70年代/80年代Analog synthのレプリカ



*1998/8 Future Music誌 MINIMMOGのレプリカ

1994年ごろの analog synthの復活のきざしはTB303のクローンの出現現象でもありました。 当時いくつものTB303クローンが販売されていましたが sequencer込みのものは無くAnalog synth部分のみのものでした。(後にSEQ込みのものも登場します)

別の項でも書きましたが1994年ごろ1998年MINI MOOGのレプリカがUKのFuture Music誌に紹介記事が載っていました。 また90年代中ごろからはMOOG Modularのレプリカがガレージメーカの数社から販売になっていました。 現在の3Uユーロラック Modularの元祖Doepferも303のクローンを意識したMS404を発売していましたがこれの内部回路はMOOG rogueにとてもちかいものでした。

このころ今でも活動している synthesizer.COMが登場し MOOGの5U仕様のパネルを用いたModular synthを販売しますがこれはMOOGのレプリカモデルではなくオリジナルのUNIT群です。 当時ここでブランクパネルを購入しました。

またMOOGの元エンジニアが作ったMOOG Custum Engineeringでは90年代、2000年代においてもオリジナルのMOOG Moduleを製造販売していてオーダーがあれば手作りで製作されていました。

国内ではKORGがこの時期 analog synthを復活さようとする動きがありましたが90年代には実現できず、2000年初頭にまずMS20の Soft synthを発表しそれのコントローラとしてMS20のMINI筐体を出現させました。 数年後、学研の大人の科学シリーズで簡易型のリアルanalog synthが登場しますがその流れを受けてというかおおいに影響されてKORGが MONOTRONシリーズを発表、さらにVOLCAシリーズを出すと同時にMS20 MINIというMS20の復刻版を発表します。

その後どういうわけか ARP ODYSSEYの復刻版をKORGが発表するわけです。 大手メーカが過去の他メーカーのsynthのレプリカを作るとはおどろきでした。ODYSSEYということでYMOファンが企画を練ったのでしょうか?。それとも?。  どちらにせよKORGとしては21世紀の時代のanalog synthの製造ノウハウを着々と整えていったのでしょう。さらに2021年になって ARP2600、自社のanalog synthの初号機たるMINI KORG700Sの復刻&機能追加版を発表するにいたります。

80年代に入って国内メーカのanalog synthの優位やその後のDigital Synthの台頭を受けて海外analog synthメーカーは消滅していきます。先頭を切ったのはARPで1980年代初頭, 、経営難で国内メーカー等に身売りを打診しますが国内メーカでは引き取り先がみつからず結局Rhodesブランドが当時ARPが開発したChromaをRhodesブランドから発売します。その後よりローコストなChroma Polarisを日本国内生産という形で発表。 ChromaはanalogVCO Synthとしては実に多彩な音色の出るSynthでした。

MOOGもMemory MOOG発売後はおそらく新製品を出せずこの時代MOOG Rogueなどというローコストなsynthを出してお茶を濁しいつのまにか消滅?。この時期MOOGの名前はゲームセンターのゲーム機器の音源に使われていたようでMOOGのロゴを配したゲーム機があったような記憶があります。  Oberheimも Matrix6以降はMatrix1000を出すもすでにTom Oberheimがかかわっていないブランド名だけのOberheimとなり90年代になって最後にDon Buchlaが開発に関わったというOB-MXをリリースするも消滅?。

最後にSCIですが1980年代中盤、Prophet VSを最後としてメーカーは消滅、技術陣は一時期YAMAHAに移るも継続せずKORGがKORGUSAのR&D部門として引き受けるに至ります。

国内メーカーはYAMAHAが1981年に早々にAnalog Synthの開発を終了、ROLANDは1986年のMKS-70あたりが最後のanalog synth、KORGは1985年のEX-8000か1986年のDSS-1が最後でしょうか。

KAWAIはやはり1986年のK3が最後。 唯一後発のAKAIが1990年代初頭まで analog synthを作っていましたがこれは主にWind ControllerEWIの音源としてのものでした。

ヨーロッパのメーカはどうであったか、詳細は調べていませんがやはり80年代中期まででしょうか。

海外では1990年代Big Briarという名称で Thereminを作っていた MOOGが Moooger FoogarというEffectorを販売した後に2000年代になって21世紀の MINI MOOGたる MINI MOOG Voyagerを発表し社名もMOOGに戻りました。さらには2010年代になって MINIMOOGの復刻版の発売、MOOG 55 35 15などの moduler syntheも限定復刻発売されました。

またSCIがProphet5のRev4を2021年に発表します。実にProphet5発売から43年後の現在。 KORG、MOOG、SCIが自社の過去のモデルの復刻をなしえたわけです。 あとは上記のようなガレージメーカーがいくつかのレプリカを過去に出しました。OberheimのSEMもありました。

互換 synth IC

Prophet5 rev4の登場はCEM synth Chipの復活無しには実現できなかったできごとでしょう。 これらの synth chipも近年になってレプリカが盛んに登場してきていることも10年前には想像できないことがらでした。 CEMの互換 chipは CoolAudio /ALFA など数社から出ていますしSSMのSSM2044などもCoolAudioで製造しています。 Coolaudioはベリンガーの親会社傘下の ChipメーカでCEM3340/CEM3320/SSM2044/SSM2164の互換chipは現在では秋葉の秋月電子でも購入することが可能というとんでもない時代になっています。 とても安価です。

秋月電子で売っている synth IC(2018年から取り扱い)

