MXテレビの「ニュース女子」、BPO審議へ
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は2月10日、沖縄の基地反対運動を扱った東京MXテレビの番組「ニュース女子」について審議入りすることを決めた。審議の対象は1月2日の放送で、司会は東京新聞の論説副主幹(長谷川幸洋)。東京新聞は番組内容を「事実に基づかない論評が含まれている」と批判し、副主幹の出演について謝罪記事を掲載している。
MXテレビは「審議入りを真摯(しんし)に受け止め、今後の審議にも誠意をもって協力します」とのコメントを発表した。〔共同〕
2017/2/10 22:54日本経済新聞 電子版
BPOにおいて、東京MXテレビの人権侵害(名誉毀損)が認定され、再発防止が勧告されるだろう。人権侵害による勧告は、BPOの放送人権委員会の判断としては最も重い。
これで、上念氏に対して言論人失格の烙印(らくいん)が押されるだろう。そして、あの番組に出ていた極右コメンテーターたちが断罪されることを心から切望する。
こんなやつらは、もうテレビに出すな!
追記: 「ニュース女子」問題 深く反省 沖縄報道 本紙の姿勢は変わらず
2017年2月2日 東京新聞朝刊
本紙(東京新聞)の長谷川幸洋論説副主幹が司会の東京MXテレビ「ニュース女子」一月二日放送分で、その内容が本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません。 加えて、事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません。 残念なのは、そのことが偏見を助長して沖縄の人々の心情、立場をより深く傷つけ、また基地問題が歪(ゆが)めて伝えられ皆で真摯(しんし)に議論する機会が失われかねないということでもあります。 他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹(長谷川幸洋)が出演していたことについては重く受け止め、対処します。 多くの叱咤(しった)の手紙を受け取りました。 「一月三日の論説特集で主幹は『権力に厳しく人に優しく』と言っていたのにそれはどうした」という意見がありました。 それはもちろん変わっていません。 読者の方々には心配をおかけし、おわびします。 本紙の沖縄問題に対する姿勢に変わりはありません。 (論説主幹・深田実)
◆「ニュース女子」問題とは 東京MXテレビは1月2日放送の番組「ニュース女子」で冒頭約20分間、沖縄県東村(ひがしそん)高江の米軍ヘリコプター離着陸帯建設への反対運動を取り上げた。本紙の長谷川幸洋論説副主幹が司会を務めた。 「現地報告」とするVTRを流し、反対派を「テロリストみたい」「雇われている」などと表現。反ヘイトスピーチ団体「のりこえねっと」と辛淑玉(シンス ゴ)共同代表(58)を名指しし「反対派は日当をもらってる!?」「反対運動を扇動する黒幕の正体は?」などのテロップを流した。辛さんは取材を受けておらず、報告した軍事ジャーナリスト(井上和彦)は高江の建設現場に行っていなかった。 MXは「議論の一環として放送した」とし、番組を制作したDHCシアターは「言論活動を一方的に『デマ』『ヘイト』と断定することは言論弾圧」としている。辛さんは名誉を侵害されたとして、1月27日、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会に申し立てた。 のりこえねっとは沖縄の現場から発信してもらう「市民特派員」を募集、カンパで捻出した資金を元手に、本土から沖縄までの交通費として5万円を支給。昨年9月から12月までに16人を派遣した。 |