Oberheim OB8


Oberheimの4番目(5番目)のpolyphonic synthesizerとしてOB8は1983年初頭に発売されました。

・SEM (1974) MONO
・2/4/6/8 VOICE (1975..) POLY
・OB-1 (1976) MONO
・OB-X (1979) POLY
・OB-SX (1980) POLY
・OB-XA (1981) POLY
・OB-8 (1983) POLY

OberheimのVCO/VCF/VCA等の回路はOB-SXまではSEMの回路をベースとしています。  SEMはnon programmableでそれを複数個使用した2/4/6/8 VOICEも同様ですがこれらに対しては簡易programmerを搭載することができました。

POLYPHONIC SYNTHESIZER PROGRAMMER

以下のparameterがmemory 可能です。

Oberheimの完全programmableなSYNTHはOB1が始めてですがOB1と上記のprogrammerのどちらが先きに発売されたのか?。 OB1の回路図はNETでさがせましたがprogrammerの回路図は見つけられず。 OB1のVCEGはCA3080 OTAを利用した物ですがprogrammerはいかに。

CES(Curtis)初のsynthesizer chip CEM3310がOberheim OB-Xで初めて使用されたことを考えるとまだこの時期には CEM3310が無いのでやはりOTA使用の回路になるのでしょうか。

Ob-X/OB-SXはVCEG以外のVCO/CVF/VCAといった回路はまだSEMベースでしたがOB-XaからはVCO/VCF/VCEGともにCESの chipが使われています。 すなわち1980年にSCIのprophet-5 Rev3がSSMのIC chipからCEMIC chipに移行したのをうけてOberheimも全面的にCEMを使用したpoly synthを発表したといういきさつなのでしょう。 OB-X、 OB-XaはOberheim 2/4/6/8Voiceの伝統を踏まえて最小voice構成から8Voiceまでupgradeできるという意味で "X"という表現になっているわけです。

OB-8はOB-Xaの回路を合理化してLowcost化した機種です。 合理化によってvoiceのupgrade方式はなくなり8voice versionのみとなりましたのでXが取れて OB-8なのです。

OB8はprophet5 rev3と主要Synth chipがほぼ共通でVCO=CEM3340、VCF=CEM3320,VCEG=CEM3310,VCAはprophet5がCA3280、OB-8の方は初期versionがCEM3360、それ以外のversionがCA3080です。 両者の最大の違いはVCF MIXerVCA、VCF EG Mod. VCA、LFO Mod.用VCA等の各VCAでOB-8はこれらのVCAを一切搭載していません。 正確には初期versionではVCF EG用のVCAのみ搭載。 

これはまずOB-8のLFOはSOFTで発生していることで大幅に Att.用VCAを省略できます。 さらにVCFの前段に入るVCO等のMIX levelは連続可変ではなく数段階のSWであるということ、さらにVCF EG Att. VCAはちょっとトリッキーな方法で省略、VCOのVCFENV mod levelもON/OFFの固定levelという構成となっています。

Pro5 rev.3とOB-8ではCEMのsynth ICは同様の物を使っていますが信号系、CV系にOTAを使ったVCAが無いというのが違うわけで普通の2VCO以上を持つprogrammable synthにはつきものVCF MIXER用のVCAが無いことはSOUNDの違いに影響しそう気がします。

機能面ではprophet5にはVCO cross mod.を含むpoly modulationがあるがOb-8には無い。 逆にOB-8にはPolyphonic portamentoがあるがPro5には無い、OB-8はLFOが SOFT wareなので柔軟(Page2 modeで細かい設定ができる)、VCFが4poleの標準typeに加えてOberheim 伝統の2pole typeがある(但しLPFのみ)といった違いがあります。

その他、 Ob-8の Voice boardは 4voiceで1基板構成で個々の基板ごとにCV S&Hを持っています。 このことはlayer/splitが可能な構成を有していると言うことでもあります。