CEM3340互換 V3340 chip  \980 (SOP) VCO
CEM3320互換 V3320 chip  \480 (SOP) VCF
SSM2044互換 V2044 chip  \260 (SOP) VCF
SSM2164互換 V2164 chip  \440 (DIP) QUAD EXPO VCA
MN3102互換 V3102 chip   \80 (DIP) BBD
MN3205互換 V3205 chip   \370 (DIP) BBD
MN3207互換 V3207 chip   \110 (DIP) BBD
LM13700互換 V3700 chip  \100 (DIP) OTA
AL3201互換 V1000 chip   \540 (SOP) FX DSP

その他 spin semiconductorのFV-1とかPhotocoupler VTL-5C3などsynthにゆかりのあるchipが秋月にある今日このごろ。 3340も結構安いし、 2044などは破格的に安いです。 SOPであることと3340、2044はオリジナルchipを多数持っているので購入することは自分としてはないですがDIYにはかなりの朗報であることは確かでしょう。 そのうち秋月でTempco抵抗、SSM2040や3046も販売となったらすごいですが。

個人輸入というか海外のサイトを使えばCEM3394/CEM3372/CEM3360/CEM3350などCEM3340/SSM2044ほど汎用でない互換chipも購入できる今日です。 DIY的には SOPがちょっとやっかいではあります。 ALFAの chipはDIPもあるので扱いやすそうですが。

SSM chipは80年代当時でもごく限られたルートでは入手可能でしたがCEM chipはその限りではなかったはずです。 40年後の現在これらの汎用 chipでもない chipが互換品とはいえ新品でかつ安価に入手できるのはすごいことだと思います。



ベリンガーのレプリカ synth

一方ベリンガーが数年前から70年代、80年代の analog synthのレプリカを精力的に開発、販売しています。 とても低価格で販売されており、ほぼ元の回路に忠実なようでLOOKこそオリジナルと全く同じわけではないのが難点といえば難点ですが音的にはかなり満足のいくものがこの時代に低価格で購入できるのはすごいことだと思います。 時代を反映して単体使用の他、3UのユーロラックにマウントしてModuleとして使用することも考慮されている機種が多いのも特徴です。3Uサイズにコンパクト化されているため自分のようなオールドファンからするとこの部分がつまみをいじるにはやはり小さく不満が残る点ですが色々な意味でオリジナルと差別化している点なのでしょう。このSiteでは主に70年代、80年代のsynthの話題を扱っているのでやはりベリンガーのsynth群には興味はあります。

唯一残念なのがこれらのsynthは当時の analogsynthと違い、小さな表面実装部品で作られているので気軽に中身をいじれない点で、高密度な基板の実装を見てもanalog synthというよりはDIY的な要素がほぼ介在できないdigital synthに近いという印象も持ってしまいます。さらには長い目で見ても故障しても自分では直しようがなさそうです。

現状でのベリンガーのレプリカ機種を調べてみると、

Modular Synth
MOOG Modular (55/35/15等の第二世代Module)
ROLAND SYSTEM100M Modular
ARP 2500 Modular
ARP 2600 semi Modular
KORG MS20 semi Modular

よく知られた100MやMOOGについては外観が3Uということもあってかなり物体としては違和感があります。 またARP2600に関してはKORG製のほぼ本物と遜色のないレプリカにくらべてベリンガー製は違和感あり。 自分としては一度も本物を見たことのないARP2500はこの中では本物のイメージを残しつつ、一番違和感がないデザインで魅力的に感じます。


Mono synth
MOOG MINI MOOG(Model D / Poly D)
ARP ODYSSEY
Octave CAT
Electronic Dream Plant WASP
Roland TB303
ROLAND SH101
SCI PRO1
KORG MONO/POLY

MINI MOOG、ODYSSEY、TB303のお買い得感が大きいです。一方PRO1などは当時でも10万ちょっとで売られていたと思いますので鍵盤無しで4万だとお買い得感はないのですがLooksはオリジナルを凌駕しているように感じます。 CAT、WASPはマニアックな機種なので存在価値大。 なんでWASPかと不思議に思いますがWASPはUKでは大変ポピュラーなsynthであったことが原因かと思います。


その他
ROLAND vocoder plus
ROLAND TR808
ROLAND TR606

があります。 TR808のレプリカも大変安価でC/Pは高いです。 Polysynthはまだ発売にいたっていませんが Oberheim/SCI/YAMAHA/KORG等のsynthが開発中のようでその他 Sorina/VCS3/Linn drumなどの機種も開発中のようです。 有名どころはもれなく登場?。 OB8、prophet系はCEM chipの互換 chipが安価に入手できるので早々に登場してくるものと想像できます。 Cool AudioがSSM2044互換chipも作っていることからPPG Wave2.3も標的にはいっているもようです。 2044使用ではKAWAIのpolysynthもありますがそこまで手を出すかは??。個人的にはKORG MS50などもあればいいと思いますが。

この中から以下のものを購入してみました
・Behringer 921B(MOOG modular 921B レプリカ)
・Behringer Model D(MINI moog レプリカ)
・Behringer ODYSSEY(ARP ODYSSEY レプリカ)


MOOG modular 921B VCO(Behringer 921B)


* 当時のMOOG Modular Catalog

MOOG modularはVCO/VCF/VCA等のModuleに基本的にAtt. VRがついていない設計でAtt.は別panelになっています。 VCOは2種類あり921と921A/Bがあります。 921の方は単独で使用できますが921Bの方は基本、921AのOscillator Driverと組み合わせて使用します。

