2004年6月23日 うしかい座流星群(ポン・ウインネッケ流星群)観望会

前回1998年に突然に多く流れて、その後静かだった牛飼い座流星群が、今年は活発に流れる可能性が大きいとのことで、急きょ皆で観望することになった。
極大は20時から24時なので、それに合わせて20時頃に観望会を開始した。

流星観測風景

夕方は晴天だったが、暗くなって雲が増えてきた。
皆で雲の少ない天頂から北西の空を見上げていたが、なかなか流星が流れないので、だんだんとお喋りの流星が流れ始め、様々な話題の流星雨となった。

我が観測地は、光害がひどく、良く晴れていても3等星までしか見えない過酷な条件下にある。
この様な状況でも、えみさんが3個、けいこさんが1個の明るい流星を見ることができた。
したがって今年は、うしかい座流星群の小出現と言えると思う。

先日購入した中古のGP-D赤道儀が今日届いた。(2軸モータードライブ付き)
実物を見たのは初めてで、思っていたよりも大きく頑丈な作りだった。
これなら、自作の15cm反射式望遠鏡を余裕でのせられそうだ。

GP-D赤道儀

さっそく使ってみた。 モータドライブは32倍速がついているので、目的方向への移動がスムーズで便利だった。
追尾性能は、100倍で見ていた星が僅かに震えるような動きをするので、あまり良くないような気がする。
実際に135mmで星野写真を撮ってみたが、星は流れることなく点で写っていた。
この程度なら問題無いようだ。



2004年6月18日 アクロマートRFT購入

安価でお手軽な、国際光器のマゼランRFT102Sを購入した。

マゼランRFT102S望遠鏡

今はフローライトやED等のアポクロマートレンズが主流の時代だが、価格と活用度を考えてみると、なかなか購入する勇気は出ない。
それに比べ、安価なアクロマートなら、小遣いを貯めておけば無理することなく購入できる。

望遠鏡が届いて、さっそく風景を見たが、アクロマートらしく像に僅かな色滲みがみうけられた。特に、視線が光軸からズレた時に、像の周りに赤や青い滲みが目立つ。
しかし、 アクロマートでF5の短焦点距離だから強い色収差が残っているのではと心配していたが、そんなに酷いものでなかったので安心した。

夜になって、雲間から時折見える星と木星を見た。

明るい星の周りに色が付くが暗い星ではあまり目立たない。星雲や星団を見るには全く問題ないと思う。

木星は、10cmの反射で見るより明らかに模様が濃く見えるが、全体に黄色気味になる。
シーイングが悪く、倍率も100倍程度だったので細かい模様までは見えなかった。
アクロマートのRFTに高倍率を求めるのは無謀かもしれないが、100倍位なら十分実用になるようだ。
今度は、デジカメで撮影してみたい。



2004年6月13日 暗くなったニート彗星

久しぶりにスッキリと晴れて空の透明度も高かったので、双眼鏡でリニア彗星とニート彗星を探してみた。

まず、日没後の薄明かりが残る西の空で、リニア彗星を探してみた。
双眼鏡をのぞいて、西南西の水平線から15度上あたりの海蛇座のアルファルドを見つけ、その上の六分儀座のγ星を見つけ、そばにあるはずのリニア彗星を見ようと目を凝らすが全く見えなかった。

次に、大熊座を移動中のニート彗星を探してみた。
予想位置は大熊の前足付根あたりの六等星の近辺で、双眼鏡の視野の中にその星を入れ視線を動かすと、薄らとニート彗星が見えた。

これから先、ニート彗星もどんどん暗くなっていくので、双眼鏡では今日が見納めかも知れない。

ニート彗星の写真



2004年6月3日 木星とリング星雲の撮影に挑戦

今日は空が澄んでいたので、たつやさんの赤道儀を出して、木星と琴座のリング星雲の撮影に挑戦することにしました。
挑戦者は、えみさんです。

目視で木星を視野の中心において、接眼部にデジカメを取り付けるとドローチューブがわずかにたわむようで、デジカメの液晶画面の中の木星は上辺の方に移動してしまいましたが、モータードライブの速度調整で簡単に位置の補正ができましたので、連続して数十枚の木星の写真を撮りました。

目視で見た木星は、空気のゆらぎの影響で細かく揺れていたので、シャープな写りのものは少ないだろうと思っていましたが、30枚撮った中で、木星がゆがんでいなくて模様がそれなりに写っているものは、たったの5枚しかありませんでした。

木星の写真

次に、琴座のリング星雲の撮影をしました。
リング星雲は、望遠鏡のファインダーでも暗すぎて全く見えないので、望遠鏡の視野の中にベガを入れ、 その時の赤道儀の赤経赤緯の目盛りを基に、リング星雲の赤経赤緯まで望遠鏡を動かす方法をとりました。

しかし、この方法では誤差が大きく、さらなる位置の調整が必要になります。
目視による位置の微調整は、えみさんの得意とするところで、あっと言う間にリング星雲を視野の中心に導きました。

デジカメを取り付け撮影に移りましたが、液晶画面には何も写っていないので精密なピント合わせはあきらめて、シャッター速度15秒で数枚撮影しました。
撮影後、液晶画面でノイズの中に淡いリングが写っているのを確認できました。

初めての挑戦でリングが写ったことに驚き、喜びがじわっと体を包んで、興奮に変わっていきました。

リング星雲の写真