2004年5月28日 赤道儀を購入

たつやさんが、赤道儀を購入しました。
モータードライブ付き、極軸望遠鏡付きです。
以前に使用していた8cm屈折のバンドを加工して取り付け、鏡筒を載せてみました。

赤道儀

バランスウエイトが重く、鏡筒を載せただけではバランスが取れませんでしたが、モータードライブで動かしてみたところ、極軸もスムーズに回転している様子で問題はありませんでした。

暗くなって、望遠鏡のセッティングを開始しました。
極軸望遠鏡でのセッティングは、スケールに描いてある北斗七星とカシオペアの方向を、スケールを回転させて合わせ、スケール中心の円の上に北極星の位置を示す小さな円が書かれているので、その円内に北極星を入れて極軸を合わせる仕組みでした。
実際にやってみると思ったよりも簡単でした。

モータードライブの操作は、正回転、逆回転、それぞれ2倍速、4倍速と切替えられますが、極軸が対応して動き出すまでにタイムラグがあって(ギアの遊びかな?)、思い通りに操作できるまで時間が掛かりました。

自動追尾をテストするため、望遠鏡にデジカメを取り付け「ベガ」を撮ってみました。

自動追尾のテスト画像

シャッター15秒開放で、ベガは明る過ぎて大きな光の円に変わっていますが、一緒に写っている星が、全く流れてなく点のままだったので、自動追尾のテストは合格でした。

次に、えみさんが月の撮影に挑戦しました。
初めモータードライブの操作に手間取っていましたが、コツを掴むと、個性的な感性で構図を決め、十数枚を短時間で撮り終えました。

半月

夜遅くなって、ともこさん、ちさこさん、けいこさん、なっちゃんが参加したので、こと座のリング星雲を見ることにしました。
リング星雲を探して視野に導入するのは、いつもえみさんの担当で、彼女の目は明暗を識別する力に優れているようで、私には全く見えない星雲でも簡単に見つけてしまいます。
しかし、今日は空の透明度が低かったので苦労していました。

リング星雲を探しているところ



2004年5月25日 火星と土星の最接近

火星と土星が並んでいるので見たいとのことで、ともこ、けいこ、ひろこさんと、20時頃西の空を眺めた。
地平線近くに金星が輝いていて、少し高い位置に土星が見えて、その右横に火星がうっすらと見える。

昨年夏の火星の大接近が、少しさめていた天文への思いを、再び熱く沸き立たせてくれたことも、遠い過去のように思える。
次の火星の接近は2005年、今度はどんな顔を見せてくれるのだろう。

その後、ともこさんと、月と木星を撮影する。
私は遠視なので、液晶画面を見ながらのピント合わせにはいつも苦労させられるが、今回はともこさんにピントを合わせてもらったので非常に助かった。

月齢6日の月

ニート彗星も撮影したが、双眼鏡で薄らと確認できる程度だったので、カメラの方向を決めるのに非常に手間取った。
撮影して、液晶画面で確認して、ねらう位置を修正して...。30分くらい格闘した。
小さな液晶画面では、どれがニート彗星なのかなかなか分からない。
薄明るい街中での撮影は、そろそろ限界かな。

ニート彗星



2004年5月23日 ニート彗星の明るさは5等星以下?

昼間、M氏の協力を得て望遠鏡を改良した。
鏡筒バンドの上にデジカメ用自由雲台を取り付け、バランスウエイトを追加し、鏡筒を加工し接眼部を取り替えた。
「おもちゃ」に毛の生えた程度の某社製の望遠鏡だったが、以前に使用していた手作りの望遠鏡の部品と取り替えたので、そこそこ使えるようになった。
実際に作業したのは、M氏とたつやさんの二人で、私は見ているだけだった。
二人がいなければ改造もままならなかったと思う。本当にありがたかった。

望遠鏡の改造

夜20時頃、双眼鏡にてリニア彗星を探してみたが、水平線近くはモヤがあって全くダメだった。
ニート彗星の方は、十分に高度が高くなってきたのだが、かなり暗くなっていて、双眼鏡で見ても背景の明るさにまぎれてしまいそうな淡い広がりになっていた。

ニート彗星
(写真下部から始まる光の線は飛行機で、上部の明るい星が3等星、左上部の3つの星が5等星です。ニート彗星はそれより暗いですね)

木星が天頂近くにあり、望遠鏡を向けて見ると、ガリレオの衛星が木星を挟んで2個づづバランスよく並んでいた。
たつやさんとえみさんが、携帯電話のカメラを接眼部に押し付けて、木星の撮影に挑戦していた。
えみさんは、持ち前のしぶとさで頑張って撮影に成功していた。
しかし、ガリレオ衛星はなんとか写ったが、木星本体の模様までは写っていなかった。