921B単体ではJack 入力は AC MOD / DC MODがありますがこれは LIN FM入力であって 1V/oct入力Jackは存在しません(MOOGオリジナル)。 これは1V/oct INとPWM INは921A の入力を使用するためです。 921Aのout putが複数の921Bに対して並列につながる構造です。 921Aのoutputは -0.5V/octになって921Bに渡されます。 これらの結線は外部に出ていなく内部結線される構造です。

ベリンガーの921Bは上記AC MOD/DC MODに加えて LINK FREQとLINK WIDTHというJackが付いておりFREQは -0.5V/oct1V/oct 入力になっています。 ベリンガーの921AにはCVとPWMのoutputがjackに出ていますのでこれを921Bに対してじゅずつなぎする構造になっています。

MOOGのオリジナルではすなわち921B単体ではFREQ CVは1V/octの信号は入力できない構造になっています。 これに対して921は単体で普通に1V/oct入力できます。

*: MOOGオリジナル921Bとベリ921Bの違い
てっきりMOOGの921Bが内部接続で-0.5V/octなのでベリの921Bも同じだと勘違いしていました。 ベリのマニュアルには1V/octとあります。(現状ではKBDをつないだ音だしはしていませんので間違いました。)

と言うことは921AもMOOGのオリジナルが-0.5V/oct出力のところベリの方は1V/octということです。 そもそもMOOGのオリジナル921Bは1V/octの入力Jackが存在せず921Aを介さなければ機能しないがベリの方は Freq Jackが出ておりここが1V/octになっていて単独使用が可能だということ。 ではあるがオリジナルと較べて CV MIXER用の OP AMPの段数がオリジナルと異なる構成ということでしょうか(*1)。

*1:
オリジナルは921A入力はOPAMPの反転AMPで出力し921B側にさらにOPAMPの反転AMPでantilogampにつながりますがベリの場合921Aと921Bの両方とも1V/OCTなので921A側も反転AMP2段、921Bも反転増幅2段になっているのではないかと想像します。

現実的にはこの方が便利であり、921AをつなげばMOOGのオリジナルと同じ使い方ができるわけだ。ただ921AにMIXER Panel ModuleをつなぐとMIXER module側で反転増幅2段、さらに921A、921B側でも同様に2段反転増幅が必要になり1っのCVがantilogにとどくまで6段の反転増幅OP AMPが介在されることになってしまいなんだか気持ちが悪い感がる。

そもそもMOOGのオリジナルは内部結線で921Aと921Bの受け渡しが-0.5V/octなのであろうか。

以下にMOOGの921Aと921Bの関係を示します。


* 921A/921B分圧フロー

オリジナルMOOG Modularでは内部結線の部分がベリのmodularではユーロラックの制約からJackに出さざるおえないためオリジナルに較べて煩雑というかスマートでありません。 オリジナルのCP3A OSCILLATOR CONTROLLERでは1/2/3/4の入力に対して921Aの初段のOP AMPの(-)端子につながる為passiveですがベリ版ではおそらく2段のOPAMPが入っているものと思われます。またオリジナルの921Bは-0.5V/octで設定されているのをベリ版では1V/octniしているため921Aから921Bへの経路でおそらくOP AMPの段数が増えています。

オリジナルMOOG 921 VCOとCVの関係はとてもわかりずらいので整理してみます。921Aに対してCP3A Pannelが1:1で対応しておりCP3A左側のSW1/2/3/4を介してKBD CV等の固定CVが接続されておりこれが921Aに内部的に接続されています。4はATT.がついてINPUT端子が装備されています。

CP3Aの右側はCV/AUDIO兼用のMIXERでこれは内部的にはどこにも接続されていません。921AにはCVINが3個装備されているのでKEY CV等のCV1/2/3/4以外のCVはここにCP3AのMIXEROUTをつなぐというわけです。 Att.付きのCV INが1個ですむ場合は SW側の4の外部CV INを使えばMIXERは使用しなくていいということになります。

このため921B VCO本体に関しては直接CVを入力することはできず必ず921A OSC Driver側からCVを入力しなければなりません。 すなわち921Aにつながった複数の921Bは同じCVしかかからないと言うMINI MOOGと同様なしくみということになります。 ベリの921Bに関してはその限りではなくオリジナル的な結線もしくは一般的な独立した結線も可能ということです。

MOOG Modular 15/35/55としては MAIN VCOは921A/複数の921Bであって921はLFOとしても利用できる2nd VCO的な存在です。すなわちMOOGのVCOというのはModularであってもMINI MOOGの VCOのように複数のVCOに対して共通のCVがかかる構造で個々の921BにV/octのCVをかけることのできない構造になっています。

さらに蛇足ながらMOOG Modularの特徴としてVCO/VCF/VCA等のAudio信号系のレベルが!Vpp程度のいわゆるAudio信号レベルで通常のMOdular Synthの10Vppとかの信号レベルではないので他メーカのmoduleと共存するような場合の注意点となります。

購入経緯
MOOGのレプリカとしてベリンガーMOOG Modularを構成したいのであれば921A/921Bが基本ですが単にMOOG VCOの音が欲しいだけであれば921 VCOの方がリーズナブルです。 この為当方もベリのMOOG VCOを買うのであれば921だと思っていて、さらに921と921Bはメーカの参考価格はUSAでどちらも$99、国内でも\12700-と同じ価格であればなおさらです。

