
この展示会にはプロアマ、作品のジャンルに関係なく出品でき画商も見に来るので傑出した作品には破格の値段で買い取り依頼が来ることがあるそうです。作品はオリジナリティーを尊ぶお国柄らしくありとあらゆる技法手法のオンパレードで飽きないおもしろさです。今回、日本からの出品者も数人が入賞しお互いに称え合いました。
今回のLA大会は昨年のNYのテロの影響で参加者が少なく展示作品も例年よりずいぶん少なく寂しい状況であると聞きました。
参照→・受賞作品
| 銀賞受賞作『帯』左。右はルームメイトのRちゃんの受賞作 | 展示会のスナップ |
・ブース(出店)でお買い物
広いメイン会場は真中が作品展示スペース、それを取り囲むように左右にたくさんのブースが出店しています。今までインターネットでしか知らなかったショップの殆どが目の前にあり、インターネットの画面で買いあぐねていた品もここでは手にとって試すことができます。又、プロのアーティストのブースもたくさんあり、本や作品を売ったり自分の絵具やメディウムを販売しているわけです。憧れのポーラ・コリンズ、バーバラ・ダンカン、シリー・エバンス、ジェーン・マークス皆、目の前に勢揃いしています。ああーどうしよう!!
憧れのアーティストを目の前にして1日目は雲の上を歩いているような気分でふらふらお店を覗き回るだけでした。私の目の前でA先生がポーラコリンズから彼女の陶板を数百ドルでポンと購入した時には興奮は頂点に達しておりました。2日目はようやく落ち着いてポーラ・コリンズとお話することもできました。あまりにも舞い上がりすぎて渡米前にK先生にメールで警告されていた通り変な買い物もしてしまったようです。白磁は展覧会向けの大型の面白いものが豊富に有り、片っ端から抱えて帰りたい衝動に駆られましたが冷静になって今回は我慢しました。とりあえず日本から取り寄せると有料のカタログもここでは無料なのでカタログだけ集め、検討することにしました。カリフォルニアの消費税は8%なので会場で購入すれば税金を支払わなければなりません。本や材料などの小物は日本から注文すれば関税に引っかからなければ無税の上、10%程度の送料で済むので2%の利益のために慌てて買いに走ることは無いわけです。今回はとりあえず、情報収集とお験しをメインにブースを覗きまわったのでした。
| Cheryl Meggsの華やかなブース | ポーラ・コリンズのブース 原版を飾りながらスタディピースを販売している。 |
・ワークショップ(講習会)に参加
ワークショップというのはいわゆる講習会です。先生の指導に従って見本と同じ作品を仕上げます。大抵の場合足りない道具や材料はその場で購入することができるのでタイルとパレットナイフ、ペーパータオル程度を持っていけば手ぶらで参加も可能です。教室には先生の教材や作品が並べられ気に入れば購入できます。しかもみっちり4時間教えてもらってわずか22ドルという嬉しい値段です。
今回私はCookie-Bartonの『CHERUBS』と Meena Patelの『RAISED PASTE』に参加しましたが日本に無いオイルやペーストとの出会いがありとてもおもしろかったです。Jane
Marcks の『PORTRAIT』も後から申し込んだのですが人気講座で定員オーバーで参加できませんでした。
講習会で互いにしゃべってるおばさん達の会話はなごやかで、ほのぼのムード。盗み聞いた会話では「メールをやってます?」「私はできないの」「私は息子の助けでできるようになったの」「あれはとても便利よ」などなど日本と変わらぬ微笑ましいものでした。ただ一つ、日本の講習会と大違いは教室の後ろに果物や水が用意されており皆、バナナだのりんごだのを自由に取ってむしゃむしゃ食べながら描いているのには驚きました。
講習会の終了時にはくじ引きで先生が講習で描いたお皿が当たります。いっしょに参加したAさんがみごとCookie-Bartonの『CHERUBS』の生皿を手に入れました。でも焼いてないので日本に持って帰るのが大変です。