1983年以降はほとんどのPolyphonic synthの LFO/EGは soft wareで発生するようになりますがOB-8はその過渡期の製品でまずはLFOを SOFT化したことおよび Voice構造特にVCAを最小限に抑えること(通常のVCFの後に付くmain VCAのみ) 等で OB-XaよりLowcost化を図っています。 このせいもあってかOB-8は巨大な筐体のわりには重量が見た目ほど重くなく比較的かるいと言う印象があります。 さらには OB-8の鍵盤は versionにより従来からのPratt lead製のKBDと松下の Low cost KBDの versionがありますが自分が所有していたversionは後者の方だったのでさらに軽いという印象が所有時にはありました。

自分の場合pro5 rev3.3とOB-8を以前所有していましたがCEM chipが共通であることもあって大枠では似たような音がするなという印象がありました。 もちろん細部は両者の違いはそれなりにありますが。Oberheimの synthは SEMのころから parameterの割り切りが特徴ですがこのOB-8もそれを継承しています。OB-8のsoftware開発はあのMarcus Ryle氏で氏はこのあとMichel Doidicと共にparameterの省略とは逆方向の Xpanderを開発します。  soft主体となったので少なくともcostが原因で割り切る必要が無くなったのでしょうか。


上の画像は保管しているOB8の基板で8voice基板及び、その1Vioce分の画像ですが 1vioceあたり2VCO/VCF/VCA/2EG構成のpoly synth基板としてはCEM IC使用でコンパクトにまとまっていると思います。 2VCOの占有面積が小さいですし半固定potも7個で済んでいます。 Oberheimの基板はしっかりした作りで好感がもてます。 ちなみにOB8は1983年の発売ですがMIDI直前の機種なのでMIDIは標準ではついていませんでした。

VCO: CEM3340 *2
VCF: CEM3320 *1
VCA: CA3080 *1
EG: CEM3310 *2

なぜか CEM3330は嫌われて?CA3080になっています。


OB-8のVCF EGのトリックと CEM3310の基本動作原理

ここにOB-8のpageを書いている目的は以前からOB-8の VCF-EG(CEM3310)にはmodulation Att.用のVCAが搭載されていないのになぜ EGのmodulationの調整ができるのかと言う疑問でした 下の基板写真に示すように1voiceに対してVCAはmainのVCAが1っあるのみで他にVCAが見当たらない。 service manualを見ても VCEGの出力はVCFのCV inに直結です。


色々考えたがわけがわからない。 結論と言うか回答はservice manualの履歴NOTEの方に書いてありました。 それによると初期versionの回路としてはmainのVCAは CEM3360の1/2を使い残りの1/2をVCF EG用に使っていたようです。 その後VCAをCA3080にしてかつVCFEGのVCAを削除になったようです。ですがmannualの載っている回路図は変更後の物だけでさらに誤植が1箇所あって上図のCEM3310の3番PINにはなにもつながっていませんが実際の3番PINにはVCF EG Level設定用の CVが入るようです。

当初履歴NOTEの無いservice manualを見ていたのでこのことに気づかず。 VCF EGのoutに VCAを使わなくなった原因はVCAの OFFSETが VCF EGを VCO2の MODに使う時に影響するからだそうです。その部分は理解したとしてではなぜ3番PINに CVを与えるとEGのout put levelが変えられるのかと言う点ですがそれを理解するためには CEM3310の動作を理解する必要があるということです。


CEM3310の動作原理

・1: 3番PINの機能

上図は CEM3310のdata sheetに掲載されている Block図ですが予備知識がないとどんな動作をしているのかよくわからず、これがこのpageを書くきっかけになりました。


まずは問題の3番ピンの機能から。 CEM3310においてattackのphase終了は出力のcapacitor充電電圧が5Vになると内蔵のコンパレータが反転して終了します。 この時の電圧が5Vです。 コンパレータの(-)端子は内部の6.5V基準電圧を抵抗分圧で5Vにしています。

netにあるCEM3310のData Sheetは2pageの簡易版で 3番端子の詳細説明が無しですが手持ちの4pageのData sheetでは3番ピンはAttack LevelのThreshold Voltage Output Pinとなっており使い方の応用が書かれています。

