コミカライズ・ヒーロー

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きょうりゅうサイボーグ マシンザウラー
講談社テレビマガジン連載
原作・永井豪とダイナミック企画


〜大都社スターコミックス(全1巻) 1986.7/30初版〜 
<作 画>
石川賢(1978.12月号〜79.6月号)
桜多吾作(1979.7月号〜79.12月号)
<石川賢による予告・4p、1979.11月号掲載。連載終了後、1980.1月号に特集あり>

巨大な肉食恐竜が空飛ぶ三ツ首竜に踊りかかる。
爪を突き立て、一本の首根っこを喰い破る!

幾条にも吹き出す血!たまらず三ツ首の一本が光線を放つ!

肉食恐竜の動きが一瞬止まる...が!
額に立ち上がった金属の角から吐き出されるバルカン砲!

三ツ首のその一本も悲鳴を上げて引く。
すかさず肉食竜の鋭い爪が三ツ首竜の急所に突っ込んだ!
そのまま肉食竜の腕は三ツ首の肉にずぶずぶと滑り込み、
たまらず三ツ首は飛び上がる。

が、勝利を確信した肉食竜はその金属の角そのものをなおも突き立てた。
それでも何とか空中に浮いた三ツ首竜だったが...。

肉食竜から放たれたミサイル!
空しく宙で四散する三ツ首竜!

勝利に勝ち誇ったように空を見上げる肉食恐竜の額にはガラスのフードがあった。
その返り血が滴る球面の中にはじっとりと冷や汗を浮かべた少年がいた。

少年は震えながら呟く。
これが...
この血みどろの闘いが...
恐竜の闘いなのか...

どうですか。カッコいいじゃありませんか!俺は11歳のクリスマスにこの回を 読んでイチコロ。

そもそもこの作品は、ダイナミック企画が『マグネモ・鋼鉄ジーグ』の成功に 続いて玩具メーカー・タカラにプレゼンして現実化した企画だという。

そのコンセプトは、悪役にしか見えねえ連中で世界観を ぶっ立てたいという、余りにもダイナミック的な素晴らしいもの だった。ようは、マジンガーZをそのまま恐竜でやっちまおう!というわけだ。 というわけで、デザインワークもおどろおどろしい悪役描かせたらダイナミッ クどころか漫画界一!の賢ちゃんなものだから、どっちが 敵なんだか分からない血みどろ肉弾戦振りである!エクセレント!

大まかな設定。月の真裏に発見された謎の星・ゴルゴス。実はココで、 地球を追われた狂気の科学者ゴルゴスは地球への攻撃の研究を進めていた。 自らの名を冠したこの惑星・ゴルゴスは恐竜が生き残り、栄華を極めて いた星だったのだ。そしていよいよ出陣の時が。

突然の攻撃にパニックとなる地球。だが、かつてゴルゴスと共に恐竜を 研究していた轟大地博士はこの日のために、タイムマシンでかっさらっていた (いいのか?)肉食恐竜をベースにして、マシンザウラーを完成していた のだ!そして操縦するは轟博士のムスコ・正義!

ここにゴルゴスの恐竜達対マシンザウラーの闘いは始まったのである!


 
コレが(株)タカラから当時発売された現物。パッケージは石川賢描き下ろし だぜ!
当時の価格1980円。今は...聞かねえでくれ、頼む。

 
顔が開閉、コクピットにはちゃんと轟大地くんが乗っていますよ。

(表)
こういう説明書が付いていたです。
(裏)
ストーリー解説の絵は、テレマガ連載1回目の抜粋絵に着色したモノ。


連載開始とともにテレマガでもイチオシキャラに。


(一部アップ)

79.2月号より。こういうカラー描き下ろしがあるから、雑誌チェックも 侮れなかったりするぞ。この頃の賢ちゃんガールってかわいいよな ...や、今がどうとかでなく。
(左から凸山八郎・轟正義・秋吉カオル)


コレはテレマガ79.4月号裏表紙の広告。説明書と同じカットを幾つか使用 している。

アニメ化を待たずして、主題歌レコードも発売!『グロイザーX』『バトルホーク』でダイナミックシンガーとしても有名な池田鴻氏の歌声が響き渡るぞ。ジャケ絵が描き下ろしのため、コレクター的には必須商品。賢アニイではなく風忍先生タッチに見えるね。



デスクロス登場!

連載半ばにして、タカラから「人型キャラクターも欲しい」とのリクエストが。 それに応えて、まるでM78星雲出身のようなキャラクター・デスクロスが登場! 端正なハンサム顔にもかかわらず、その実体は、敵・ゴルゴスを操っていた大ボスという設定!凶悪だ。

ソレに伴い作画は桜多吾作に。内容も多少様変わりして、賢マンガ的血みどろ肉弾戦メインから、ドラマ重視の方向へ転換された。ストーリーはその後、デスクロスとザウラーの一騎打ちを経て、デスクロス直接指示へ。最終回はデスクロスの肉体をもダメージを与えるが、トドメはさせずに終了。改めて闘い続けることを誓って終わっている。

ちなみに作中には一切登場しないが、デスクロスにはパーツ差し替えで完全変形する能力があるっ!名づけて「ファイアーイーグル」。 マグネットパワー全開だ。コア部分にボディが収まり、機首の中にはそのまま顔が収納できる。
<追記:09/10/08>BBSにてご指摘頂きました。ファイアーイーグルは原作マンガ中、一度だけ変型合体してザウラーを翻弄。 ただしその後は一切活躍していません。お詫びして訂正します。



それにしてもザウラーもデスクロスも磁石ギミックの上スケルトン度が高い。
流石タカラの方程式。「変身サイボーグ」+「マグネモ」=「マグネボーグ」なんだね!!

そのため、マグネモ「鋼鉄ジーグ」とのこんなコラボ換装も可能ッ!
デスジーグ、デスザウラージーグとでも呼ぼうか。呼んでどうなるのか。


当時「マグネボーグ」の他、レコード(キング)・靴 (アキレス)・カード&消しゴム(アマダ)・紙芝居(美研)・ハンカチ(岩本) ・サスペンダー(イイダ)と多彩なグッズが出たようだ(テレマガ79.5月号記事より)。 発見情報求む!かなり本気で!

また、2000年にはユージンよりカプセルトイ(ガチャ ガチャね)『懐ロボミュージアム4 ダイナミックロボット編』にてモデルアッ プされている。グリーンの通常色の他、青と赤で塗られたバージョンとクリア版 が存在する。俺は回すなり青赤ザウラーが出て幸せ者だよまったく。


こちらは2007年7月、マーミット「怪獣天国」EXのシリーズで発売されたザウラー。

マグネモで表現されてた顔のスケルトンもクリアパーツで再現。いやしかし、プラパーツならイザ知らず、マンガの方では顔面までクリアかというと…いやまあいいか(苦笑)


マグネモ版より一回り大きいです。


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