「丹沢周辺探鳥記」Tokio Takano

「丹沢周辺探鳥記」('02.5)

5月24〜25日の2日間、同期で最近鳥に入れ込んでいて、ヤマセミをぜひ見たいという奥村君達と3人で、丹沢周辺を車で走り回りました。 目的のヤマセミは1日目の夕方、宮ケ瀬で川の対岸にとまった姿をバッチリ 見られたので、翌日は他の鳥を求めていくつかのポイントを回りました。

まず宿泊した丹沢札掛で早朝クロツグミとオオルリの雄が車の前に現れ、次い で唐沢林道を歩いて登り(車両通行止め)、鳴いているアオバトやツツドリを 見ることができました。
特にツツドリは近くで腹側からの上半身と、飛び移った木の枝先で全身をゆっ くり見ました。でもデジカメの設定を間違えていて、画面一杯になったものの ピンボケのデジスコ写真しか撮れませんでしたが。
天気が良すぎて暑いくらいの日でしたので、鳥の活動がにぶる日中は高原で過 ごそうと、箱根仙石原に行きノジコを見つけようとしたところ、探すまでもな くすぐ目の前に現れて囀ってくれました。
最後は東富士演習場内で、道がよく分からなくなって車を止めたすぐ脇にノビ タキがとまっていたので車から降りたところ、近くの杭の上でオオジシギが囀 り、やがて飛びたって盛んにディスプレイ飛行をしてくれました。
まわりではホオアカやコヨシキリも囀っていて、比較的近くで観察でき、道を 間違えたのが思わぬ怪我の光明となりました。
道の途中に車を止めたまま夢中になって鳥を見ていたので、砲身を引いた自衛 隊の車両が通れないから車を移動して欲しいと、丁寧に頼まれてしまいました。 まわりは戦車や装甲車や、迷彩を施したジープなどが走り回っている場所です が、土日は射撃演習もなく、入れます。

今回、一番驚いたのは、あちこちでガビチョウが増えていて、そうしたところ ではクロツグミが見られないということです。津久井湖のまわりは特にひどく、 宮ケ瀬やヤビツ峠周辺、そして箱根仙石原でも騒々しい鳴き声が聞こえていま した。クロツグミやキビタキやコジュケイの鳴き真似を入れるので、紛らわし くて閉口します。(ガビチョウは中国南部などに生息する鳥)
唯一森の深い札掛周辺だけは、一時期減ったように感じていたクロツグミの個 体数が非常に多く、これもあるいは他でガビチョウに追われた鳥たちが集まっ たのではないかと感じた程でした。
それでも、以前はよく聞いたマミジロの声は一度も聞けませんでしたが。

それと、最近札掛周辺でも聞けなくなったコノハズクの声を求めて、車で夜の 丹沢林道を、一ノ沢考証林、大洞、本谷川とまわって耳を澄ませてみましたが、 トラツグミとシカの警戒音だけで、仏法僧の声は聞こえませんでした。
津久井湖で期待した姿の仏法僧も、毎年札掛に来ているというアカショウビン も、今回はダメでした。サンコウチョウはヤマセミを待っているときに向かい の山から囀りがかすかに聞こえてきましたが接近不可能な場所でした。

それでもこうして、あちこち回ってつまみ食い的に多くの鳥を見るというのは、 夏場にはあまりやったことは無かったのですが、結構いろいろな鳥が見え、まだ 鳥を始めて5年くらいの奥村君達は、少々混乱気味のようでした。
写真のいくつかを、 「丹沢探鳥行」のHPに載せてあります。


「軽井沢・蓼科探鳥記」Tokio Takano

「軽井沢・蓼科探鳥記」('02.2.)

2月16,17日の両日、奥村君と彼の友人の高橋氏とで、軽井沢、蓼科、諏訪湖を回ってきました。
最初に訪れた南軽井沢では、鳥はほとんど居ませんでしたが、冬毛のテン(キテン)の死体が道にころがっていました。
軽井沢・野鳥の森は、今年はオオマシコの数が多く、赤いオスだけで8羽あまりが餌付け場のあたりを常にウロウロしていました。カメラの砲列も並んでいまし たが、カメラマンたちもオオマシコよりもゴジュウカラやヤマガラの方を一生懸 命に撮っている感じで、ぜいたくな話です。
佐久の東電調整池は全く結氷しておらず、カワアイサやミコアイサが多かったほ かヨシガモやオカヨシガモも見られました。
野辺山は今回もフクロウには振られました。

甲斐大泉の八蝗山荘には夕方5時頃到着したのですが、トマリに来ていた浜田・田神両氏も川上村から戻ってきたばかりとのことで、コーヒーをごちそうになり40分ほど居ました。
このところ、メールでもボヤキが多かった浜田ですが、やはり八蝗に来るとそん な気分も吹っ飛ぶらしく、トイレや風呂場を奥村達に自慢げに見せて回っていま した。奥村も浜田に会えて喜んでいたし、めでたし目出度しです。
そうこうしているうちに暗くなってしまったので、蓼科のペンションへの道がよく分からず苦労してたどり着きました。

翌朝は、7時過ぎから鳥が本格的に来だしましたが、アトリとウソとシメが多く、 この冬は年が明けてからはハギマシコは滅多に現れなくなってしまったとのこと。
でもオオマシコの雌雄が3年ぶりに来てくれたとかで、これも餌台の回りをいつ もウロウロしていました。
ペンションで聞いたのですが、ここでは昼食だけのサービスというのは特にして いないとのこと。基本的にエサ台を置いて鳥を呼ぶのは泊まり客を呼び寄せる為 なので、よほど仲良くならなければ鳥を見るだけに立ち寄るというのは、歓迎さ れないと思います。
それに、鳥が一番よく来るのは、朝食前後の7:30頃から9:00頃のようなので、昼間 は少し粘らないと、エサ台もカラッポという状態が続くと思います。
その後、諏訪湖に行きましたが、沖に数百羽のカワアイサが浮かんでいた他は、 下諏訪から岡谷市に入って間もなくのところで餌付けをしている場所があり、コハ クチョウやホシハジロやヒドリガモがゴチャといたものの、そこから離れるとオオ バンやカイツブリがチラホラ浮かんでいる程度です。
この餌付け場所は昨年も訪れ、ヨシガモやアメリカヒドリやトモエガモも居たので すが、今年は普通種ばかりでした。(ヨシガモは今年も来ているという話でしたが、 あるいは佐久の貯水池に居たのはここから移動してきたのかも)
諏訪インター近くの河原でもコハクチョウの餌付けをしているというので、寄りま したが、ここもカモはホシハジロ、(ヒドリ+マ+コ)ガモのみ。

天気予報が悪かったせいか、帰りの中央高速も空いていて、16時頃に中野トンネ ルでしたが、全く渋滞無く都内まで帰れました。
雪は諏訪湖を出るときパラついたくらいで、積もるほどではありませんでしたし、 快適な旅行でした。
写真のいくつかを、 「冬の赤い鳥」のHPに載せてあります。