Meena Patelは教室の中では妻が教えて夫が教材の売り込み係です。このように夫婦二人三脚のアーティストはメイン会場のブース(教材の出店)でもたくさん見かけました。
| SanDoのデモ | Barbara Dancan この生皿が私に当たった。 |
林緑さんのデモ |
・デモに参加
デモは先生が説明しながら作品製作するのを見るだけの講習会です。世界的に有名なアーティストのデモが、全てわずか4ドルです。
私はポートレートで有名なSan Doとアメリカンの薔薇で有名なBarbara Dancanのデモ、Lourdes
de la Rivaの焼成無しでできるエッチング講座、日本の林緑先生の『一回焼成でできる手毬』の4つのデモに参加しました。
San Doのポートレートのデモは描きながら話術で盛り上げるエンターテイメントといった感じでした。流れるような英語は半分しか解らなかったにもかかわらず聴衆を楽しく乗せるユーモアには本当に感心しました。San
Doは人気アーティストにもかかわらずとても気さくな人柄で積極的に大会を盛り上げる姿が会場のそこここで見うけられたこともありすっかりファンになってしまいました。
Barbara Dancanのアメリカンの薔薇も素敵でした。作品同様に上品で暖かい人柄がにじみ出るような楽しいデモでした。しかし時差の関係で夕方になると毎日強烈な眠気に襲われていた私はこの時も目だけ空いて首は崩れ落ちそうな状態。今、思い返すと夢の中の出来事のようでデモの詳細は殆ど覚えていないのです。終了後のくじ引きで、デモで描いた生皿が私に当たりました。いっきに目が覚めた私は大喜びで彼女にファンで本を全て持っており昨日既に彼女の作品をブースで買っていることを話すと彼女も喜んでくれ、いっしょに写真を撮ってもらいました。
Lourdes de la Rivaのエッチング講座もスペイン語と英語のちゃんぽんでおもしろかったです。ただでさえよくわからない英語が突然スペイン語になったりして私はもちろん英語を話す人達さえ説明だけでは解りにくかったようです、しかし技法的なことは目で見て解るのが良いところです。水を使うためデモの途中で皆でぞろぞろトイレに行ったりうろうろしてあれこれ話し合いお互いの話し合いで解明し納得しました。
林緑先生の手毬は外国人に大人気でした。皆、この複雑な柄がどうして一回焼成でできるのか不思議なようで、皆、図柄をなでたりしながらPretty
Pretty!!と大騒ぎです。林緑さんの堂々たる英語のデモもみごとで、気さくな人柄が好かれ「アイライクマドーリ!」と叫んで握手を求められる人気者ぶりは同じ日本人としてとても誇らしかったです。
ちなみに林緑さんは今回の総会で次期のIPATアジア地区代表に選ばれました。
・インターナショナルフラッグセレモニー
これは世界中のIPATの会員が2年ぶりに一堂に会したことを喜び合い挨拶し合うビュッフェスタイルの顔合わせパーティーです。毎回参加している参加者は大げさに抱き合ったりキスし合ったりしてそこここで再会を祝し合います。
今回は例年より人数が少ないことも有り、ホテルの庭園でガーデンパーティーの形式でアットホームに行われました。各国ごとに民族衣装などでコスチュームを競い合い旗持ちを先頭に国ごとのパレードが行われます。そしてパーフォーマンスとダンスの後、コスチューム賞が選ばれます。私も今回、事前に協力依頼があり思いがけなく振袖を着る羽目に、、、。日本でこの年で振袖など着たら常識を知らない馬鹿な人だと思われるのがおちですが、外国と言うことで勘弁してもらい今年奇しくも2度目の成人式をこの場で祝ったというわけです。各国の衣装も実に派手で意匠を凝らした物が多く、胸元、足元を気前良く空けたセクシードレスやチンドン屋も真っ青な激派手ドレスのオンパレードです。髪飾りに葡萄やスモモ、りんごなどかつらのようにぶる下げてすましてるレディーには目をむきました。又、日本風に髪を結い上げた外国人のおばさんが髷に箸を何本も突き刺しているのにはびっくり仰天です。外国人の着物に対する興味も面白く「私は死なないように着物は左前にしなければいけないのを知ってるわよ」とか足袋を見て「これは何なの、靴下かしら靴かしら?どうやって作るの?」とか「着物は高価なのでしょう、いくらぐらいするの?」などなどとっさに返答に窮するような質問攻めや、いっしょに写真を撮ってくれと言うリクエストでもてて大変でした。それにしても欧米人のパーティーにかける情熱と遊び心には敬服致しました。日本から参加のF先生もみごと着物でのりのりのダンスを踊りコスチューム賞の一人に選ばれました。
