台湾の電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘董事長(テリー・ゴウ会長)は4月5日、台湾の台北市内で日本経済新聞の取材に応じた
――シャープとの統合では何を重視しますか。
「なるべく早く利益が出るようにすることだ。これだけ大きな金額を投じるのだから、鴻海(ホンハイ)の株主から我々には大きなプレッシャー(圧力)がかかっている」(ホンハイ会長)
「とにかくスピードが最も重要だ。スピードや規模を生かしたコスト削減、新技術への投資余力が厚いのが我々の強みで、シャープの弱い部分を補える。現在約50人の人員を派遣している。彼らは融合に向けた作業や新製品の開発などあらゆる作業をシャープの方々とともに既(すで)に開始している」(ホンハイ会長)
2016/4/6 0:42日本経済新聞 電子版
「利益を早くだす」「株主還元」「スピードが最重要」「コスト削減」
時間をかけてイノベーション(技術革新)のための研究開発するとか、新しい価値を創造する、高付加価値戦略とかそういう意図はまるでない。時間のかかるめんどうなことは一切やらない。
安かろう悪かろうで、シャープの技術をコピーして安い労働力を使い、安い製品を、大量生産・大量消費をさせる
そこで、だれが犠牲になるか。
まさに安い賃金でこき使われる従業員だ。
そこで、だれが儲(もう)かるか。
ホンハイの株主だ。
ホンハイの筆頭株主(12.3%保有)は誰なのか?
ホンハイ会長=テリー・ゴウ(郭台銘)だ。
けっきょく、今だけ、カネだけ、自分だけの投資家(=株主=富裕層)のためにシャープの従業員が滅私奉公(めっしほうこう)して殺されていく。
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