** 平成19年 6月 27日更新 **
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S42卒同期旅行会
オロロンの島・天売島への旅
平成19年(2007)5月31日〜6月3日
天売の旅
参加者11名:岩瀬、奥村、竹川、水口、佐藤、山村、柳、高田夫妻、高野夫妻
現地案内: 石川たにし、井上H 両先輩
鳥見ガイドのボランティアで天売島に滞在中の石川たにし、井上H 両氏を訪ねる旅。60万羽といわれるウトウの帰巣の様子を見るのが 一番の目玉。また有名なウミガラス(オロロン鳥)はここ何年か繁殖 していませんが、デコイの効果で今年は最高で21羽が観察されていて、我々も 9羽を観察できました。

5月31日(木)
羽田ANA053便 08:00==>09:35千歳AP
(北大植物園散策)
札幌ではバスの出発時刻まで植物園を見学。 好天に恵まれ、新緑のまぶしい中、レンゲツツジ(写真)、ライラック、チシマフウロ、 クマガイソウなどが咲き乱れ、キビタキやコメボソムシクイの歌声が響く園内 を一周。
(バスで羽幌へ)
札幌駅前13:00==>16:10羽幌
植物園
羽幌 (羽幌)
「はぼろ温泉サンセットプラザ」にチェックイン。高田夫妻と合流。
小休止後、近くを散策。川沿いに海のほうに歩き、草原に居るノビタキ、コヨシキリ、ホオアカなどを観察。

6月1日(金)
嘴細水薙 羽幌8:30 ==(沿海フェリー)=>9:30焼尻島
今日も好天、波も穏やかな航海日和。ウトウやハシボソミズナギドリ(写真)が時折り近くに浮いている。
(焼尻島)
焼尻島を散策。雲雀ケ丘、うぐいす谷といった、まるで東京の地名のようだが、オンコ(イチイ)を中心とした自然林の中を散策。
アオジ、マヒワ(写真)、コムクドリ、ツツドリ、エゾセンニュウそしてあちこちでノゴマの囀りが響くが、利尻礼文にはふんだんに居るコマドリの声はしない。
マヒワ
道がよく分からず、同じ場所を3回も歩いたりしているうちに、時間がなくなる。

13:00に港に戻り、予約しておいた昼食。あとは出航まで港でブラブラ。 防波堤で営巣しているオオセグロカモメ、港内を泳ぐウミネコやスズガモ、 水揚げされるミズダコなどを見ながらのんびり過ごす。
雲雀ケ丘
フェリー 焼尻15:10(沿海フェリー)=>15:35天売島
ウトウ、ハシボソミズナギドリ、ウミウ、ヒメウなどが浮かび、飛び回るが、 ヒレアシシギ類の姿は見えない。

(天売島到着)
天売島の港には、石川たにし、井上Hの両先輩と、今夜の宿「民宿・栄丸」 の奥さんがお出迎え。
雲雀ケ丘 荷物を宿の車に預け、両先輩の先導で海岸沿いの道を宿まで30分ほど掛けて、 観察しながら歩く。いよいよ天売島での同好会合宿?が始まる。
途中、ノゴマやアオジ、そしてテトラポットの脇に浮かぶシノリガモ♂1 などを観察しながら進む。 厳島神社の境内で営巣中のコムクドリやアカゲラを見た後、民宿へ。
(ウトウの帰還観察)
夕食後、マイクロバスで赤岩展望台に向かいウトウの帰還を待つ。 ウトウは夕刻になって餌のイカナゴなどを捕らえ、近くの海で暗くなるのを待ち、 一気に自分の巣穴へ向かって飛んできて、ウミネコに襲われないうちに巣穴に 飛び込む。
あちこちでウミネコがウトウの帰還を待っている。
善知鳥1
19時半頃、あたりが暗くなると帰還してくるウトウの数が増えてきたが、 舞い降りて直ぐに巣穴に突進するので、なかなか姿が捉えられない(写真の左の鳥)
ウミネコも思惑通りにはいかないらしく、杭の上に とまったままで、時折飛立っては空しく戻ってきているようだ。 ウトウのなかにはうまく巣に飛び込めなかったのか、ふたたび海に向かって 飛び去るものもいて、飛び回る羽音は迫力がある。
善知鳥1
やがて、帰還するウトウの数も減り、地上には何も持ち合わせの無いウトウが 何羽か佇んでいる。
これは魚を奪われたのか、手ぶらで帰って来たものなのかは分からないが、 いずれにせよ他の"持てる"ウトウから奪い取ろうとしているのであろう。 まだヒナは孵って間もない時期なので、持ち帰る魚も少ないようだ。
善知鳥2
20時を廻ったので、マイクロバスで我々も宿に帰還。途中、島で1軒だけの 居酒屋「蔵」で男7人が下車、井上さんのデジカメ画像を見ながら鳥談義。
この建物はかつてのニシン番屋だという。 (民宿"栄丸"泊)