・IPAT朝食会
朝食会ではブッフェスタイルの朝食を取りながら今年度の活動報告が行われます。又IPATの資格を新たに取得した人が表彰されます。テーブルの上には会員のボランティアで製作された飾り靴やアンブレラなどのポーセリンピースが飾ってあり、終了後全員がくじ引きでいずれかのプレゼントをもらうことができました。
| 朝食会 | オークションの下見会 | オークション |
・オークション
これは会員が寄贈した作品を販売してIPATの運営費に当てる趣旨で行われるオークションです。夕方から始まる下見会でお酒を飲みながら作品の品定めをして欲しい作品を決めます。高く売れる超プロの作品もたくさん寄贈されておりプロアマ関係無くIPATの大会に協力する姿勢は本当に感動ものです。
作品は全て最低価格が決められおり、競りが始まります。皆が欲しがる作品は目の前でどんどん値が釣りあがり駆け引きがおもしろいのなんのって。競りに参加しなくても見ているだけで多いに楽しめます。San
Doも恋人と一緒に競りに参加して夕暮れの美しい風景画の陶板を競り落としました。皆で「あのSan
Doに競り落としてもらった製作者は何て幸せ者か」とうわさしました。日本から作品を寄贈した林緑さんも『手毬の大皿』と『手毬の5枚セット』双方とも予定価格より大幅に高値で落札されひそかに大喜びしていました。
日本人とスイス人のYさんご夫妻も自らボランティアを申し出てオークション会場の作品受渡し係をしていたのには感心しました。
・バンケット(夕食会)
IPATの大会もいよいよ最終日を迎え夜に行われるさよならパーティーです。パーティの前にはお酒を飲みながら新たに知り合いになった友達とお互いに話し足りない話をしたり、メールアドレスの交換をしたり、写真を撮り合ったりします。又、自分の国で行われる大会の情報を教え合ったりなごやかムードで会が始まります。私も最後のチャンスとばかりに今期までの会長だったシェリル・ハイトににじり寄っていっしょに写真を撮ってもらいました。するとそれに続いて日本人のおばさま達がすぐさま飛んできていっしょに写真を撮ってもらっていたのはおかしかったです。
執行部以外のIPATメンバーはだいたい国ごとに分れて席につきます。牛肉、魚、ベジタリアンいずれかのメニューでディナーが始まります。毎日あちこちで顔合わせしてすっかり仲良くなった日本人の長期参加者同士も会話が弾み今まで参加した大会の思い出話や面白い経験を聞かせてもらい楽しい一時でした。デザートになり直径20cmくらいのタルトが全部一人分だとわかったときには米国食のボリュームをわかっているつもりでいた私でも驚きでした。このままここで暮らしていたらとてつもなく太ってしまうような気がしてしそろそろ日本が恋しくなってきました。
食事が終了すると、いよいよ今大会の総合発表があります。コンペでの受賞者の表彰式の後、役員の交代や今後の運営についての話があり新旧役員の紹介があります。今まで雑誌の写真でしか見たことの無かった役員が目の前に勢ぞろいしている様は壮観です。「あらあの人写真よりずいぶんふけているのね」とか「写真では怖そうだけどしゃべるとやさしそうね」とか日本語が通じないのを良いことについつい遠慮の無いお喋りがはずみます。そうこうするうちに夜も更けて、ダンスタイムに残る人は残り、私は翌日の帰国のパッキングのために部屋に引き上げたのでした。
| IPATのPresident, Cheryl Hightと | 授賞式 | ベジタリアンのためのメインディッシュ 焼き野菜とパスタがなかなかの美味でした。 |
・IPAT大会の楽しみ方それぞれー日本人編
