1951年ロンドンに生まれたスティーブ・ヒレッジは、67年ロンドン・スクールで出会ったモント・キャンベル(b)、デイブ・スチュワート(key)
にクライブ・ブルックス(d)を加えてURIEL(ユリエル)を結成し演奏活動を始めるもケント州の大学進学の為グループを脱退してしまう。71年にロンドンに戻ったヒレッジはKHANというバンドを結成し、72年にアルバム「Space
Syanty」(デイブ・スチュワートもゲスト参加)を出すが、KHANとしてのアルバムはこれ1枚でのみで、同年フランスにてデビット・アレン率いるGONGへと参加することになる。
GONGには75年まで在籍し、ラジオ・ノーム・インヴィジブル(「Flying Teapot」「Angels Egg」「You」)という絶頂期の3部作で並々ならぬ音楽的貢献を図った。GONG在籍中の75年に初のソロ・アルバム「Fish
Rising」を発表したのをきっかけに本格的にソロ活動へと移ることになり、年1枚の割りでコンスタントにソロ・アルバムの発表を続けていくなか80年代にはいってプロデュース業へも進出し、80年代末にはアレックス・パターソンのテクノ・ユニットの"ジ・オーブ"への参加をきっかけに、ソロアルバムでもパートナーとして参加していた恋人ミケット・ジローディとコンビを組みアンビエント・ハウス・テクノ・ユニット"システム7"を結成しコンスタントにアルバムを発表し、現在も活発に活動しています。
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KHAN「Space Shanty」 スティーブ・ヒレッジが結成したバンドでゲスト参加したデイブ・スチュワートとのスリリングな演奏が全編で聞けてカッコイイです。 |
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Steve Hillage「Fish Rising」 ゴング在籍中に録音を始めたスティーブ・ヒレッジのソロ1作目。ゴングのメンバーやデイブ・スチュワートも参加してゴング・サウンドを継承しつつもヒレッジらしさが出た傑作。 |
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Steve Hillage「L」 プロデュースにトッド・ラングレンを起用。ユートピアのメンバーも参加し、ドノヴァンの曲で幕を開け、ビートルズのジョージの曲で終わるメチャクチャポップな印象のソロ2作目。 |
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Steve Hillage「MOTIVATION RADIO」 比較的コンパクトでシンプルにまとめられたソロ3作目。テクノやファンクな要素も増え、77年にレコード番号V2777として出され、後のシステム7の命名に由来するといわれる作品。 |
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Steve Hillage「GREEN」 ゴングの手法を継承しつつも新たな世界へと向かうためのソロとしての集大成と感じさせるトータル性のある作品。ヒレッジの個性が全編にちりばめられ充実したソロ4作目。 |
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Steve Hillage「Live Herald」 ヒレッジ初のライヴ盤。オリジナルは2枚組で1面のみスタジオ録音という変則アルバムだったが、CDでは77〜78年のライヴのみを収録。スタジオサイドは次作「OPEN」に収録。 |
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Steve Hillage「Rainbow Dome Musick」 “マインド=ボディ=スピリット・オランピア”というイベントのレインボウ・ドーム会場に流すための音楽として制作されたものだが、system7
の到来を予感させるヒレッジにとっての分岐点となるアンビエント作品。 |
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Steve Hillage「OPEN (Featuring Studio Herald)」 ファンク色を強めたテクノ、ニューウェーブ的ポップなサウンドですが、まあこれはこれで楽しいアルバムです。 |
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Steve Hillage「FOR TO NEXT / AND NOT OR」 いかにも80年代風エレポップ・サウンドだがヒレッジらしいギターが堪能できる。アナログ初回盤には「AND NOT OR」というインストのミニ・アルバムが付いていたが、CD化に際し一枚に収録。 |
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System 7「System 7」 ヒレッジとM・ジローディによるアンビエント・ハウス・テクノ・ユニットの1作目。A・パターソン等 UKハウス・シーンの大物が多数参加したコラボレート作。浮遊感漂うヒレッジのギターも健在。 |
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System 7「777」 システム7の2作目。前作に続きA・パターソンやユースが参加した曲もあるが、システム7としての方向性が確立されてきている。コズミックなトランス感覚溢れるダンス・ビート・サウンド。 |
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System7「power of seven」 ノイ!をサンプリングした曲から始まるシステム7の5作目。アンビエント色が抑えられたトランス・ダンス・ミュージック。ソロ時代を感じさせるパターンもあり。 |
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System7「Golden Section」 6作目は、ソロ「L」収録のドン・チェリーのペットやガムランなどをサンプリングし、今まで以上にドラムンベースやブレイクビーツを効かせた疾走型トランス・サウンドにしている。 |
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System 7「SEVENTHWAVE」 4年ぶりとなる7作目。ハウス・テクノなグルーブ感が一段と増した前半とアンビエント色を強めた後半の対比が美しくもさらなるトランス感へと導いてくれそうです。 |
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System 7「ENCANTADO」 メキシコのコバへの旅の体験をもとに制作された8作目。ファンキーなギターやキーボードのリフにギターソロも所々で聴かれる。 |
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System 7「Phoenix」 なんと手塚治虫の名作「火の鳥」をモチーフにした作品。1曲にD.アレンが参加しゴングのフレーズが飛び出し、ヒレッジのギター・リフも今まで以上にフューチャーされ、よりロック的なアプローチがなされている。 |
[GONG | Dave Stewart & Barbara Gaskin]