第70回　東京優駿

Derby Dandies

◎ネオユニヴァース
○ゼンノロブロイ
▲ザッツザプレンティ
△リンカーン
△サイレントディール
△マイネルソロモン

季節外れの台風上陸で，重馬場必至の今年のダービー。皐月賞の1，2着馬に人気が集中しているが，馬場が渋ることを考えるとスタミナ面で優位の馬の台頭もありうる。
本命は皐月賞馬ネオユニバース。父サンデーサイレンスに母の父Kris，祖母の父がShantung。全兄にチョウカイリョウガ，アグネスプラネットがいる。Hyperion 6*7×6*5が主導で底力に富み，Tetratemaの斬れにBlenheim-Blandfordのスタミナを加え，爆発力に秀でた配合。スピード・スタミナのバランスも良い。
今年は2400mよりは2000mに適性のある馬が多いが，同馬はスタミナの裏付けも有り，2冠達成の可能性は高い。

相手には青葉賞を快勝したゼンノロブロイ。
父サンデーサイレンスに母の父がMr.Prospector×BuckpasserのMiningの配合。母系に入るIcecapadeはNearctic×Native Dancerで疑似Northern Dancerの形態。父の持つ米国血脈はくまなく生かされており，アメリカンなスピードと爆発力に富む。

重馬場実績ということでは，暮れのラジオたんぱ杯を圧勝したザッツザプレンティ。
父ダンスインザダークに母の父がサイレンススズカの母の父でもあるMiswaki，祖母がバブルガムフェローの母という配合。Northern Dancer 4×4，Raise a Native 5×4でシンプルさには欠けるが，サンデーの実績馬の血脈をふんだんに盛り込み，良質の血脈がきめ細かく生きているのがこの配合の長所。
前走はスタート直後にサイレントディールと接触し，1周目の坂で掛かってしまたことを考えると度外視して良い。中間は短期放牧でリフレッシュを図り，気合も戻った今回は勝機が有る。

リンカーンは，父サンデーサイレンスに母の父トニービンで，99年の勝馬アドマイヤベガと同じ。母がフサイチコンコルドの半妹で，母系は重厚感に富む。
マイネルソロモンは，父トウカイテイオーに母の父ロドリゴデトリアーノの配合。Princely Gift〜Nasrullahのスピードが優位で上質のマイラータイプだが，テイオー産駒としてはなかなか良くできた配合。
サイレントディールは名牝トゥザヴィクトリーの全弟で，スピードに富むAlmahmoud主導の配合ながら，スピード・スタミナ両面のアシストが効いていて、サンデーに欧州血脈を配す場合の一つの最適解の配合。

サクラプレジデントの父サンデーに母の父マルゼンスキーの配合はロイヤルタッチやスペシャルウィークがいるが，サクラプレジデントは三代母スワンズウッドグローヴがGrey Sovereign×Mahmoudで，Almahmoud〜Mahmoudと連なるスピードを強化して2400mでは疑問が残る。