私は今回、IPATの大会に初めて参加するということで、一通り全部体験してみたい気持ちが強く、全ての行事をクリアするべく6月30日〜7月7日まで丸々一週間の日程で参加致しました。同行した方達の他にも日本から長期参加した方が数人いらっしゃり熱心な日本のペインターと新たに知り合いになれ思いがけない収穫でした。会社員の女性で過去4回足掛け8年全部長期参加しているという一人旅の方や80才代のお母様とヨーロッパや米国の大会に数多く参加していらっしゃるJPPAの先生、今回審査員を務めたIPATの日本の顔とも言うべきO先生、ご夫妻で参加されていたYさんなどなど参加方法は様々ですが皆さんそれぞれ自分流にIPAT大会を楽しんでいらっしゃる様子が見えてとてもほほえましかったです。その他短期参加の方は、買い物とデモだけとか目標を絞って参加していらっしゃったり、旅行の途中でIPATを覗きに来たという感じのご夫妻、米国在住と思われる日本人ペインターもかなりお見かけしました。LAはアジア系の住人が多く顔や服装だけでは私には日本人かどうかはっきり区別がつきません。とりあえず英語でしゃべってみたら日本人だった、などということもありお互いに笑ってしまいました。
・IPAT大会の楽しみ方それぞれー外国人編
外国人、特に米国人のIPAT大会の楽しみ方は一枚上、と言う感じがします。もちろん本部のお膝元ということはありますが、多くの人がホステスとしての使命感のようなものを持っており私たちなど遠来の参加者を暖かく迎える心意気と言うものを随所に感じとても嬉しかったです。しかも殆どの人がボランティアとして大会運営にかかわっており、プレゼント用の作品を一人で幾つも製作して寄付してくれたメンバーが大勢いるのです。米国人のプロのアーティスト達も同様です。自分のためとはいえ世界的に有名なアーティストが自らブースで販売するのは当たり前でその他にオークション用の大物を寄付したり、オークションやパーティーの司会を務めたり(当然ボランティア)、それがまた抜群にうまいのです。日本人のようにちょっと有名になると気取って下働きや無償の仕事をいやがるようなけちな根性が無いのにはほとほと感心致しました。皆さん、そうやってIPATに協力し奉仕することでチャイナペインティングの発展に寄与し、ひいては自分自身の利益にも通ずることを広い心と視野で良く理解しているのだと思います。
・Century City
今回の大会はLAのCentury CityにあるCENTURY PLAZA HOTEL & SPAで開催されました。Century
CityはLAのオフィス街の一つであり、高層ビルが立ち並ぶ街の中心部の隣接地には大きなショッピングモール(商店街)があります。町の周りは閑静な住宅街でUCLAやビバリーヒルズもすぐ近くにあり観光にも絶好の立地です。CENTURY
PLAZA HOTEL & SPAはかなり高級ホテルらしく日本の天皇陛下やレーガン大統領夫妻の定宿だったそうです。若き日のレーガン夫妻や世界のVIPの写真がたくさん飾って有りました。まともに泊まれば一泊ツインで300ドル以上らしいのですが、今回はIPAT割引で1泊ツインで110ドル(一人当たり55ドル)というありがたいお値段で宿泊することができました。日本のホテルと違い一部屋に何人で泊まっても部屋代は変わりません。隣のツインの部屋から10人ぐらいの大家族がぞろぞろ出てきたのはびっくり仰天しました。
パックツアーと違って食事は一切付いていません。最初の晩にホテルのレストランで食事をしたらあれよあれよと言う間に65ドルにもなっていまい、チップと税込みで8000円近くにもなり真っ青になりました(税は8%、チップは15%)。それからは気をつけて、ホテルの周囲のもう少しリーズナブルなレストランやスーパーで買出ししていろいろな米国食を楽しみました。スーパーマーケットにも幾つか行きましたが、どの店にもお寿司のパックが並んでいます。いわゆるカリフォルニアロールと言うアボガド入りの巻き寿司ですがこれがなかなか美味しくて大変重宝しました。Macy’sやBloomingdaleなどのデパートの食器売り場には日本の土瓶やらそば猪口やら手巻き寿司セットやら和食器が数多く並び想像以上の日本食文化の浸透ぶりに驚きました。しかし『きものや』というお店に数多く並べられた怪談に出てくる幽霊女が着ていそうなぺらぺらした着物には笑ってしまいました。米国人はこの様なコスチュームをパーティー用に買って楽しむのだそうです。