ところが某所でベリMOOGのModule価格を見てみると921Bが\8000以下で売られていて、 さらに921は\1.5万もする。 他のお店を見るとどちらもメーカ参考価格と同じ\12700程度となっておりびっくり。 この921Bは並行輸入品なのかなんなのか疑いましたが\5000も安いとなれば誘惑に勝てず購入。 届いたものは正規代理店経由のものでした。 ただ取説の紙がどこにも入っていなかったので一瞬不安に思いましたがNETを見ると取説が入っていない場合もあるとのことで一安心。

なんでこんなに安いのかわかりませんが上記のように本来921Aとついで買わないと1oct/V VCOとして機能しないので人気が無いのか?。

基板
当方 Euro ラック synthは持っていないので気軽に動かす環境にないのでまずは早速基板を眺めて見ることにします。以下に C/R以外の主要部品を示します。

OPAMP
072 * 1 (Dual)
4580 * 2 (Dual)
SGM82732 * 1 (Dual)

IC
13700 * 1
3046 * 3
1496 * 1
LM337 * 1
G2C?? * 1 (IC2)

Tr. * 13?

半固定pot
1: FREQ ADJ. *
2: HIGH ADJ. *
3: SCALE *
4: TRI Adj.
5: RECT WIDTH
6: SIN SYM
7: SIN SHAPE
8: PL offset
9: SIN Offset
10:CARRIER Offset
1: oct Scale(panel基板)

オリジナルは OPAMP 6個に対してベリ版は8個です。上記のようにオリジナル921Bは-0.5V/octに対してベリ版は1V/octなのでその関係で余計な反転AMPがあるためだと思われます。

とてもpotの数が多いですがVCO発振周波数にかかわるものは4っ。 そのうち3っが多回転pot。 実際はさらに921Aの方にもpotがいくつかあるので調整箇所が多い印象。 KORGやTeiscoのさらにはCEM3340等のシンプルなVCOと較べると別世界の感がありますが当時の921VCOの国内価格が32万ですのでやはりHigh End VCOなのでしょうか。(921Bは当時19万)


* 4580と3046にはさまれた赤い抵抗が1KのTempcoらしい
* 謎のIC chipは左下のIC2
*oct Adjust potはPanel側の基板に実装(左中央の矢印)

CA3080*2が13700に796が1496に変わっています。 796と言うと山下synthのRing modulaterを思い出しますが796と1496は同じものです。  +/-12VのEurorack電源から-6Vを得るためにSOP 8pinのLM337が使われています。 +12V側はは外部電源の+12Vをダイレクトに使用するわけでないようで10pの電源コネクタの+12v端子とOPAMP等の+Vcc PINとは導通がなく、初めは安価なので?こわれているのかと疑いました。 部品の実装密度が高く、基板のパターンもよく見えないのでどうなっているのか色々調べてみたらこのG2Cと刻印のあるIC2の1端子とVccのつながりを発見。G2C?という謎のICのOUTを介して 供給されるようですが最終的に +電圧は外部印加電圧と同じになっています。 ここらへんはどうなっているのかベリの回路図は無いし基板も複雑なのでよくわからず。



動作 CHECK
Euroラック環境はないですがとりあえず動くことを確認するために手持ちの電源と フラットケーブルのEuroRack コネクタを接続して動作を確認。

RECT Outは90%?程度のPulse波形がWIDTH Jackに何も入れていないと出ています。 またSync Jackに何もささずにSYNCをONすると波形が奇妙に変化します。 これは通常のSynthにはない現象で921B Syncの独特のものなのでしょう。

各波形の出力レベルは1.4Vpp程度ありましたのでSIN波の実効値は1V程度になりいわゆるラインレベルであってROLANDの100Mとかの10Vpp程度の信号レベルとは大きな差があります。MOOG Moduleの集合体で使用するならなやまないでしょうけれど他のEuroRack Moduler等と混ぜて使用するととまどうことでしょう。実際 MOOG modularのAudio信号レベルはこのようなライン信号レベルで設計されておりVCF、VCAの信号レベルもそのようになっています。 これは昔 MOOG 904VCFの回路でVCFを自作した時(白砂氏の本からの製作)の経験からも知ってはいました。

MOOG Moduleは回路的にはVCO以外の VCF/VCA/EG等は規模もそれほど大きくないのでDIYすることも可能かと思いますがことVCOに関しては大変な気がします。 この部分が安価に購入できたので自作のMOOG VCA/EGくらいは作って921B VCOをcoreとして小規模なModularを作ってみたい気がします。(904VCFは以前作った)

現実的には921B VCO * 2 と自作VCO driver + MIXER/Att. Panelを作ってあとは以下に示すベリンガーのMINI MOOG Dと組み合わせれば手軽なSystemができそうな気もします。921Bはsyncを有効に使うためには2台は最低必要ということですでに2台購入。 上記のように安価に購入できたので921A VCO driver分のcostはういたのでdriverはDIYでなくともいいとは思いますが、921Aを買うのなら921を買った方がメリットは大きいか。 まずはVCO Driverを自作して様子見でしょうか。

現状ではVCO driverが無いのでKBD CVをつないだcheckができず。LIN FM入力側にKORG/YAMAHAのHz/V KBD CVをつなげば動作するでしょうけれども未check。と思ったらベリの921Bは1V/Oct仕様なのでKEYCVをつなげばcheckはできますね。

