駄位納密苦日記2005年1月

2005.1/28(金) 『Re:キューティーハニー PERFECT BOOK』(双葉社)。

遅ればせながら、ようやく入手。なんか、監督・脚本座談会は、 どっかのオフ会聞いてるような勢いでしたね。摩砂雪監督が桜多版 マジンガーシリーズ読んでないというのは、ショックだぞ。実写ハ ニーの現場には置いてあったのに(庵野監督の持込みなんだろうな)。

やっぱしこのハニーは乾いた線がいいですねえ。影とか服のシワの つけ方には、湿り気も感じるんですが、第一にフォルムをうまく囲 もうという作り方だと、勝手に思ってるんですが。ビバ平松。

…その勝手な俺の思い込みに応えてくれそうな、作画陣のコメント がなかったのは残念。

ところで、『ハニーF』のOPが荒木コンテだっていうのは、他の 書籍で触れられてたっけ?

▼で、あとで別の本屋で見たら、オビがついていた。俺のにはない。鬱だ。

▼とりあえず賢デザインのガラダは押さえてますが、ダブラスまで 手が回ってません。

▼中野まんだらけに「りぼん」が一杯。おかげでやっと北川賢先生 (桜多吾作)の『遭難は招くよ!』が手に入りました。スキー場で 女の子と激突した主人公の少年が、『グレートマジンガー』の頃と 同じようなメンタマの飛び出し方してるのが、暴力的でラヴ。

「りぼん」1971年2月号掲載。他にも『風の中のクレオ』最終回とか、 『ビバ!バレーボール』では弓状アタック打った浜さんが死ぬとか、 風間宏子先生の『和田アキ子物語』が載ってたりとか、もう死にそ うです。…しかし「なかよし」系列は出ないね。

▼その絡みでちょっと検索かけたら某古書店のHPに、
>少年画報
>S45/8/11(16) 永井/石川「学園番外地(カラー多い)」、
>石森/アシスタント北川賢(ダイナミックプロ)「海底3万マイル」
お、ノーチェックでしたよ!これ、ソノラマの元原はこれってコト? いかん、この辺高いがいずれは行かねばならないか。誰か持ってます かー?答えてください。

2005.1/15(土) 『新キューティーハニー』設定資料集。

MEFさんから出ている資料集シリーズ。去年は何かと出費がかさんだので、 ようやく実は狩ったんです。MEFさんごめんなさい。

どすんと分厚いA4判に『新キューティーハニー』『ファンドラ』の設定集、 おまけにPC-FX専用ゲームソフト『キューティーハニーFX』の資料がつい てて(見つかった資料が少なかったからおまけ?)お得感はかなーり。

MEF森村さんの人徳かゴリガンぶりかは分かりませんが(笑)、大手の資料 集ではあまり扱いの良くない、ダイナミックサイドのラフ画が入ってるのが 「とダイナミックプロ」ファンとしては嬉しい限り。

『新ハニー』のドルメックは杉山孝幸さんのラフなんですねー…だとか、 ハニーの顔の描き方に関する注意事項たっぷり読める(鼻筋の注意事項 なんてホント<分かって>ないと書けないっすよ)だとか…みたいな。

とにかく基本は「そのまま」のっけて下さってるので、情報量が半端じゃな いです。例のごとく限られたページ数に詰め込んでるので絵が小さいところ もあるのはタマに傷ですが、入らないより1億万倍マシ。

…でも5話のポッキー(弁天ゆりベースキャラ)の絵はもっとなかったんですかー! もっと濃く、タッチが分かる印刷はできなかったんですかー。

とはいえ、コレは買い。俺はまだまだ読み込んでます。いつか完全版でるまで(笑)。 後に控える『マジンカイザー』(秘密兵器があるらしい)も楽しみにしてますー。

2005.1/8(土) やっと見ました『新ゲッターロボ』最終6巻。

5巻を見た時は、後半10話で一瞬息切れるかと思ってたんだけど。 (これはウチのデッキと相性悪かったせいもあったんだが)

最終巻は11、12、13話の3本収録でたっぷり感ある割に息付くヒマ なし。最終回には羽山賢二さんや山下将仁さんの絵もあったりして 休みなくいい表情で動いてますよ。

巧みな原作からのサンプリングとメリハリの利いた作画バランス。 さらには音響監督が断言するように、直球オンリーの攻めに絞った 全体の作りで、盛り上がってます。

欲を言えばキリがないけど、泣いた部分の原画が惜しいなあ…。 特に最終回一個前の12話。(イヤ監督自ら原画描くほど、何とか 踏ん張ろうとしておられるのはひしひしと伝わって来ますが…)