その後、けいこさんとちさこさんが参加し、22時に観望を終えた。



2004年5月21日 和歌山大学天文同好会主催「彗星と惑星の観望会」

たつやさんの誘いで、和歌山大学の天文同好会主催の「彗星と惑星の観望会」に参加した。

場所は、和歌山市の北はずれの高台にある和歌山大学構内で、南側に和歌山市街地の夜景が美しく、西側は某製鉄所の高炉の赤い灯りと、煙突からたなびく煙が空を曇らせていて、お世辞にも観望に恵まれているとは言えないが、それでも山の手なので町中よりも空が暗い。

しかし、残念なことに今日は薄雲が多く、時折見えるふたご座の星の方向に双眼鏡を向けて探すが、ニート彗星を見つけることはできなかった。

天頂付近は雲が切れていたので、和歌山大学自慢の60cm反射望遠鏡で木星を見せてもらった。正直なところ、もっと高倍率で見たかった。
60cmの威力を感じたかった。

和歌山大学の天文設備

天文ドーム下の倉庫で、たつやさんが古いNikonの望遠鏡を見つけた。
5cmと7.5cmアクロマートの望遠鏡は、「日本光学」のラベルがついていて、赤道儀も貧弱なものだったので、Nikonの初期の望遠鏡だと思う。(1960年代かな?)
8cmアクロマート望遠鏡は、こちらは「Nikon」で、1970年後半のものだと言える。
現在、Nikonは天体望遠鏡の製造を中止しており、どちらも、私のような中年天文マニアにとって垂涎の逸品(お宝)である。

私は、この8cmのNikonの望遠鏡に、高校生の頃に出会っている。
その時の強烈な印象は、今も記憶の中に鮮明に残っている。

古いニコン製望遠鏡

滑らかな曲線で仕上げてある無骨なまでの強靭な赤道儀と、8cmながら10cmクラスの太さの鏡筒のコンビは、機能的に優れていて美しく、当時の、アマチュアで手にできる望遠鏡の、最高峰の威厳を存分に感じさせるものだった。
レンズは、アクロマートながらも長焦点なので色収差が少ないシャープな像が得られ、コントラストが強く、土星の輪のカッシーニの空隙や本体の縞模様も、手に取るように見えたことを覚えている。

今の時代は、写真撮影を考慮してアポクロマートで短い焦点距離ものが主流だが、月や惑星を観望するには長い焦点距離の方が、高倍率を得易いので有利である。
ただ、長いなりの不便さもあるが...。

この望遠鏡に再び出会えたことが、一番の収穫だった。
次回は、是非とも、ペンタックスだけでなく古いNikonの望遠鏡でも星を見させて欲しい。



2004年5月18日 久しぶりに晴れた

梅雨の走りのせいで、しばらく星が見えない日が続いていたが、ようやく今日の夜になって晴れてきた。
20時頃外に出てみると、薄雲が消えて木星が天頂付近に輝いていた。

急いで双眼鏡を持って暗い場所に行き(そこら中に水銀灯がある)、ニート彗星を探す。
ふたご座のカストルとボルクスを視野に入れ、その線をたよりに南に視野を移動してみる。
なかなか見つからない。
少し上に振ってから、また水平に移動する。
ぼやっとしたニート彗星がやっと視野に入ってきた。
思っていたよりも高度が高い。これなら23時頃まで見られそうだ。

位置を確かめ、デジカメで撮影をする。
街の灯りのせいで空が明るいので、数十秒の露出で白くかぶってしまう。
街灯は上に光が漏れないようにして欲しいと思う。
しばらくして、薄雲が広がってきたので撮影を終了した。


ニート彗星の写真


2004年5月14日 ニート彗星観望会

20時頃、和歌川河川敷にてニート彗星の写真撮影を行う。
双眼鏡で見ると、前回観測した5月5日よりもコマの広がりが良くわかる。
しかし、背景が街灯で明るいので、尾は全く確認できない。

20時半頃、F氏宅前にて、ニート彗星観望会を始める。
肉眼では見えないので、双眼鏡での観望となった。
初めは3人だったが、その後7〜8人に増えた。

21時頃、彗星が見えなくなったので、木星の観望に切替える。

途中にいただいた暖かいココアが、とても美味しかった。

ニート彗星の写真

おまけに、先日masakazuが作成した鉱石ラジオを披露する。
えみさん、ともこさんが、鉱石の検波できる場所をしぶとく探していた姿が、とても印象的だった。
両名とも、飽くなき探究心の持ち主だと確信する。

鉱石ラジオの写真


2004年5月5日 ニート彗星が見えた

ニート彗星が西の空に見え始めるとのことで、20時頃、M氏宅倉庫前にて観測を行う。
上空に寒気が進んできていたので空の透明度が高く、大きな期待を持って見たが、肉眼では全く見えなかった。
双眼鏡にて探査し、おおいぬ座のあたりに、もやっとした星雲みたいな光の広がりを見つける。
これがニート彗星だった。
長い尾を期待していたが...。