とはいえModuleを格納するケースぐらいは用意しないとなにもできません。Netでユーロラックの電源付きケースを調べてみると最低でも2万から3万程度はします。 本格的にユーロラックSYNTHを導入する気もないのでこれは高価かなと思います。値段はともかくACアダプターINがフロントパネルに付いているタイプの物は生理的になじめないです。 幸い1998年ごろにFORMANT MODULARをコピーしようと思った時にそろえたアイデアルのユーロラック(サブラックユニット)が未使用のまま放置してあります。これはラックシステムになるよう側版も購入しましたがFORMANT MODULARに準拠して9Uあり少々大掛かりなのでその中のWフレームとバーナットのみを二組、使って暫定的なケースをでっち上げてみました。

ケースのサイドと上下板には手持ちの100均の木材を利用したのでコストはほぼ0円。あとは電源ですが317/337を使った基板をケースに内蔵してトランスは外付けにすればいいと思います。確か317/337の電源KIT基板があったのでそれを使おうかと。 これも手持ちのものを利用すると言うことでコストは0円です。


* とりあえず作ったケースと921B * 2。
* 921B以外の取り付けたパネルは昔FORMANT用に買ったタカチのパネル。
* サイドパネルは100均の版画用の板が加工無し(穴あけのみ)で使用。
ベリのModuleについていたビスとアイデアルのバーナットとは径が違いました。

上記のModuleにプラスして921VCO,904AVCF.902VCA*2,911EG*2が搭載できるスペースはこの43cm幅のラックで十分確保できます。 そうなればFIXED Filter BANK/NOISEを除いた MOOG SYSTEM 15程度の規模となるでしょう。問題はCV MixerとAtt.ですが自作Moduleを3Uパネルで作っても違和感があるので3Uの直下位置に43cm幅のアルミパネルを取り付けてMOOG風にすればそこに複数のMIXERと921A的な物とPortamentoあとはNOISEを作ればそこそこのものはできそうです。その規模でベリのMOOG Moduleの追加分価格を計算して見ると、

921VCO *1.......\13860
904A VCF*1 .....\13860
902VCA *2.......\8800*2
911EG *2.......\8800*2
-----------------------------
TOTAL \62920-になります。 すでに購入した921Bが一台約\8000-でしたので電源/Case/ CV MIXER等を自作して全部で\78920となります。SYSTEM 15クラスと考えれば安いのですがベリのMODEL Dと較べると高価な感じがしてしまいます。 こう考えるとベリのMODELDがいかに安価であるかがわかります。

まず初めは電源を確保して921BとVCO driver/CV MIXERを追加しただけの構成で試してみようと思います。


オリジナル921VCOと921BVCOの関係
Syncの回路が違うこと以外は core部分は同じ(ようです)。921の方は1V/oct inのCVを-0.5V/octにする OP AMPの反転MIXERとPWM CV MIXER、Output Selector AMPが921Bに追加されたような形でしょうか。 921Bに付いている Linear CV 入力は921にはありません。また921のSelect Out PUT(AUX Output)のレベルは単体波形outputの3倍程度ありこれはVCOをAudio 信号に使う以外のLFOとして使う場合を考慮したものでしょう。このAUX OUTPUTを使うのなら通常のModular synthと同じ感覚で使えますね。これらのMOOG VCOは analog synthのVCOとしては最大規模の回路です。 これ(921B)が\8000-程度で購入できてしまうことは驚異的。

921の方はLFOとしての機能も考えられているので921のsyncはClampと呼ばれSync信号が入ってきたら波形のどのポジションから開始(リセット)するかを指定できる他のsynthにはない構造をしています。 一方921BのSyncは機能的にはWeakとStrong SyncがありROLANDの700や100Mと同じような機能になっていますがそれの実現方法は複雑でRing modulatorに使われる796(1496)とOTAを使う構造になっておりこれでPLLを構成しているようです。 動作原理は調べたことがないのでよくわかりません。これを機会に調べようと思います。 昔、購入した servicemanualとUser Manualが役に立つ時がきたような。


* 95年ごろ購入したService Manual類
* これ2冊でベリの921Bが買える価格でした。

ベリの921VCOを購入しても Att. Unitが無いと実質VCOとして機能しないので結局ATT. Panel(module)は必要ですが他の Moduleとの関係でこれがそこそこの値段がしてしまう。DIYすれば安価ではありますがデザイン等統一したけでば買うしかないとなるとMOOG Modularを機能させるためにはベリのレプリカといえど結構コストがかかるということになるわけです。かっこうにこだわらなければこの部分はとても安価にできるのですが。 上記921Bについても921AとATT.込みの Unitを自作すればとても安価にVCOが構成できることになります。

メーカのアナウンスでは
SYSTEM-15 $1,599
SYSTEM-35 $2,299
SYSTEM-55 $3,599

だそうです。MOOG55だと当時の国内価格の1/15程度。 オリジナルと同じ5Uでデザインが全く同じであったのなら買うでしょうが3Uであり、微妙に形も違うので買わないでしょう。

MOOG MODULEの中ではVCOはやはり部品点数が多くSequencerをのぞけばcostは一番かかっていそうですが商売上、部品の少ない921Aが約1万と921Aと921Bの価格差があまり無い。 921A基板はは複数の4個程度のOPAMPと少しの部品で反転MIX AMP等が作られているだけなのですが。 当時のMOOG modular の各Moduleの価格を以下に示します。