6月2日(土)
(観光船で海鳥観察)
朝6時から7時半まで、調査を兼ねて観光船を出すというので、5:30出発で港へ。 今年は屏風岩で21羽のオロロン鳥(ウミガラス)が観察されていて、まだ 増える時期だというのでその観察が主眼。 観光船の案内は25年間ここに住んでいるという、写真家の寺沢孝毅氏。 もと先生をしていただけあって、語り口がさわやかだ。
海鴉 上:本物とデコイのウミガラスが並ぶ屏風岩。下:ケイマフリ (奥村撮影) 屏風岩に近づくと、高い岩棚に並んだデコイの間から2〜3羽のウミガラスが 飛立つ。でも目が慣れるまで、どれがデコイでどれが本物かの見分けが難しい。 羽ばたいたり、翼から頭への黒がはっきりしていて、フンなどで汚れていない のが本物。 最初飛立ったのは岩棚の右端の数羽だったが、左上側の数羽は羽ばたいたり飛立ったり、再び戻ってきたりで、なかなかサービスしてくれる。 岩のまわりにはウトウが浮かんでいて、上空にはアマツバメが飛び回る。
赤足 ウミガラスの観察を終え、赤岩の近くまで進んだ後、最近ではこれも少なくなってしまったというケイマフリを捜す。 海の上に浮かんでいる、目の周りの白いケイマフリを見つけ、足の赤も確認。 更に岩の上でねそべるゴマフアザラシや、海に浮かんでは潜るウミスズメなど を観察して港に戻る。宿に帰って朝食。
海鴉&赤足(ここだけ、デジカメの設定ミスで、モノクロ。ケイマフリの赤足が写らず残念!)
(島内観光バス)
9:30出発で、再び両先輩に先導され港へ行き、10:00からの観光マイクロバスで 島内一周。 赤岩展望台で昨晩見たウトウのおびただしい孔や、赤岩の周りを泳ぐゴマフアザラシを観察。観音岬やウミネコ繁殖地を廻る。 柵の近くのウミネコの巣には2卵が。
最後に寺沢さんの"海の宇宙館"でバスを降り、ゆっくり見学。
宇宙館
島内観光赤岩展望台(周りはウトウの孔だらけ)、と抱卵中のウミネコ
(島内散策)
午後は、そのまま海の宇宙館の裏から島の中心部の高台を廻る。
高田だけは、朝聞いた気になる鳥の声の主を確かめたいと、ひとり厳島神社へ。
焼尻島のほうを眺めると、海はベタ凪で小さな白波も見えない。 ここで、焼尻島を背に高田抜きでの記念写真。
記念写真2
ノゴマがそこここで囀る道を進む。 ベニマシコも時折り現われる。ヒリリリという声に見上げると近くの木にサンショウクイがとまる。アオジ、カワラヒワ、ヒガラ、クロツグミなどの囀りも。
途中、クロユリが沢山咲いている場所を通る。
黒百合
林の中をフクロウのような鳥が飛んだそうで、もう何回も同じ場所で見ているが 種類は未確認とか。
道端に生えているコゴミを摘んで帰り、宿で食べる。
宿の近くではツツドリがあちこちの木に順に止まりながら、盛んに鳴いている。
紅猿子
夜は民宿"栄丸"で宴会。これも両先輩が事前手配してくれていたもの。
途中からは寺沢さん(写真右)も加わり賑やかな宴会に。 寺沢さんは翌朝も観光船での調査があるので、途中で帰宅。
    民宿"栄丸"泊。
宴会

6月3日(日)
6:00〜8:00 早朝探鳥 厳島神社から昨日の逆コースを途中まで往復。 毎度おなじみとなった、ノゴマ、ツツドリ、アオジ、コムクドリなどを観察。
シノリ 朝食後、民宿を9:40くらいに出て、何度目かの探鳥をしながら港までの道を進む。 初日に見たシノリガモがテトラポットの上でじっとうずくまっている。(写真)
カラスのヒナが巣の中で赤い口をあけて暑そうにしていたり、チョッピンカケタカという声だけが響くエゾセンニュウなどに別れを告げ港へ。
港では、両先輩と寺沢さんらの見送りで出港。
天売島10:25=焼尻=>12:10羽幌港
今日も海はおだやかだが、鳥はウトウ、ハシボソミズナギドリ、ウミウ程度で、 ヒレアシシギ類の姿はない。
天売出港
焼尻島入港前にイシイルカの群(写真:噴気がV字)と、羽幌入港前にクジラの姿を、甲板に 出ていた人は観察。
羽幌港入港後、すぐに荷物を高田車に積み、バスターミナルへ。 民宿で手配してもらったおにぎりを、バスターミナル前のハートフル で受取り、バスに飛び乗る。
イルカ
羽幌 12:30 ==>15:45札幌駅前 札幌駅前の 四川飯店 札幌エスタで反省会。
札幌駅 ==>新千歳空港 千歳JAL0542便 20:35 ==>22:10羽田AP

奥村君撮影の花の写真
花1
ハルザキヤマガラシ ミツガシワ ミツガシワ イヌナズナ センダイハギ(天売島)
花2
ハクサンチドリ カラマツソウ ワサビとミズバショウの葉 クロユリ エゾノコリンゴ(天売島)
花3
クゲヌマラン オダマキ(天売島)、ライラック(北大植物園)、シロミミナグサ アサツキ(羽幌)
花0
マイヅルソウ クルマバソウ オオカメノキ ヤブニンジン マムシグサ(焼尻島)

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