| ホテルから眺めたショッピングモール | ガーデンパーティが行われた庭 |
・Paul Getty Museum
Century CityからBevery Hillsの高級住宅街を抜けた山の頂きにPaul
Getty Museumがあります。元、LA在住のF先生の一押しの美術館でしたので最初から予定に入れて見学に行きました。石油で財を成した大富豪のPaul
Gettyの美術品コレクションを展示した無料の美術館です。ふもとから美術館の有る山の頂まではトロッコ列車のようなもの(トラム)で登ります。頂上からはLAの街並と遠くサンタモニカの海岸までが一望でき、素晴らしい見晴らしです。美術館内はテーマごとの収蔵品がゆったりと飾られカリフォルニアの光の中でヨーロッパの古城に迷い込んだような不思議な時間を過ごすことができます。美術館のあちこちでボランティアの案内係が親切に対応してくれます。サボテンの庭、お花の庭、などテーマごとの庭も素晴らしく隣接したレストランでゆっくり食事をとることもできます。1日がかりで行ったにもかかわらず全く時間が足りず全てを見ることはできませんでしたが売店で素敵なお土産をたくさん手に入れることができ満足して帰途につきました。
帰りにはUCLAのキャンパスを通ってもらい森の中の大学生活を垣間見てホテルに到着しました。
| トラム | Gettyから眺めるビバリーヒルズ方面 | Gettyから眺めるCentyry City方面 | サボテンの庭 |
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・日本人街のラーメン屋さん
大会期間中、お友達のお宅にホームステイしていたF先生がレンタカーで日本人街へ案内して下さいました。オフィス街に程近い日本人街は一目で日本人の家とわかるようなつげや松をあしらったモダンな日本庭園があちこちに見られます。道幅が広く一軒の敷地が広いので日本の東京近郊の平均的な庶民の家とは比べ物にならないゆとりです。北海道の旭川の住宅街を彷彿とさせるような街並みです。街には確かに日本の田舎のスーパー風の食料品店や、すし屋、ラーメン屋など懐かしいお店が軒を連ねていますが歩いている人種は様々です。食料品店の棚には日本の食材は一通り揃い、カップラーメンも日本製に混じって韓国製なども置いてあります。しかしパックのお寿司はカッパ巻きだけで、街のスーパーで売っていたカリフォルニアロールの方がずっと美味しそうに見えました。
『日本語OKです』と貼られた一軒のラーメン屋さんで昼食を取りました。日本のラーメン屋さんと同じでラーメン、チャーハン、冷やし中華など一通りのメニューがあります。ウエイトレスさんは日系のバイリンガルでショートパンツで忙しく立ち働いています。数十年前の米国で中華料理レストランに連れていかれ大喜びして注文した料理の味が日本の中華料理とは似ても似つかぬこってりした甘い味付けでがっかりしたことなど思い出しながら、ラーメンを注文してみました。お隣の外人さんは冷やし中華をほおばっています。さて、運ばれてきたラーメンは確かになつかしのしょうゆ味。しかしそこに乗った焼豚の大きいこと。直径10cm厚さ5mmくらいのステーキのような焼豚2枚に圧倒されめまいがした程です。麺は全部食べたけどさすがに焼豚は1枚でギブアップしました。
・独立記念日