* 1976年時の MOOG Modular Module価格

これを見ると921Bは1基19万とありますので今回の購入価格\8000以下と較べると実に 1/24の価格で同等の機能のものが手に入ったということになります。 国内販売価格ですからUSA本国に較べればかなりぼった価格とは思いますが.....当時は夢の価格(機材)です。 ちなみにSystem15/35/55に採用されている921VCOはそれ以前の世代であるMOOG IIIなどに対して State of The ARTシリーズ新型VCOと呼ばれていました。

921 .......32万
921A.......9.5万
921B.......19万

オリジナルMOOG Modularの価格を見ても921と921A+921Bの価格はほぼ同じ。 これに対してベリの方は921A+921Bの組み合わせが 2.3万、 9321の価格が1.3万となり、単にMOOG VCOを欲しいだけなら921を買ったほうが有利なのでしょう。

実際 921、921BのVCO回路は複雑でservice manualの回路をちょっと眺めただけでは動作の詳細よくわかりません。 基本となる回路はCap.に溜まった電荷をTransisterのSWでリセットする回路ですが。 さらにサービスマニュアルの表記は1page内にうまく回路全体をおさめるためのレイアウトになっており動作を理解するための配置にはなっていないのでこれが解読をじゃまします。

* シンセサイザーの実験と工作本について
1979年に出版された 白砂先生の本にあるMOOG VCO(M215VCO)は921をベースにしていて詳しく見ていくとほぼ同じ回路でした。 異なる点は tempco未装備とantilog AMPまわりが3046を使っていない点が違う、一部の半固定Potが省略されているくらいで clamp回路も同じでした。

この本は今から42年前の本ですがこれと今回購入した実体としてのVCOがあれば色々楽しめそうです。 やっとこの本の有効な利用法が見つかった感じ。 この本の回路図も書籍の1pageにおさえるためとても小さく(A5サイズ?)老眼でなくとも判別が難しいので拡大して見ることにします。ですがMOOGのオリジナル回路に較べて見易く初めにMOOGの service maualを見た時の複雑さは解消しました。 また誤植も一部の回路で見受けられますのでMOOGのservice manual1を併用する必要がありそうです。

それにしても1979年当時の何も情報が無い時代にMOOG 921 VCOをそのままコピーした書籍が出版されていたことにいまさらながらおどろきです。この本はその意味でも貴重な物ですが当時はオールトランジスタに近い回路だったので敷居はたかく下記のようにプリントパターンも掲載されていますが これを追試するまではいたらず。 当時からMOOG modularの回路と知りつつ手が出ませんでした。 これを機会に製作に挑戦するのもいいでしょうしベリンガーの921 VCOの方をこんどは購入するかという気にもなってきました。。


* 実験と工作パターンとマウント図
* 抵抗は縦つけでかなり高密度な基板になっています。


* M215VCO core

* 実験と工作VCO回路(SAW波発振部分のみ)
* SAW波発振とクランプ回路のみ列挙。 基本921VCOと同じ。
* かなりみやすくなりました。これなら理解しやすいです。

* offset補償はOP ampのFBループ内にC-E間をいれIcを一定に保つ方式とは異なり、 Tr.とOPAMPのコンパレータによるサーボ回路でIcを一定に保ちます。 知る限りHillwoodのSY1800のVCO antilogがこの形式だったと思います。さらにこのTr.のエミッタ電位の変化を利用して高域のトラッキング補正(エミッタバルク抵抗&コンパレターのデッドタイム補正?)する回路が入っています。

MOOG 921VCOはantilog ampの加算器、分圧器が何段にも重なっているのでわかりにくいので上記の回路を元に整理してみます。 1V/octになるには 1000mVが最終的に18mVに分圧されればいいわけですが。

* 1段目の加算器で1000mVが470mVに分圧
* 2段目の加算器で470mVが100mVに分圧
* antilogの前のScale分圧で最大 (320/1320)*100mV=24mV
* antilogの前のScale分圧で最小 (220/1320)*100mV=17mV

よってPOTの真ん中付近で20mVになる計算(18mVでないのはなぜ?)。 Tempco抵抗はOPAMPのFB抵抗に装備されている。 tempco抵抗はantilogの前の2つの抵抗のGND側の分圧抵抗に配置するのではなくOP AMPのFB抵抗側に配置されています。 ここに入れることによっても温度上昇に比例してOPAMPのGAINが上昇するので同じ作用となります。

改めてMOOG moduleerのVCO自作するのはたいへんなように思いますので今回の921B購入はよかったと思います。 オリジナル回路を見つつベリンガーのMOOG VCO(実体)を見るとありがたみがさらに増大します。

オリジナルのMOOG modularは大変高価だったので所有している方々はそれほど多くはないでしょうから、安価に買えるベリのMOOG Modularの存在価値は大変高いものだと改めて感じます。 また最上位機種のMOOG55 systemでさえ 7VCO/2VCF/5VCA/5EGの主moduleとFixed Filter Bank/ Sequencer / Mixerなどで構成される systemなので以下に示すMini Moog Model Dのレプリカ(patching可能な)を2台すえてあとはいくつかのレプリカ moduleを足すことによってかなりのMOOG 的なModular systemが安価にできるような気がします。

個人的に残念なのはFixed Filter BankがオリジナルのLC filterでなくOP AMPのFilterである点とCV Mixerまわりがオリジナルの雰囲気からかけはなれている点です。


MINI moog Model D(Behringer Model D)


