朝刊の全面広告を見てショールームに行き即断で買ってしまった件>990804



なぜオールインワンか

 7月の中旬に発表されたときから、このパソコンのことが気になっていた。

 旧機種との入れ換えの時期になっていたし、パートナーが E-mail やワープロにぼつぼつとパソコンを使おう(使わざるをえぬ)という気配になっていた。同じソーテックの激安ミニタワー\99,800を考えていたとき、e-oneが発表されたのだった。

 私は、職場―自宅―モバイル間のファイル移動に常時10MBのフラッシュディスクを使用している(*1)。職場の日立プリウスには SCSI 接続で I・O DATAのカードリード/ライタを繋いでおり、モバイルはフロンティア神代の RT166mini(*2)なので、PCMCIAスロットが3つある。したがって、自宅用に導入するものには、PCMCIAカードの読み書きをするものが必須なのだ。\99,800パソコンだと、パラレル接続か SCSI カード造設で、カードリード/ライタを装備しなければならない。

 (*1)このディスクは、元祖モバイルの名機 HP100LXの日本語化のために大枚叩いて購入したもの。いまでこそ安いメディアになっているフラッシュディスクだが、当時は1MBが1万円の目安というたいへん高価なものだった。もっとも、これだけ使い倒していれば、じゅうぶんに元はとれていると思う。

 (*2)いわゆる「チャンドラ2」である。IBM の ThinkPad245 と同じものである。カードスロットが3ヶ所だったり、ソニーのビデオカメラ用リチウムバッテリーが流用できたり、A4ファイルサイズなのにインターフェイス類がすべて本体についているなど、これまた名機といえよう(←我田引水)。

 また、職場で 10Base-T の LANが組まれているので、自宅でも常時ではないものの、モバイル機と LAN接続できるようにしたい(現在使用中の ThinkPad380改 には LANカードを装備)。そして、外部ネットワークへの接続は、原則的に ISDN であるが、いちおうモデムも必要である。\99,800(しつこい)は、モデムか LANかどちらかのモデルを選ぶようになっている。

 だから、ビデオ/オーディオ入力なども含め、考えうるすべての機能が装備された e-one は、たいへんお徳用、かつ、手間いらずと思ったわけである。

新聞の全面広告と大阪でのアポイント

 そうこうするうち、8月4日の朝刊に、e-one の全面広告が掲載されたのである。

 いずれにしても、採用にあたってひっかかっている点である「大きさ」、つまり我が狭きマンションに設置する可否の判断には、現物を見なければということが必要だったし、もう一点、メモリーが 64MB とあるが「最大〜MB」という表記がないのも気になった。造設はできるのだろうか。64MB だけではちとつらい。

 全面広告には、J&P(上新電機)が代理店的なものになっている旨の説明があり、また、大阪本町にソーテックのショールーム兼ショップがあることも書かれていた。

 そして、その日、ちょうど大阪市内で知人とアポイントがあり、夕刻に梅田近くの「ささえあい医療人権センターCOML」の事務所に行くことになっていた。それで、梅田の大阪駅前ビル3号館地下2階にある J&P梅田店に電話で展示の有無を確認したところ、末端の支店にまでは回ってきていないこと(日本橋のメディアランドかテクノランドになら置いてある)、注文を受けても一ヶ月以上の待ちになる見込みであることが分かった。

 そこで、仕事がすこしヒマだったのを幸い、早引けして本町のショールームに行くことにしたのだった。大阪でアポイントがあったのと、ショールームにちょくせつ出向いたことが、今回の敗因(笑)だったと思われる。

見れば欲しくなるわいな

 非常に日差しの強いひどく暑い午後だった。地下鉄御堂筋線本町駅1番出口から出た御堂筋の東側歩道は、だいぶ傾いたとはいえ、その強い太陽にまともに照らされて、思いのほか距離のある淡路町のショールームのあるビルに着いたときには、目が痛く頭がくらくらしてしまっていた(帽子にサングラスの完全装備だったのだが)。

 そしてそのまま目がくらんでしまったとしか考えようがない。

 メモリーは 192MBまで造設できます、ショールームにきていただいたお客さまは「ほんとにわざわざきてくださった」ということで他の量販店やインターネットでの申し込みに優先して対処します、具体的には2週間以内にお届けします、送料は不要です、オプションのメモリーが発売されたら優先的に回します、もちろんクレジットカードでけっこうです、云々…。

 ちょっと大きさは心配だと思いつつ、けっきょく購入契約をしてしまっていたのであった。

 \128,000 プラス消費税。

 うきうきとショールームのあるビルをあとにして再びヒートアイランド大阪に出た私は、調子にのってすぐ隣のビルにある大塚商会「αランド」でファックスソフト(*3)を購入、そしてなんとなくなぜか気が大きくなっていたようで、そのままタクシーで西天満までトバしたのであった(*4)。

 (*3)エーアイ・ソフトの「EasyFAX 2000」。いままで、WINDOWS95 時代に購入した廉価ワープロ「オーロラエース」のおまけに入っていた「Derlina WinFax Lite」を使っていた。いつかはまともなファックスソフトと思っていたものの、なかなかふんぎりがつかなかったのだった。

 (*4)淡路町から西天満、タクシーでは1000円弱の距離であるが、地図で見ればわかるように、徒歩ならもっと近い。車は一方通行などの関係で遠まわりになる。したがって、もうすこし涼しい季節だったら、大きな衝動買いで気分がお大尽でなければ、私はたぶん町歩きを楽しんで移動したはずだ。

つづく


mail to 上農哲朗(wando)

e-one のカルテ」目次へ
湾処屋摂霞亭へ
湾処屋のホームページへ