第21回 ジャパンカップ


東京2400m

Last Update:24.11.2001
確定予想

予想枠番馬番馬名性齢重量騎手調教師所属戦績
 1メイショウドトウ牡557安田康彦安田伊佐夫日本・栗 東10-8-2-5
 2アメリカンボス牡657江田照男田子冬樹日本・美浦北8-3-4-16
3キャグニー牡457M.スミスR.マンデラアメリカ5-1-1-4
4テイエムオペラオー牡557和田竜二岩元市三日本・栗 東14-5-3-2
 5トゥザヴィクトリー牝555四位洋文池江泰郎日本・栗 東6-4-3-4
 6ジャングルポケット牡355O.ペリエ渡辺 栄日本・栗 東4-1-2-1
7ゴーラン牡355J.ムルタM.スタウトイギリス3-1-1-1
8ステイゴールド牡757武 豊池江泰郎日本・栗 東6-12-8-22
 9ホワイトハート騙657G.スティーヴンスN.ドライスデールアメリカ8-2-2-11
 10ナリタトップロード牡557渡辺薫彦沖 芳夫日本・栗 東5-5-6-5
 11インディジェナス騙857W.マーウィングI.アラン香 港15-6-7-28
12ティンボロア牡557J.ベイリーR.フランケルアメリカ10-3-3-7
 13ウイズアンティシペイション騙557蛯名正義J.シェパードアメリカ12-6-7-10
14パオリニ牡457A.スボリクスA.ヴォーラードイツ4-2-3-4
 15ダイワテキサス牡857柴田善臣増沢末夫日本・美浦南11-9-5-26


◎パオリニ
○テイエムオペラオー
▲ゴーラン
△キャグニー
△ステイゴールド
△ティンボロア

まずは外国馬の見解から

3番キャグニー
父はMr.Prospector系のRoyで、米国産だが、チリで種牡馬となり同国のリーディングサイヤーとなった。母の父はTeddy系のCampero。同馬は父の母方にあるNever Bendを強調した配合。父内に豊富にあるBull Dog-Teddy血脈が豊富にあることが長所の配合。母系はブラジルの活躍馬が多数出ている牝系で、ブラジル血脈に仏国を中心とした欧州血脈が融合した形態。
異系交配のバランスの良さが長所の配合で、スピード・スタミナのバランスも良く、嵌まった時の一発はある。

7番ゴーラン
父はRainbow Quest産駒で、愛2000ギニーと英チャンピオンSを勝ったSpectrum。母の父ジェネラス、祖母の父Shirley Heightsがともに英ダービー馬という配合。Never Bend 5×5を主導にNasrullahと相性の良いPrincequilloをはじめ、CharlottesvilleなどPrince Rose系のスタミナ血脈が補強されており、スピード・スタミナのバランスのとれた好配合馬。
英2000ギニーを勝ち、英ダービー2着の実績は今回の外国馬の中では上位だが、実績通りの血統構成と言える。課題は日本の軽い馬場への対応だろう。

9番ホワイトハート
父Green Desertはシンコウフォレストやメジロダーリングの父でもありDanzig産駒のスプリンターで、母の父がBlushing Groom、祖母の父がHaloの配合。Blushing Groom内のNasrullahを主導にRed Godを強調し、Almahmoud 5×5、Turn-to 5×5などのスピードが生きた配合。
現在の日本馬にも多く見られる形態で、外国馬の中では最も日本適性は高い。スタミナはHyperion、Man o'War、Princequilloがサポートするが、スピード色が強すぎるため、スタミナ・底力に欠ける印象を受ける。距離に関しては展開次第。

11番インディジェナス
父はラストタイクーン産駒のMarjuに母の父がOwen Tudor系のAverofの配合。Tudor Minstrel、Court Martialといった欧州の良質なスピード血脈が生きているのが長所の配合。
一昨年の2着馬だが、スピード能力は高さから本質はマイル〜中距離馬と見る。さすがに8歳では上がり目はないだろう。

12番ティンボロア
父SalseはTopsider産駒で、フォレ賞(仏G1;1400m)を勝ったが、PrincequilloやAmerigoのスタミナ血脈を持ち、産駒には伊ダービー馬Luso(98年ジャパンカップ15着)がいる。母の母方にHigh Top、Ragusaとスタミナ血脈が並び距離はこなせるが、母の父がMr.Prospector系ダミスターであるため、父系のスタミナを生かし切れていない。
昨年は11着と惨敗している。今年は逃げ切って勝つなど脚質に幅が出てきており成長は伺えるが。

13番ウイズアンティシペイション
父はトーヨーリファールなどを出したMan o'War系のRelaunchに、母の父は凱旋門賞馬Sassafras産駒のSarosの配合。母Fran's ValentineはケンタッキーオークスなどG1を3勝している。War Relicの5*5×6が主導で、父の父In Realityを強調した配合。
父の母方のMahmoudのキーホースを抑えているのが長所だが、母系のスタミナ血脈が生かし切れず、底力に欠ける印象を受ける。

14番パオリニ
父Landoは95年の勝ち馬で、母の父がRed God産駒Stanfordの配合。半兄に93年4着のプラティニがいる。主導はNearcoだが、父系と3代母内にドイツダービー馬Neckar〜Ticinoの血脈がスタミナの核として強固に結合しているのが長所の配合。スピード勢力はNaitice DancerやThe Tetrarchが生きている。
日本の芝向きの斬れを体現するThe Tetrarchは7*9×7*8とやや弱い印象を受けるが、これだけスタミナの核が個性としてしっかりしていれば、対応は可能と見る。同馬自身、重馬場が不得意としており、日本の軽い馬場はむしろ歓迎材料と言える。
自国の血脈を頑なに育てようとするドイツ流の馬産哲学を体現している配合馬。父が勝ったレースに自国の生産馬で再び挑む点は注目に値する。日本の馬産のアンチテーゼとなるだろう。

今年の外国馬は確かに例年に比べると大物はいないが、個性的な血統馬が揃っている。98年のように日本馬の上位独占もありうるが、こういう時の外国馬こそ侮れないのがジャパンカップ。
世紀末覇王テイエムオペラオーを負かしうる可能性のある馬としては、パリオニ、ゴーランを推す。


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