2003年 OB鳥見行
(2005年1月28日掲載)

上野尚博先輩や高野が企画した、同好会のOB仲間での鳥見行の記録です。
古い記録はこの頁の最後にあるリストからリンクしています。


伊豆沼・蕪栗沼・奥松島 鳥見行

日時 : 2003年2月14日夕(金)〜16日(日)
天候 : 15日:曇り時々雪のち時々晴、16日:霧のち曇り
参加者: 水口喜之・奥村安隆・高橋敏夫・高野凱夫(記)

月と雁行   2/15夕、蕪栗沼にて (合成ではありません、念のため)
記録 :
昨年の軽井沢、丹沢に続く、奥村・高橋・高野による探鳥行。今回は新たに水口君が加わりました。
金曜日の午後東京を出発、暗くなってから伊豆沼に到着。
暗い中でも寄ってくるオオハクチョウを見たり、明朝のために伊豆沼の西岸の獅子鼻付近まで下見に行ったあと、今夜の宿の本吉屋旅館へ。
翌15日の朝は、日の出前に獅子鼻に行き待機するが曇っていて太陽は出ず。ガンも伊豆沼に降りていたのは数百羽のマガンだけで、日の出頃にまず飛び立ったのは内沼に居たらしい数千羽の群れ。
続いて伊豆沼の群れが飛び立ち、更に蕪栗沼方面から大きな群れが次々に現れるが、皆伊豆沼の西の端をかすめるように北西方面に飛び去る。
頭上を通過する群れは僅かであったが、竿になり鍵になってにぎやかに鳴き交わしながら飛び去る群れを見上げて、満足して朝食の為に宿に戻る。
朝食後8:30に出発、餌付け場でオオハクチョウやオナガガモに取り囲まれたり、カワアイサやミコアイサ、ハシビロガモ、ホオジロガモなどを観察後、蕪栗沼に向かう。
途中で田んぼに降りているマガンの群れを見たり、ミヤマガラスを追ったりしているうちに、自分たちの現在位置が分からなくなり、道を聞きながら蕪栗沼北側の駐車場に到着。
蕪栗沼周辺の田圃に降りていたのは全てマガンであったが、沼の中に下りているのは皆ヒシクイ。まわりの潅木林にはベニマシコの姿が多く、沼の泥の上をタゲリのペアが歩いている。
昼食後、沼をぐるっと回るように走るが、特に変わった鳥も出ないので再びもとの駐車場に戻る。
夕刻もこの場所でガンの帰還を待つことにする。
満月直前の月が天に掛かっているので、その前を通過してくれないかと期待するが、やがて続々とやってきたガンの群れは、なかなか月の近くを通過せず、たまたま近くに来ても今度は月が雲に隠れてしまうという具合。
それでも何枚かは月と雁の写真を撮り、また明朝の飛び立ちに期待して、翌朝迷わずに来れるように道を確かめながら宿に戻る。

そして最終日の16日。早朝未明に起き出してみると、心配した雨は降っていないものの、濃霧で道も良く見えない状態。
蕪栗沼には日の出の1時間前に到着したが、霧の状態は一向に良くならない。夜明けが近づくとともに、あたりは次第に明るくなり、飛び立ちを見ようという車も何台かやってきたが、ヒシクイやマガンの声が霧の中から聞こえてくるだけ。 日の出時刻が過ぎてしばらくして、ようやく群れが飛び立つ気配がしたが、それも視界が利かない霧中の飛行に不安を感じたか、再び舞い降りてしまったようだ。

頭上を飛ぶオオハクチョウの一家
あきらめて一旦宿に戻り、朝食後再び出なおしてみるが、霧は更に濃くなっており、見物人も皆帰ってしまっていたので、奥松島に向かうことにする。近くの田圃にはマガンの群れが結構降りているが、今日は近場で間に合わせようということか。
国道を南下する途中、やはり霧の中の田圃に降りたカラスの中に、首が白いのが見えたと水口が言うので、車を戻して探すがミヤマガラスだけで、期待したコクマルガラスは見つからない。白く見えたのは羽色ではなく、何かを見間違えたようだ。
野蒜海岸の川や宮古島の海岸には、ホオジロガモやオカヨシガモ、ウミウやヒメウ、カモメ類、イソヒヨ、キジなどが見られたが、海はベタ凪で外洋性の鳥は入っていない。
松島経由で塩釜に出、昼食後帰京した。