米国に到着した時はおりしも7月4日の独立記念日直前で、米国人のテロへの恐怖と警戒はいきなりテレビから伝わってきました。普通の番組の最中でも絶えずテロップが入り「怪しい人を見かけたらここへお電話を」と言った感じでぴりぴり度が伝わってきます。ニュースでも7月4日に向けての警戒情報が繰り返し報じられていました。Gettyに連れていってくれたタクシー運転手さんも「7月4日は出かけない方が良い」と言っていたので私達日本人も7月4日はなるべくおとなしくすることを申し合わせてあまり外出はしないでIPATに専念しておりました。日中、隣接したショッピングモールに行ってみると、確かに祝日にもかかわらず閑散としています。米国人も家でおとなしくしていたのでしょうか。夜になるとサンタモニカの海岸でお祝いの打ち上げ花火が上がります。私達もホテルの部屋から花火を眺めつつカリフォルニアロールとバドワイザーと漬物でささやかに独立記念日が無事終了したことを祝いました。
・IPAT大会Q&A
ここではIPAT大会について生徒さんなどから尋ねられたご質問にに対する回答を掲載致します。
| Q.IPAT大会は誰でも参加できるのですか? |
| A.誰でも参加できます。ただし、IPATメンバーには行事の参加などに関し様々な割引特典があります。 |
| Q.どのようにして参加申し込みをするのですか? |
| A.大会開催年(西暦で遇数年)のIPATの機関誌『Porcelain Artist』1、2月号に大会の詳細や申し込み方法が掲載されます。それを見てそれぞれの担当者宛に大会申し込み予約、講習会(Workshop)予約、コンペ申し込み予約などを郵送します。指定ホテル(原則として会場と同じホテル)の割引予約も同時に済ませます。 特にホテルは必ず予約の確認をすることが重要です。全てFAXの申し込みもできるのですがあてにならないことが多いので郵送し申込書のコピーを保存しておくことが望ましいと思います。4月末までに申し込みをすると様々な割引特典があります。又、人気講習会などはすぐに定員になってしまいますが、空席さえあれば当日の申し込みもできます。 ちなみに、この様な諸手続きは全て英語で日本語での申し込みはできません。 |
| Q.参加費用はどれくらいかかりますか? |
| A.今回、IPAT会員向の主要行事込みの大会参加パック料金が$167.50でした。その他ホテル代がツインを二人で分けて一泊$55.00で7泊。航空チケットはHISで購入し成田LA往復で約8万円(JAL以外でしたら5万円くらいで入手できます)。その他滞在中の食事、交通費等諸経費が余裕を持って10万円くらい。買物を考えなければ30万円でおつりが来ると思います。 注意点としては街中に両替商があまり無く、銀行での両替も口座が無ければできないのが原則です。ホテルで両替してもらえますがレートが高い上手数料をたっぷり取られますのでできるだけ日本でドルを購入していくことをお勧めします。米国はカード社会ですので街では殆どのお店でカードが使えますが、カードに頼りすぎると万が一のトラブルでカードが使えなくなった場合に手ひどい目に会います。(実は私も今回カードに頼りすぎて失敗しました。) ちなみに、IPATの会場で支払う費用はカードが使えませんし、ブースもカードが使えないお店がたくさんあります。ずばり最低$1,000.00は現金で持っていきましょう。 |
| Q.英語ができなくても参加できるものでしょうか? |
| A.パックツアーではないので空港からホテルに到着するまでは最低限の英語での意思疎通ができなければ大変だと思います。肝心なことはたとえ英語に自信がなくてもできるフリをして心細そうな様子をしてはいけないことです。人の良い日本人を狙った魔の手はカモが来るのをひそかにチェックしています。又、日本語ぺらぺらの外国人に話かけられたら用心してかかるのが得策です。日本から送還された不良外人が空港で日本人のカモを狙っている場合もあります。以前の旅行で空港で日本語ぺらぺら外人にひっかかって寄付の名目で1000円を巻き上げられた人が大勢いました。(日本人は1000円までならば抵抗なく出すことを良く知っているのです)同行者に一人でも海外馴れした人がいれば大丈夫です。 ホテルに着いてしまえばIPATの日本人スタッフや親切な参加メンバーがいますので安心です。ただし講習会やデモは全て英語なので全くわからなければ勉強の価値も半減してしまうかもしれません。しかし他にも楽しい行事はいっぱいあるし、買い物や会場を見て回るだけでもとても勉強になるので十分楽しめると思います。 |