AttackLevelに対して外部からCVを与えるSustainLevelがありますが本来

・Sustain Level MAX時 = Attack Level

となることが必要なのでその誤差を調整するために上記のFig3のようなアプリが載っています。(この場合PIN3はOutput PINとして機能) また別の方法としてPAIAのEKX10の回路には外部から電圧を3番PINに抵抗を介して印加してThreshold Voltageを可変するようになっています。(この場合InputPINとして機能)

*: 3番PINを4.86Vから5.16Vまで可変できます。(+V=15V時)


*PAIA EKX10

実際のOB8のNEW versionでは下記のように3番PINは VCFMというCVによってVCF EGのamount levelすなわちAttack levelをかえるべく直接電圧を印加することによってVCF EG用の Att. VCAを省略しています。 この場合Attack Levelを可変するとそれによりSustain Level CVも割合を可変しないと Attack Levelと Sustain Levelの関係に不都合が生じるのでAttack Level CV(VCFM)に応じて Sustain Level CVを可変する必要が出てきますがこの部分は CPU制御なので問題なく対処できるでしょう、

Hard VCEGにおいて出力の Att. VCAを省略できることはかなり画期的なできごとです。 まあ1983年以降は各社のEGは Soft wareで生成されるようになって行くのでこのアイデアは埋もれた存在になってしまったのかとも思われます。

またCES発行の synthsourceにはApplication HintとしてAttack Level制御の例が載っていましたのでことによるとOB8もこれを参照したのかも知れません。


・2: 動作原理

CEM3310はCES初のsynthesizer chipで1979年に登場しました。 それ以前 VC EGを使用したsynthには何があるかと考えてみると

・YAMAHA GX-1 / CS-50/60/80
・ROLAND JP4
・KORG PS3XXX
・POLY MOOG
・Oberheim OB-1
・SCI Prophet5

などが上げられます。 VCEGの肝はCR充放電におけるRの部分をどうにかして電圧制御化することですがCA3080などのOTAを使用する方式、ROLANDのFETを高周波のClockでswitchingして抵抗変化を得るもの、KORGの差動回路を用いた電圧 -電流変換方法等がありました。


CEM3310におけるcapacitorへの電流の吸い込み吐き出しをCV制御する方法の原理的な物としてはcomplementaryな2組のantilog ampを使用します。 すなわち NPN *2 typeのantilog ampでCapacitorからの電荷の吐き出し(放電)、PNP *2 typeの antilog ampでは吸い込み(充電)を行おうというわけです。

・Attacck Phase  PNP
・Decay Phase  NPN
・Relase Phase  NPN

ここでantilog ampのExpo CV入力端子に CVを与えればVCEGの核ができるという発想です。 なによりantilog ampのExpo入力とLinear入力を使えば乗算器すなわちVCAができる道理です。

antilog出力は定電流出力ですのでCapacitorの充電電圧はリニアな上昇になってしまうので帰還をかけてCRカーブになるようにしています。

PNP typeの attackではOPAMPの(-)端子にはマイナス電圧がかかっているので出力のプラス電圧を加算することで負帰還、Decay/relaseにおいては(-)端子にはプラス電圧がかかっていてさらに主出力電圧がプラスでかかっていますが各Phaseの開始時に出力は最大で以後低下をたどるため加算ではありますが帰還量はへっておりこれもまたCRのカーブを描くということになります。

これらの回路の問題点としてはPNP typeとNPN typeではExpo入力に印加する電圧の極性が違ってしまうことが上げられます。 実際には以下に示すもっと合理的な方法が用いられています。



実際の回路構成要素( Basic Concept)

IC化に際して機能の共有および、充電、放電電流制御に加えて充放電電流の停止の制御が必要になります。 すなわちattack phaseで電荷が Cap.に充電され attack levelに達したら電流を停止させるまたdecay phaseが終了して sustain levelに達した時も電流を停止させる。 さらにrelase phaseが終了してEG Levelが0になれば電流停止。