* 当時のMINI MOOG Catalog

抜群(驚異)の C/P。 音源部の他に MIDI/USB/CV が付いている形で昔購入したMINI MOOG用のlintronics MIDI/CVとほぼ同じ価格で本体が付いてきた感じ。 3万程度で購入。 サイズが3Uなのが難点。 下のODYSSEYのようにFull size、鍵盤付きだったらさらによいのだが。 回転Selectorが硬いというかギクシャクするのが不快。後に出たpoly Dはfull size鍵盤付きだがつまみはやはり小さくデザインも微妙な感じをうける。ということでオリジナルMINI MOOGの価値はゆるがないが手軽にMINI MOOG soundを味わえるこの機種は便利。 MINI MOOGにはないLFO搭載でありこのLFOは13700によるVCLFOである点も評価できる。


* Main board裏面
* まさしく one board Synthesizer
* オリジナルの複数の基板、結線がとびかう構造とは別物
* 同じ one boardのかつてのWavekit SA13の基板と価格がほぼ同じでおどろく。

ベリンガーModel Dの最大の興味は電源回路でした。  SW ACアダプターは12Vでメイン基板側の電源ソケットはEuroラック互換の10Pinでこれはmodel Dをラックマウント対応にするためです。 このことから本体基板には外部から+12Vのみ供給され、ラックマウント時は-12Vは使わない仕様になっていて本体基板で +/-10V、+5Vその他の電圧を発生させています。ここらへんは回路図がNetに出回っているので助かります。


* VCF/VCA付近
* 小さくまとまったTr. Ladder VCFが見える。

ちなみに70年初期/中期のMINI MOOGの国内価格は65万、70年末期のUa726使用の後期versionが47万くらいであったのでKBD付きではないがコストは1/16くらいである。


* 1976年時点で65万円

Patch Jackが付いているのである程度の拡張性もある。 CV/Gate outが付いていないのが残念である(*1)が回路図も公開されているので自分でDIYして引き出せばいいのであろう。Selectorの感触は悪い。 これは921Bのselectorも同様。 たとえばこれを2台そろえてそれをベースにしていくつかのMOOG Moduleを自作すると安価な Moog Modularができるのではないかと思われる。

Model D 2台で6VCOなので system55とほぼ同じ VCOの数。VCF/VCA/EGも数的には55に近い。 となると FIXED Filter BANK、SequencerとCV/Audio MIXERをそろえればかなり大掛かりなMOOG Systemがそれほどコストをかけずに作れるでしょう。 上に書いたようにベリンガーのsystem55相当のシステムは$3599-でおそらく国内価格は45万くらい?。 問題はケース/電源をどうするかだがベリンガーの純正ケース電源のEURORACK GOが3.7万だそうでこれをつかえば楽そうであるが、自作電源+ケースでもいいかも知れない。 その場合 model Dは元のケース電源をつかえばいいと思う。

*1:ベリのPro1にはCV/Gateがあるので単にスペースの都合で省略された?。

INPUT
mod source
Oct/V CV
LFO CV
EXT SIG IN
VCF CV
VCF EG GATE
VCA EG GATE
VCA CV

OUT PUT
LFO OUT(TRI)
LFO OUT(RECT)
MIXER OUT
VCF EG
VCA EG
MAIN OUT
Phones OUT


ARP ODYSSEY(Behringer ODYSSEY)


* 当時のARP Catalog

これも抜群(驚異)の C/P。 音源部/鍵盤の他に MIDI/USB/CV /FX/Seqiencerが付いている形。鍵盤がよいが黒鍵はかたい。白鍵は錘付きだが黒鍵盤はおそらく錘なし。しっかりした筐体 Full sizeなのがよい。。 Slide VRの先端がいたいのでオリジナルのようなCapの方がよかった。FXは ALESIS(Spin Semiconductor)の1chip(*1)でFXの音はよくない。MIDI INの他に本体鍵盤情報のMIDI OUTも付いていて便利。

*1:実際は互換ICの CoolAudioV1000。秋月電子で\540で売っているICです。

 
* FX用DSP V1000とcodec V4220M / ARM CPU

電源アダプターは SWの15Vで上記のModel Dの12Vとは異なります。このODYSSEYは3Uラックマウント対応でないので12Vにしばられることもないということなのでしょう。(内部 Anlog回路電圧はオリジナルと同じ +/-15V。)

筐体デザイン的にはベリンガーのレプリカの中では一番オリジナルと較べても違和感が少ないように思う。 筐体の大きさは上下方向がARPの本物より圧縮されていますがかなり重いです。これを思うと現代的な環境でKORGのようなはミニ鍵盤仕様もありかとも思います。1970年代中期のODYSSEYの国内価格が約50万なのでこのレプリカはその1/10程度の価格。

ODYSSEYに関してはSliderが光ることとFX/Sequencer以外は余計な物がついていず 上記 MODEL DのようなCV in 等のJackはない。 3Uユーロラックにマウントできないからの仕様でしょうし元々 CVのselectorも多く付いているし patchingしたければ2500/2600を買ってくれと言うことか。KORGのと同様 3種類のVCFが選択できるのが便利。


* 全基板
* 黒塗りのため配線パターンが見えません。


Behringer ODYSSEYは当然ORGINALのアナログ回路をベースにしているでしょうがVCFが3type搭載されているとかMIDI/USB対応と言うことでは先に発売されたKORG ODYSSEYを踏襲しているようにも思えます。価格的にはBehringerの方がかなりお買い得ではあります。 ORIGINALと同じ外観を望むならKORG版でしょうがそれにこだわらなければかなり安価なBehringer製でもいいいのではと思い購入。

