第34回 スプリンターズステークス


中山1200m

Last Update:30.9.2000
枠順確定

予想枠番馬番馬名性齢重量騎手調教師所属戦績
1ビハインドザマスク牝 555福永祐一北橋修二栗 東7-2-2-1
2ブラックホーク牡757横山典弘国枝 栄美浦北8-5-4-4
 3タイキブライドル牡657郷原洋司伊藤正徳美浦北5-4-3-4
 4キングヘイロー牡657柴田善臣坂口正大栗 東6-4-4-9
5マイネルラヴ牡657蛯名正義稲葉隆一美浦南5-4-1-10
 6スギノハヤカゼ牡857芹沢純一鹿戸幸治栗 東7-3-2-19
7ベストオブザベスト騙657D.ホワイトT.ウォン香 港9-2-2-5
 8マイネルマックス牡757佐藤哲三中村 均栗 東6-2-2-23
9アグネスワールド牡657武 豊森 秀行栗 東8-5-1-4
 10マサラッキ牡757藤田伸二増本 豊栗 東9-3-3-12
 11ユーワファルコン牡455中舘英二堀井雅広美浦南3-0-2-1
 12ブロードアピール牝755松永幹夫松田国英栗 東8-3-3-9
 13シンボリインディ牡557岡部幸雄藤沢和雄美浦北5-1-0-6
 14ジョーディシラオキ牝453北村宏司松田国英栗 東1-0-0-7
 15ダイタクヤマト牡757江田照男石坂 正栗 東7-5-4-15
 16タイキトレジャー牡557後藤浩輝藤沢和雄美浦北6-1-3-4


◎アグネスワールド
○ブラックホーク
▲ベストオブザベスト
△マイネルラヴ
△ビハインドザマスク

今年から暮れの開催から秋の中山最終週に移った電撃6ハロン戦だが、今年の場合、代替開催の影響で2開催連続の最終週ということで、馬場状態が気になるところ。今回はスピード決着というよりはパワー勝負となる可能性が高いだろう。
昨年の同レース上位4頭も含め、G1ホースが7頭となかなか豪華な顔触れ。そこに上がり馬ビハインドザマスクや香港から出走のベストオブザベストがどう絡むかというところ。

本命はアグネスワールド。昨年の同レースは2着に終わったが、終始マイネルラヴに絡まれたこともあり、一番強い競馬をしたのはこの馬だった。ロンシャンやニューマーケットを制したこともあり、タフなコースは歓迎材料。今年は変に絡まれることもないだろうから、展開の利はあると思う。
アグネスワールドは父が短距離の大種牡馬Danzigに母の父が米国3冠馬Seatlle Slewの配合。祖母の父がLyphardで、Northern Dancer2×4の影響力の強いクロスがあり、父Danzigを強調している。95年のスプリンターズSを勝ったヒシアケボノの半弟だが、父がWoodmanからDanzigに代わったことで、スプリント能力が強調された配合。これまでの実績通り、1200m戦での信頼度は高い。決闘からは一本調子のスピードが強調されている印象を受けるが、タフな欧州芝コースでのG1勝ちの実績はダテではないだろう。

相手には昨年の勝ち馬ブラックホーク。
父がこちらも短距離で実績のある大種牡馬Nureyevで、母の父がグラスワンダーの父でもあるSilverHawk。母系には米国血脈を豊富に含んでいるが、Nureyev自身が米国産ながら欧州血脈を強調しているように、この馬自身もMahmoud、Nasrullah、Hyperionといった比較的相性の良い欧州血脈が能力の源泉となっている。母の父Silver Hawkの影響でどちらかというと馬力型で、タフなコースへの適性は高く、今の中山の馬場は歓迎すべき材料。

香港から出走のベストオブザベストは、父Rahyに母の父がMr.Prospector系Fappianoという配合。
父Rahyは米国産で13戦6勝のマイラー。日本での産駒にトキオパーフェクトがいるが、トキオパーフェクトは母の父がMr.Prospectorと類似した配合となっていて、当馬の判断材料にはなるだろう。配合は父方のRed God〜Nasrullahのスピードを強調しており、Almahmoud〜MahmoudやMumtaz Mahl〜The Tetrarchといった日本の馬場向きのスピードを十分に備えている。
好勝負は期待できるだろう。

一昨年の勝馬マイネルラヴは、父がMr.Prospector×Buckpasserの配合でパワーとスピードを伝える父Seeking the Gold。母系にBold Rulerが入るのはSeeking the Gold産駒で成功例が多い配合。当馬はBold Rulerの父Nasrullahのスピードを前面に出ており、スプリント能力はここでも上位。
この一年間はすべて4着以下に破れているが、一発は侮れない。

4連勝中のビハインドザマスク。特にレコードで実績馬を切って捨てた前走は圧巻だった。
父ホワイトマズルに母の父Mr.Prospectorの配合。父ホワイトマズルはイタリアダービー馬で、クラシックディスタンスを中心に活躍したが、当馬は母の父Mr.Prospectorを強調したスピードタイプに出ている。牝馬だが切れる脚というよりは、パワー型の印象を受けるだけに、中山は苦手ではないだろう。ただ父の父ダンシングブレーヴが母系を生かす種牡馬だけに、産駒のホワイトマズルの種牡馬としてはとりたてて強調するところがないように思われる。それゆえスピードに特化した6ハロン戦のG1を勝ち切るには1枚落ちる印象を受ける。


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