第47回　宝塚記念

◎ディープインパクト
○コスモバルク
▲ナリタセンチュリー
△リンカーン
△アイポッパー
△シルクフェイマス

凱旋門賞を目指すディープインパクトの壮行レース。もっとも本気で凱旋門賞を狙うなら、ここを使わずにすぐにでも渡仏するべきと思う。
また、当レーズは春シーズンラストのためメンバーが揃わず、例年“春の残りカス・レース”と揶揄されるが、今回は半数を父内国産馬が占める。サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンを祖父に持つ世代へ移行が着実に進んでいるとみるべきか。

本命はディープインパクト。
父サンデーサイレンスに母の父がLyphardの直仔Alzao、祖母の父がBlandford系Bustedの配合。サンデーにNorthern Dancer系の配合で、基本的にはAlmahmoud主導のスピードが生きているが、同馬の場合、母系はBlandfordを始め、Princequillo、ヴィミー、Solarioといった欧州のスタミナ血脈が活きており、スピード・スタミナのバランスが良い中長距離タイプとなっている。
2200mmはベストに近い条件。飛びが大きいため、極端な馬場の悪化はマイナスだが、阪神大賞典を見る限り、ある程度はこなせる。死角がないことが死角か。

相手はシンガポール帰りのコスモバルク。
父Nureyev系ザグレブに母の父トウショウボーイ、祖母の父トライバルチーフの直仔ビッグディザイアー、３代母の父キタノカチドキの配合。母はテスコボーイ2×4、Princely Gift 3×4×5とNasruah系の豊富なスピードに加え、Hyperion 4×5×6×6で底力も備えている。また父系のNureyevはHyperionを強調するNorthern Dancer系で、全体としてHyperionは7*7*7 *8 *8 *8 x 5 *6*7 *7となる。
テスコボーイの爆発力とHyperionの底力が絡み合い、 母の父トウショウボーイの良さ活かし切った配合。中距離適性は高く、2200mのJRAレコードホルダー。

ナリタセンチュリーは父トニービンに母の父ノーザンテースト、祖母の父Vaguely Noble、3代母Sir Ivorの配合。Hyperion 4*6*6×5*6*6*7*8とNearco 6*7*7×5*5*7*8を主導とし、比較的まとまりのある配合。母系からスタミナ・底力のアシストが良好。
リンカーンは父サンデーサイレンスに母の父トニービン、祖母の父サドラーズウェルズの配合。フサイチコンコルド，ボーンキングは叔父にあたる。母系はスタミナ血脈が豊富でズブいため、2200mは微妙。
アイポッパーは父サッカーボーイに母がサンデーサイレンス、祖母の父がNijinskyの配合。Northern Dancer 3×3のインブリードを持つ。Mahmoud血脈の生かし方に良さがあり、京都では斬れる。
シルクフェイマスは、父マーベラスサンデー、母がCaeleon×Roberto×Vaguely Nobleの配合。 Hail to Reason 4×4*5、Northern Dancer 4×4のクロスを持つ。Hail to Reason系とNorthern Dancer系の配合で基本となるAlmahmoudのスピードを生かしており、母系の欧州血脈のスタミナのサポートもしっかりしている。