これらにもCEM3310では合理的な方法が取られています。 CESの機関紙 Synthsourceにその原理図が掲載されていますので以下に示します。

上記は CEM3310のメインの回路イメージを示した図です。

ちょっと見動作がよくわからないですがポイントをはっきりつかめばこれは部品省略のためのテクニックが満載の回路で基本動作は前項であげたcomplementaryな2組のantilog ampと同様であることがわかります。

A1は出力がcomplementaryな出力を持つちょっと特殊なOPAMPです。 すなわち片方が1V出力時もう片方は(-)1Vになるような関係を持つ。

上記の PNPとNPNの antilog ampはこの回路では両方がNPNの antilog ampになってPNPはありません。 2っのカレントミラーは NPN antilogに対してPNP antilogとして動作させる為の電流方向転換用に使われています。

基本的に attack phaseでは Q1、Q2 , A1(OUTPUTはO1が有効)で構成される antilog ampが activeでQ3、Q4はcutoffになる動作をする。 すなわち OutPut O1が-Vbeであれば OutPut O2は+VbeになるのでQ3、Q4は cutoffしてこちら側のantilog ampは動作しません。

Decay、release phaseではQ1、Q2がOFFになりすなわちカレントミラーを含む上部のantilogは動作せず、Q3、Q4,A1(OutputはO2が有効)で構成される antilog ampがactiveになる動作です。 この場合NPN antilogは電荷の吐き出方向に作用しているのでQ1、Q2のようにカレントミラーは必要ありません。

この場合Q1、Q2の antilog動作は本来はPNPなので当然のことながらと言うかQ1、Q2がactiveと言うことは OPAMPの(-)端子が(+)端子に比べてマイナス電位になる動作であり、これは左のカレントミラーの電流I1の方向からしてI1はRxを通りOutputにぬける方向になりまた このカレントミラーのもう一方の電流はQ1のコレクタ電流となりここではNPNのantilogとしての正常電流経路になるというちょっとトリッキーな電流方向変換動作をします。

Q2につながるカレントミラーも同様にQ2に対してNPNの antilogとして正常な電流方向であってこれに対するこのカレントミラーのもう一方の電流はCapacitorに対して吸いこみの充電電流になるという方向転換機能として動作します。

Q3,Q4がactiveになるということは通常のNPN antilogそのものなので(-)端子につながる抵抗Rのもう片方の端子が(+)端子に比べてプラス電位になることです。


OPampの(+)端子は通常のantilog ampではGNDですがこの回路では attack phase時6.5V、 decay phase時 Vcs(Sustain Level CV)、Release pahse時 GNDレベルが印加され、OP AMPの(+)端子と(-)端子につながる抵抗Rのもう一方の端子電圧が同じになるとantilog ampの出力電流が停止するように機能します。

すなわち上のcomplementaryな2組のantilog ampの機能を1個のOPAMPで兼用するための賢い工夫です。


・Attack Phase / Decay/Relase Phase

上図は上のCEM3310のメイン回路の動作を2っに分解した図です。
OP AMP、R、C、Buffer等は共通です。

Attack Phase

Q1とQ2がactiveになり、OutPut=0から始まる。
この時Rにかかる電圧 = 0 - 6.5= -6.5V(Vsa電圧)

Output上昇とともにこのVsaはマイナス値をたもつが小さくなり吐き出し電流が減っていく。 本来Vsa=0になれば電流は止まるがこの場合(+)端子にかかる電圧が +5Vでなく6.5VなのでOutput LevelがAttack Levelの5Vになっても電流は止まらないが実際の回路ではAttack level検出用のコンパレータが ONになりattack phaseを終了する。

Decay Phase/Relase Phase

Q3とQ4がactiveになり、OP AMPの(+)端子入力がVcs(Sustain level)に変わる。 この時から出力がDecayPhaseに入るがOutput LevelはOutput > Sustain levelなので抵抗Rの電圧Vsaは(+)の値となりantilog Ampは capacitorから電荷を吸い込む。