KORG ODYSSEYの方はARP社の2代目社長であったDavid Friend氏の監修というお墨付きがありますが...。David氏はたしかARP社が苦境にたたされた時代の社長だったような記憶があります。(Vintage Synthsizersの本に記事あり) ARP QUADRA等の企画も同氏であったような。実際のKORG ODYSSEYの設計担当責任者はKORGの池内氏のようでWebの記事とかKORG ODYSSEYのservice manulal(Webの某サイトにありました。)に名前がありました。 この世代の方(70/80年代にAanalog Synth設計経験のある)が責任者ということに安心感を覚えます。 はたしてBehringe版はどなたが設計しているのでしょう。 KORG版の service manualを見るとDC -- AC/ACコンバータの回路がわかります。Behringer版も回路図がほしいところです。


ベリンガーのレプリカsynth、有名なsynthもありますがそうでないsynthもあります。 マニアックな以下のsynthについてオリジナルの回路構成は以下のようなものですがどれだけ忠実に再現してしているのかが気になります。

EDP WASP(1978)
Chris Hugett氏のデビュー作たるWASPはおもちゃのsynth的なLOW COST SYNTHでした。 LOWCOSTゆえVCOは使わずDCOですがGLIDEが可能な設計。Hugett氏はその後本格的なSynth、OSCARを設計します。これもVCOではありません、いまだに現役でNOVATIONと組んでSynthを発表していますね。 

Oscillator 555 + CMOS GATEによるCounter(DCO)
4046PLLによるGLIDE回路
VCF CA3080 OTAによるstate variable VCF
VCA CA3080 OTA
EG analog SW+SR-FF+transistorによる AD type
LFO C-MOS gate ICによる function gen.
NOISE C-MOS Shift reg.+ExOR gate
Keyboard C-MOS gateによる touch keyboard
電源 DC5V(内部)

Waspの回路は片電源+5Vで動作する為か、OP AMPの代わりに ノートンアンプのLM3900 が使用されており、また C-MOS gateを analog 的に AMP等として随所に使用していま す。このこともあってかとてもfatな音が出ます。LOWcostの功名。counterを使ったDCOとKey decode回路はCMOS gateによるディスクリート回路。 OSC modはMaster Clockの555をVCOとして使うことで実現。DCOでありながらPLLのCD4046を途中に挿入することでGLIDEを実現。 Lowcost機種でありながら他メーカーとは異なる独自の回路が目に付きます。Glideが可能なDCOとしてはROLANDのJUNOよりかなり早い時期に世に出ています。

ROLAND JUNOと同様基本波は矩形波でそれをSAW波に変換する回路もにたような回路になっています。オリジナルはLOW COST Synthですがベリンガー版も販売価格は他機種よりは安価。オリジナルのマニュアルはWASP本体のキャラを反映しているようでおもしろい。


* wasp manual表紙


OCTAVE CAT(1976)
ARP ODYSSEYとparameterが一緒なsynthで訴訟問題になったとか。 回路は全く別物なので音は違います。

function CAT SRM CAT SRM II
VCO Discrete SAW発振 VCO
antilog AD821Dual TR+tempco 抵抗 &
CA3046+tempco 抵抗
CEM3340 VCO+Sub octave用 4013 D-FF
VCF SSM2040 4pole VCF SSM2044 4pole VCF
VCA OTA CA3080 VCA OTA CA3080 VCA
EG Analog SW+CMOS gateによる AD/ADSR Analog SW+CMOS gateによる AD/ADSR
LFO OP 2個使用の Function Gen.
+ CA3080による 正弦波 converter+delay
OP 2個使用の Function Gen.
+ CA3080による 正弦波 converter+delay
NOISE MM5837 MM5837
Keyboard 高音/低音優先回路による 2note hard logic+6Bit D/Aによる
digital encord KB 2note出力

普通に考えてベリンガーのはSRM IIの回路でしょうか。気になります。


RFS KOBOL(1981)
イタリアのメーカーRSFのKOBOLのラックマウントバージョン。 EXPANDERとEXPANDER2が存在しました。 EXPANDERは1981年という比較的新しい時代の機種。 ちなみにRSFは創業者のRuben and Serge Femandezの略。

・LFOfunction Gen.
・NOISE/sample & hold Digital noise/ CMOS analog SW
・Voltage Processor .
・VCO1+VCA antilog uA726  discrete VCO+CA3080 VCA
・VCO2+VCA antilog uA726 discrete VCO+CA3080 VCA
・VCF SSM2040
・ADS1 SSM2050 (IIはADSR)
・ADS2 SSM2050 (IIはADSR)
・Mixer OP AMP
・VCA CA3080
・RING MODULATOR(II) MC595
・Gate Delay (II).
・Envelope Follower (II) .

現在ではNETを探せば回路図は入手できますが自分の場合97年ごろUKの業者からSchematicsを購入しました。 とてもきたない回路図でがっかりした思い出があります。NETで手に入るSchematicsも同じものです。

発売予定?のようなRSF KOBLですが、EXPANDERとEXPANDERIIで若干仕様が違います。ベリンガーのものはIIがつくのかつかないのか写真からはIIではないようです。uA726はおそら使っていないでしょう。2040はちゃんと使っているのかどうなのか。はたしてPolyphonic versionのPOLY KOBOLも出てくるのか。KOBOLをだすくらいなら個人的にはSYNTONのSyrinxを出してほしいところですがCoolAudioはCEM3350互換 chipを作っていないのでむりそうですね。



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<2021/08/27 rev0.13>
<2021/08/26 rev0.12> 921B間違い修正
<2021/07/20 rev0.11>