* daugter borad の表と裏。
mainのboardは wave blaster準拠のconnector配置になっています。
wave blasterの場合電源は Digital用5V, analog用 +/-12Vですが、 summmit
の場合は外部から 5Vの電圧を供給し、内部の DC-DC converter(MAX735)で-5Vを
作っており、結局 analog部は +/-5Vが供給されます。 すなわち+5Vはdigital/analog
共用となる構成です。 wave blaster準拠のboardではあるもののboard単品の販売
は無かったように思います。
国内では kuzweilの代理店のharmonixから発売されましたが、sound blasterを
使わなくとも単独で使えるよう、代理店手作りの5Vの電源装置が用意されていました。
* 代理店が用意した専用電源。
* MIDI I/F 電源発生用のSUB board 表、裏。
このAVM SUMMITは基本Sound blasterのMIDI/Game connectorを接続して使うことを前提としていますのでその connectorから電源および MIDI out信号をもらって動作します。
よって上記のJoy stick portにSound blasterのMIDI/Game connectorを接続、右のMIDI portにOPTIONのMIDI cableを接続することで外部MIDI IN信号は sound blasterのMIDI INにまた SUMMITに対しては Sound blasterのMIDI OUTすなわちPCからもMIDI messageが入ることになります。 さらにこのMIDI out信号が MIDI port側に出力されます。
* portと信号の関係
* connector pinと信号の関係
上記のカスタム外付け電源はjoy connerctorの +5VとGND部分に電源出力コードが付けられておりさらに本来は optionのMIDI connectorが初めから取り付けられており sound blaster無しで単独音源として使えるようになっています。
このため上記のMIDI接続図からMID cableのINはそのままでは SUMMITにつながらないので
Joy connectorのMIDI INとMIDI outをつなぐことによってMIDI IN信号が Summitに入るように結線してあります。
* joy connectorにつながる電源ケーブルの中の結線
さらに Sound blasterと接続していないとMIDI connectorのMIDI OUTは意味を持ちません。
すなわち基本的にAVM SUMMITからMIDI OUT信号は出ません。 これは SUMMITのMIDIインプリにもMIDI OUTは無しとかかれています。
当方もこの電源が壊れてしまうまではこれらの connectorについては関心がありませんでしたが壊れてから英語マニュアルをみて構造を理解しました。
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この summitに使われている音源 chipは kurzweilの PC88, Micro Pianoに使われている
物と同じものです。 それゆえ effectもglobal effectのみ発音数も32音と両者
とも同じ仕様です。 PC88には GM boradを搭載した PC88-MXがありますが、
PC88の国内版カタログには MXに搭載されるboardの写真が AVM summitとほぼ同じもの
が掲載されています。
ですので私はてっきり同じ boardが使われているのかと思っていましたのでPC88に
summitが取り付けられるだろうと考えていましたが、よくみると若干パターンが
違いますし、PC88-MX boardの方は photo couplerがマウントされています。
SUMMITの方はsub boardの方にphotocouplerはマウントされています。
よってそのままPC88に取り付けても鳴らないでしょう。 またPC88には wave blaster
Headerはありません。 summitの基板にあるもうひとつの connectorと同じものが
PC88の基板には付いていますのでそちら側の connectorを接続するのでしょう。
何よりPC88-MXのマニュアルを見ると拡張GMboardの音色数、音色名が異なる
ので基板はほとんど同じでもROM内容が異なるということでしょうか。
* 2013/03
最近NETでPC-88MXのboardの写真を見つけましたが、summitのboardとはかなり異なる基板でROM容量も異なる物のようです。
その後PC88/MXのservice manualを入手しました。予想通りMX基板にはphoto couplerが搭載されており下記のカタログにあるSUMMITの基板を見るとそれにはphotocouplerが付いていますので初期にはSUMMITと共通の基板が使われる予定だったのかも知れません。 実際のMX boardにおいてはPCM ROMは2Mbyte *3の構成ですがSUMMITは1Mbyte * 6の構成なので設計はMXの方が新しいのでしょう。
回路図を見るとHOMERはPCM ROMとつながっておりどうやらPCM処理関係のLSI、MARGEの方はRAMとつながっているのでEffectやfilter等の担当のLSIのようです。またMXのboardの回路図を見るとROM容量はSUMMITと同じ6Mbyteでした。
ネットでいくつかのMX用のVGM boardの写真を発見。接続connectorはwave blaster互換のものが使われているようです。 さらにVGM boardとよく似たkurzweil MIDI synth MODULEというboardをネットで発見。
SUMMIT、VGM board共々 analog電源は +5V/-5Vの仕様で Wave blaster互換 connectorの+12V/-12Vと言う仕様とは異なるのでかりにPCのSound cardの wave blaster準拠のconnectorに挿しても動きませんが、VGM boardの回路図にはjumper端子があって+/-12V仕様にも対応できるようにboardに78l05と79l05が書かれています。 実際のVGM boardの写真を見ると該当部品はマウントされていません。 ですが上記のkurzweil MIDI synth MODULEというboardには実装されているのでこれは wave blaster互換 boardを発売する予定だったのか一部で発売されていたことを示しているのかも知れない面白いできごとです。
さらに上記のSUMMITの基板をよく見るとPhoto couplerと100mAの3端子Regulatorがマウンできるパターンを発見できます。 3端子部分はJumper線がついていて3端子がスルーになって+/-5Vが直、DACとOPAMPに入ることになるようです。 ここにPhotocouplerと78L05、79L05をマウントすればおそらく Wabe blaster互換のboardとして機能するのではないかと思われます。 基板裏のケーブルもphoto couplerをJumpする結線のようです。
さらに下のPC88のカタログ上の基板もphotocouplerと3端子Reg.がマウントされています。
と言うことでPC88のVGM boardの基板とSUMMITの基板は形状こそ違えど回路的には同じ物なのだと予想します。購入から25年たってこの構造を理解しました。
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* PC88のカタログ
基板のシルクには General MIDI Engine Rev2 young chang Akki と書かれています。
Summitの方は General MIDI Engine Rev AVM technology となっています。
Effectは全体にかかるものが1系統だけあり Reverb(Hall,Stage,Room), Delay,Chorus,No effectをcontroll change 83の値で指定するというちょっと特殊な設定方式です。さらに値に応じてEffectのToneがBright,Warm,Normalと変化します。
* MIDI *
この音源、単体では BANKの切り替えも自分自身では出来ません。
system exclusive
$F0 07 00 20 20 00 F7 GM bank
$F0 07 00 20 20 01 F7 MT-32 bank
$F0 07 00 20 20 02 F7 kurzweil Super orchestra bank
$F0 7E 7F 09 02 F7 GM OFF
$F0 07 00 20 20 03 F7 Linear mapping mode
Linear mapping modeでは controll changeの 0 または 32に続けて以下のバンク
を指定することでそれぞれのバンクが有効になる。
0: GM bank
1: MT-32 bank
2: kurzweil Super orchestra bank
と、manualにはかかれていますがどうもうまく動作しません。単純に GM OFFを送って
から BANK selectを送ると該当BANKに移行します。
* 参考文献
AVM SUMMIT 日本語マニュアル
AVM SUMMIT 英語マニュアル
PC88/MX service manual
K.T
<2019/04/18 rev1.2>
<2009/12/24 rev1>
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