OutPut電圧は下がっていくので電流は低下していき、 Output = Sustain Levelで電流が止まりDecay phase終了。

OP AMPの(+)端子に印加される電圧は0V(GND)に切り替わりDecay phaseと同様な電流の流れとなりOutput=0Vで電流が止まる

Linear CV端子の使用法

ANTILOGのOPAMPの(-)端子につながったRの先はOutputなのでRに印加される電圧は常に変化していることになる。吐き出し、吸い込みの両動作時において結果としてRに印加される電圧が減る形になるので序所に充電電流、放電電流が減り CRカーブを表現することになるという合理的な負帰還作用として機能。

Tr. Q1,Q3のベースに印加される時間制御電圧CVはNPN型 antilogなのでマイナスで電圧を与えることで電流量が増えこれはEXPOカーブとなるので CVの印加は AカーブVRと同じ。

Vac、Vcd、Vcrの各制御電圧はマイナス極性で統一される。

Vsaの電圧が0になると言うことは antilog ampの Linear入力電圧が0になることなのでantilogが機能しないと言うか電流が止まる。 antilog ampの Linear入力の使い方がとても巧み。 すなわちリニアなカーブをCRのカーブに変える作用と上記の充放電停止作用。 OP AMPの(+)端子を単純なGNDにしていないことがポイント。

カレントミラー(CM)とOPAMPの関係

OPAMPのFBループの中にCMがあるという変わった構造ですがバーチャルショートが成立しているということはRに流れる電流値がRとLinear CV側の電圧(Vref)で決まってしまうがこの電流の供給元は本来はOP AMPのOUTであるがこの場合はその経路がないので結局電流と同じ値の電流をCMの左側がまかなっている。

よって右側のCMの電流は同量だけNPN Tr.のコレクタ電流として流れる必然であるがTr.側でそれが成立するにはそれに対応したVbeにB-E間は変化しなければならない。よってOP AMPのout putに取っては 対応する電圧にout putが動くことでつじつまは合う。すなわちバーチャルショートが成り立つ。

これは通常のOP AMPのFB ループ内にNPN Tr.を置いたantilogampとOPAMPにとっては同様である。  普通のantilogのRを流れる電流値がC-E間を流れIcが固定され当然Vbeも固定されている動作とOPAMPにとっては変わらず、Rを流れる方向だけが逆転した CMによる電流方向変換装置となっている。 電流方向が逆になれるのはRiに印加される電圧がマイナスであるということ。 右側のCMはよりシンプルな動作で説明するまでもないと思う。



・CEM3310 block Diagramの動作

再度 block図に戻ってこれには概念図で示した構成にプラスしてTriger,Gate controll回路、attack level到達を検出するコンパレータ、phase移行のためのFFがありさらに3っのanalog SWが搭載されています。 なお decay、 relase用の antilog ampの ペアTr.は 独立して用意されています。

analog SW1/SW2

2っのSWでOP AMPの(+)端子に印加する電圧を3種類selectする。

・+6.5V
・Vcs (Sustain Level)
・GND(0V)

analog SW3

Decay、Relase用 antilog Tr.の選択。

CV PIN

* VCA(15pin) ........AttackTime CV
* VCR(13pin) ........Relase Time CV
* VCD(12pin) ........Decay Time CV
* VCS(9pin) ...........Sustain Level CV


IC化に伴う合理的な機能重複を各素子にもたしたユニークな回路といえるようです。


さてこのpageの初めに紹介したOberheimのPOLYPHONIC SYNTHESIZER PROGRAMMERですが1996年12月号のKeyboardMagazineに連載されたTom Oberheim氏の記事によるとCEM3310はOberheim Modular(2/4/6/8Voice)のプログラマーモジュールの為に作られたChipであるという表記がありました。  ということはOB-Xが出る直前かそれと平行する時期にP.S.P.は登場したということになるのでしょう。



参考文献
・Oberheim OB-8 servicemanual
・CEM3310 Data Sheet(Paia編)
・PAIA EKX10 Manual
・CES Synthe Source 1980/Vol1. No1/No2
・Keyboard Magazineシンセサイザーの未来を考える/Tom Oberheim
 (1996/11/12)


<2019/10/20 rev0.3>
<2019/10/16 rev0.1>