この20年あまりの間にかなりの開発がすんでいますが、しかし、まだまだどんどんと山が崩されていっています。
この写真は、そうして開かれた住宅地の少し奥にある川西市斎場/市営墓地へのアプローチ道路から見た川西市北部の景色です。山の緑を虫喰い状に宅地開発がなされているのが見てとれます。写真ではそれほど感じませんが、じっさいに立体的に見ていますと、なんだかものすごい景色なんです。
そして、仕事で往診していますと、昔に開発された住宅地に、高齢者だけの世帯や老人独居世帯がたいへん増えていることが分かります。その人たちの子供の世代は、さらに奥の、いま新たに開発されている住宅地に家を買って住み始めています。つまり、人は、山を、土地を、再利用することなく、つぎからつぎへと消費し食い潰していっているように見えます。
いつかこのシッペ返しを食らうのではないだろうかと、こういう見晴らしのいい場所から眺めていると感じてしまうのでした。