恐らくココまで「石川賢」したアニメは今までも、これからも ないかも知れん。『5000光年の虎』や『虚無戦記』からの客演が どうとかいうんじゃなくてね。巻末インタビューで賢先生がおっ しゃってるように画面を作る上でのキャラクターの生理に基づく 説得力が心地イイ。

ちゃんと「たたかいだ!ゆくぜ!」だし。それ以上踏み込んじゃ イカンという寸止め具合がまた「石川賢」。

関係ないですが、ミチルさんのセーラー服とラストの矢吹風隼人 にもちょと惚れましたよ。

ようやく「魂」とか「燃える」とかいうイイワケめいた文脈でなく 楽しいマンガ原作の『ゲッター』アニメに会えた気がしました。

▼賀正メッセージ下さった皆様、ありがとうございます。

2005.1/1(土) あけましておめでとうございます。

レス書いてたら、トシ明けちまったよ。

何やら今月はせわしなく、HPの更新はおろかBBSのレスもまばら になり、来て頂いてる方々には失礼の至りどうぞご容赦の程を。

▼『北条早雲』…永井豪とダイナミックプロ。
「乱-TWINS 増刊 戦国武将列伝 其之伍」(リイド社)。 前作『伊達政宗』に続く、豪ちゃんの描く戦国絵巻。独眼竜は、 比較的出自がはっきりしている分、撫で斬りを決意するところや 妻との関係など細かな描写に、その個性が発揮されていたが、今 回の北条早雲は、そもそもその出自もはっきりしない戦国武将。

であるがゆえ、この初回の設定編の面白いコト。早雲と忍び鷹の 設定が絵的にもいいキマリっぷり。マンガってこういうキャラク ター性なんだよなあ、とくすぐられる。両者の視界が一致するコ マがいいですよいいですよ。

今回はストーリーに永井泰宇さんも参入、ペン入れの星和弥さん のタッチも豪ちゃん絵柄と相性良し。時折、豪ちゃん自身か?と いう「眼」があったりして、初回は実に面白かったっす。

▼『大江戸つれづれ草紙』…むらまつり誠。
「ビッグコミック1(ONE)」(小学館)、「ビッグコミックオリ ジナル増刊」2005年1月24日号。

フト今月気付いた。「草子」じゃなくて「草紙」なのな。俺ずっ と間違って来たんじゃなかろうか。良く区別は分からんのですが、 誰か知ってるヒトがいたら教えてプリーズ。

正当「御伽草子(紙)」などには入らない「草紙」類はあるよう で、そこより転じて「書き散らかしてる」というニュアンスを生 かしておられるのかしら。

年末の号にふさわしく、忠臣蔵といつものむらまつり節になる、 長屋に住む仇討ち姉弟を軸にした人情模様。こういうベタではあ るが、巧く裏を突いた歴史の解題をびしっとやられると身につま されるようでぐっと来ますな。

たぶん何かに自分を奉じる前というモノに郷愁を感じるトシなの かも知れんな、俺。

▼『RE:キューティーハニー』人の巻。
監督:摩砂雪。いやいやいや動く動く動く。気持ち良くカットが キレるキレるキレる。ガイナックス作品は気持ちイイですね。

とはいえ、最後まで堀江由衣のハニーはビシッと決まらないです ね。声優アイドルの限界なんですかね。よほどサトエリの方がう まい。

しかしオチを見てみると、ジルの存在そのものが既に『F』での 聖羅とハニーの関係性以上のものではなかったのが残念。色んな ダイナミック作品のオマージュやら、豪ちゃん絵と今時の間を絶 妙にブレンドしたデザインやらが良かっただけに、おサイケに徹 し切れなかった画面作りと七変化の無かった最終回にちょっとが っかり。

ま、その辺のガンコオヤジな俺を抜きにすれば、良くできたコン ビモノとして及第点だと思います、ハイ。

▼DVD映画『キューティーハニー』。
監督:庵野秀明。詳しいレビューは、公開当時の俺の日記を参照 頂くとして、今回テレビ画面で見直してみて、その印象さして変 わらず。上の『RE:ハニー』に比べれば、キチンとおたく以外の 客層へのアピールを心がけているコト、心地よし。

オマージュであることを認識した上で、映画という作業がコラボ レーションであることも良く分かる。もし主人公・ハニーをスタ ッフ側の思い入れだけで作り上げていたら、佐藤江梨子があそこ まで生き生きとしなかったに違いない。

ことほど左様に生理的に正しい映画作りなのだ、たぶん。

▼今月の『魔神王ガロン』。
「手塚治氏マガジン」。いやー、今月はサファイアさまの第三の 足に尽きるでしょう(笑)豪ちゃん偉大だよなあ。


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