NY円、1ドル=107円台に上昇 1年5カ月ぶり水準

2016/4/7 22:54日本経済新聞 電子版

米東部時間7日午前のニューヨーク外国為替市場で円がドルに対し一時、1ドル=107円90銭前後まで上昇した場面があった。2014年10月28日以来の円高水準となる。新規の売買材料は出ていない。日米金利差の縮小を見込んだ取引に加え「105円までの円高を視野に入れる市場参加者が108円割れを仕掛けるような円買い・ドル売りに動いた」(邦銀の為替トレーダー)ことも円高に拍車(はくしゃ)をかけた。
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外国為替市場では、全体の9割以上を投機取引が占める。
投機マネーが為替相場を決めてる。実需とは関係ない。
金融政策や経済指標を、”材料(売買のネタ)”として利用しているだけで、あくまで投機筋=通貨マフィアが相場(価格)を形成している。

だから、高橋洋一の言うような「量的緩和とマイナス金利を交互」にやっても円高を食い止めるとは限らない。



追記1:
4月7日午前には財務省幹部から「場合によっては必要な措置(為替介入)を取る」という円高けん制発言が伝わり、一時的に円安に振れたが、円高には歯止めがかからなかった。国際的に通貨安競争を避けようとする機運が強まるなかで、市場では「政府・日銀による円売り介入は難しい」との思惑があり、海外投機筋が円買いを強めている。2016/4/7 19:59日本経済新聞 電子版

追記2:
市場は、5月のサミットが為替介入できない理由とみてるようだ

2016年4月7日 テレビ東京 WBS

追記3:
財務省幹部は4月8日午前、記者団に円相場が一時1ドル=107円台に上昇したことについて「投機的な動きがある」と述べた。2016/4/8 8:27日本経済新聞 電子版
そもそも外為市場は投機マネーが90%以上なんだから、90%以上の値動きは投機的な動きなんだが…

追記4:
麻生太郎財務・金融相は8日午前の閣議後の記者会見で、外国為替市場での足元の急速な円高について「為替市場の動向を緊張感を持って見守り、場合によっては必要な措置をとる」と語った。
 「(為替相場は)自国の経済能力に見合った相場に落ち着いているのが望ましい」と指摘。「安定しているのが望ましい」とも述べた。為替介入については「答えない」とした。
2016/4/8 9:25日本経済新聞 電子版/2016年 04月 8日 09:26 JST ロイター

追記5:
菅義偉官房長官は8日閣議後の記者会見で、外国為替市場で円高が急速に進行していることについて「一方的に偏った動きがみられている」と述べた。その上で「過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与える」と強調し、「緊張感を持って注視し、場合によっては必要な措置を取る」と語った。2016/4/8 10:23日本経済新聞 電子版

追記6:
石原伸晃経済財政・再生相も閣議後の記者会見で円高について「荒い動きになっている」と説明。「投機筋や様々な動きを政府として注視する」と述べた。円高の要因については「日本経済の大きな変動があったわけではない」と語った。2016/4/8 10:09日本経済新聞 電子版

追記7:
企業の想定為替レートは1ドル117円

円相場は先週(4月4〜8日)、一時1ドル=107円台後半まで上昇。多くの企業の2016年度の想定為替レートである1ドル=117円台から大きく円高に振れており、業績を下押しするとの懸念は強い。
2016/4/10 0:30日本経済新聞 電子版






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