坂東大橋 鳥見行

日時 : 2003年2月1日(土)
天候 : 快晴
参加者: 小高祥宏・割田・石川隆志・高野凱夫・上野尚博(記)
記録 :
 坂東大橋付近の河川敷にオオカラモズが来ていると言う情報は早くから聞いていたが、野鳥の会アジアクラブの古川さんから詳しい場所を知らせてもらったので行く事にした。 今回も小高さんに車を出してもらい、最近メールを始めた割田氏にも家から近いので連絡をして5人で鳥見行。
 10時に石神井公園前を出発、ラッシュの後の関越は順調に進み、本庄ICを出た後、坂東大橋までは少々の渋滞があったが、12時前に現地に到着。 既に割田氏は先に着いており、しかも彼は前日にもここに来てオオカラモズを観察済み。 土手の上には多数のバードウオッチャー。
 目的のオオカラモズはかなり遠くではあるが、枝に止まったりホバリングをしたりする姿をすぐに見ることが出来た。 図鑑では胸部は白色に描かれているが、この個体は純白ではなく、やや薄茶色をしていた。 成鳥ではないのかも知れない。 近くまで来るのを期待したが300m位離れた所を時々左右に移動するだけで寄っては来なかった。 それでも好天に恵まれた事もあって、細部まで良く観察する事が出来た。 しかも、聞けば明日から野焼きをやるとの事で、実にラッキーだった。
 この場所ではあまり多くの種類は観察できないので、オオカラモズを十分堪能し、昼食を終えた後、カモ類を探しに上流へ向かう。 観察地点は狩猟区になっていて、この日もハンターが入っているのでカモ達は上流の禁猟区に集まっているとの事。
 確かにかなりの数のカモが水面に浮かんでいた。 ただ完全な逆光になってしまい、最初は全部黒く見えるだけだった。 目が慣れて来ると識別が出来るようになり、9種のカモを確認した。 カモ達は川の流れに流され次第に下流に行ってしまうと、そこから先は狩猟区であるのを知っているように、改めて上流に飛んで来ていた。
 元の場所に戻って、午後用事があると言う割田氏と別れ、今度は坂東大橋を渡って対岸を更に上流に行ってみた。 ガイドブックによるとコハクチョウが見られると言う。 河川敷の中のダート道を進むと、前方の林の先にチュウヒが飛ぶのが見られた。 その林の先まで行ったところ、コハクチョウの一群5羽が水上に浮かんでいた。 成鳥2羽と若鳥3羽の家族だった。 付近には他のハクチョウの群もカモ類の群も居らず、その5羽だけだった。

 午後3時に元の場所へ再び戻り、コミミズクを待つ。 この頃から風が強くなり、コミミズクが飛ぶには悪条件になる。 又、コミミズクが居ると言われる目の前の葦原にはハンターが猟犬を連れて入っており、もしかしたら追い出してくれるかとも思ったが、むしろ逆だったようで、4時半まで寒い中を粘ってみたがこの日は現れなかった。 
 コミミズクにやや後ろ髪を引かれる思いを残しながら帰路に向かう。
 石神井公園駅付近の居酒屋にて4人でオオカラモズ初記録を祝って祝杯。 来年の秋には「古いOB会」のメンバーと高野君の代との合同でネパール旅行を計画しようとの話しになり、大いに盛り上がった。

出た鳥 リスト
カイツブリ、カワウ、コハクチョウ、マガモ、コガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、
オナガガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、ホオジロガモ、ハシビロガモ
ダイサギ、アオサギ、イカルチドリ、ハマシギ、トビ、ノスリ、チュウヒ
キジバト、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ
モズ、オオカラモズ、ツグミ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ
カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
以上のほか、高野がベニマシコ(声のみ)

坂東大橋の上流を泳ぐコハクチョウの家族(Photo: T.Takano)


彩湖・秋が瀬公園 鳥見行

日時 : 2003年1月18日(土)
天候 : 晴れ
参加者: 小高祥宏・石川隆志・高野凱夫・加藤博・上野尚博(記)
記録 :
 今年の新年鳥見行は彩湖・秋が瀬公園となった。 参加者は真柳君が出られず、昨年の伊良湖から参加の高野君に病から回復して以来初めてのBWと言う加藤君が加わった5人だった。 ここは小高さんの家からもそれ程遠くは無く、彼のフィールドの一つと言う場所。 9時半に石神井公園駅に集合し、直ちに小高さんの車で彩湖へ向かった。

 下流の駐車場で車を下り、先ず、葦原を通りつつ湖畔に向かう。 葦原でベニマシコの声が聞こえたが姿の確認は出来なかった。 湖畔に立つとすぐ目の前にオカヨシガモの群れが浮いている。 カンムリカイツブリもぼつぼつ。
外環道のすぐ近くの島にはアオサギのコロニーがあり、水辺にはたくさんのアオサギとカワウ。 送電線の鉄塔の途中にハヤブサが止まっていた。 高野君が下流方向でオオタカが飛んだのを見つけたが、これは彼のみが観察。
 中間の橋の所で小高さんは車を上流の駐車場に回してくれるため戻り、4人で先に進む。 ユリカモメの群れが見られ、ミコアイサ・ヨシガモも数羽ずつ群れている。 一方、マガモ・コガモ・オナガガモ・ハシビロガモなどの当たり前の淡水カモが見られない。
 全体としてカモの種類はまずまずだが、数はそれ程多くは無い。 湿地や葦原が残されているので、草や木の実を当てにしたベニマシコ・アオジ・カワラヒワが集まっており、ビンズイとタヒバリも出る。 再び小高さんと合流し、上流の駐車場に着くまでに記録したのは、自分では34種、全員では38種だった。 数日前に小高さんが参加した東京支部の会では49種を出したとの事でかなり差がついた。 
 昼食はグルメ鳥見の会に恥じず、南浦和の小島屋のうな重。 なかなか美味しかった。
 食後は秋が瀬公園で林の鳥を探す。 かなりの数のシメ、アトリ、カシラダカなどの冬鳥を追加する事が出来た。 特に、アトリは久し振り。 今冬は飛来数が多いとも聞いているが。 

ベニマシコ(雄) Photo: T.Takano