eyemodule@wando
eyemodule 1月

自転車のマルチーズ
30日/マルチーズ

 半月ほど前から、午後になると職場の一階にある私の部屋の外で小型犬と思われる鳴き声が聞こえるようになっていました。気にはなっていたのですが、忙しさについ忘れているうちに、小一時間ほどすると鳴き声が聞こえなくなっていましたので、その声の主を確認するにはいたっていませんでした。

 今日、ようやく外に出て当の犬に会いにいきました。

 自転車の荷台に取り付けられたカゴにちょこんと乗ったマルチーズ。ま、マルチーズって、けっこう喚きちらす個体が少なくなくて、見た目の優雅さとはちょっと違ったヒステリックなヤツもいるようで、この彼がそうでした。

 そして、この彼を見ると、平成8年に亡くなったわが家のマルチーズ「もも」とそっくりで、看取ってから5年もたつのについ懐かしさでうるうるしてしまいました。

 職場の施設に入所しておられるかたに面会においでになるご家族の自転車のようで、不安がらせながら待たせるのはちょっとかわいそう。病院ではないのだから、施設の中に連れて入っていただいてもいいのですが…。

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特急「日本海」
20日/大雪

 1月も3週目、「大寒」をふくむ週はほんとに寒い毎日でした。日本海側で大雪になり、特急が数十時間も遅れたり、車のなかで一酸化炭素中毒で亡くなる人が続出したりと、ここ数年にはない被害がでたようです。

 北摂でも雪こそなかったものの、風が寒く気温もかなり低かったため、体感としては、昨年網走の流氷観測船のデッキにいたときよりもつらい日が続きました。そして21日は非常に冷たい雨。

 早朝から用件のため八尾の実家に出向く途中、大阪駅で環状線の電車に乗ろうとしたら、反対側の3番線に青森から長躯走ってきた特急「日本海」が停まっているのに気づきました。屋根や床下に雪をたくさんつけて、台車はまっ白に雪でカバーされてしまっています。いかにも雪国から帰った列車という感じ。

 寒さにかじかむ手でeyemoduleをセットして一枚。

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鮭缶と片口と猪口
18日/鮭缶

 昨夏他界した父のことをふと考えたときに、いくつかのキーワードを思い出すのですが、そのなかのひとつに「鮭缶」があります。

 スキヤキがとてもぜいたく品だった私が小学生のころ、鮭缶もやはりちょっとハレの食べ物でした。酒がひっじょーーに大好きだった父(けっきょくそれが命取りになったので私もじつは人ごとではないのですが)は、たいてい豆腐や千切り大根や煮豆をアテにして熱燗をやっていたのですが、たまに鮭缶を買ってきてとても旨そうにつまんでいたのです。そして、そのおこぼれを頂戴し、ついでにチビリと大人の飲み物を口にしていたのが、お坊ちゃま(笑)である私だったというわけ。

 先日コンビニで買ってきた鮭缶をしみじみ見てますと、たぶんおそらく缶のデザインの基本は40年前のままなのではないかと気づきました。赤と白の横ストライプのベースに鮭のイラスト。「これぞ鮭缶っ」という缶詰です。

 片口に「越乃あじわい・純米酒」をたっぷり入れて、綾部の白雲窯、村山光生氏のこだわりの猪口(縁の口触りの微妙な細工が…)に注いでグビリ、鮭缶の身の薄味が口に広がる、至福の一人酒。

 あ、肝機能検査、ぼつぼつせなあかん ^^;

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nino
12日/船場・堀江

 大阪のアメリカ村といえば、バブル前から若者の集まる町として有名になっていました。しかし、年数を経てアメ村はメジャーになり、そこで店を出すなどするにはそれなりの資金がいるようになってきたらしいのです。

 で、その後はアメ村の周辺に若者向けの店が広がってきて、いまやかつてのビジネス街である南船場や堀江あたりが中心になりつつあるらしい。大阪ローカルの「カジカジ」などというファッション雑誌や「Meets」などの情報雑誌でも取り上げられる機会が多くて、一種のあこがれのゾーンになっているのだそうです。

 私のようなおぢさんにはブティックなどは無縁ですが、飲食店には興味を引かれるところが目につきます。雑貨の店でもときどきオモロそうなところがあります。そして、以前にも書いたと思いますが、私のヘアカットは南船場にある「nino」という美容室でやってもらっています。古いビルの2階にあるそのお店の、通りに面した大きな窓から見ていますと、あ〜あ、あと30年若かったらなぁ、などとしみじみ思うのでありました。

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川西のケーキ屋さん
7日/ケーキ屋さん

 駅前商店街の寂しさを1月3日に書いたばかりですが、私の生活圏のあたりではそれとは逆にある種類のお店がどんどん増えて目立つようになっています。

 この写真は、川西市の県道沿いにあって、安くておいしいという口コミでたいへん繁盛しているケーキ屋さんですが、こういうケーキ屋さんがとても増えました。私のように甘いものをほとんど食しない者にとってはほぼ無縁とはいえ、てみやげにするときなどに買うこともあって、ま、どこの店のケーキの評判がよいのかはいちおう興味があります。

 そして、焼肉屋さんも目立ちます。それも、昔のように油と煙でギトギトしていそうな室内ではなく、すっきりと清潔感のあるインテリアで煙が広がらない構造になったテーブルがたくさん並んだ大規模な店です。焼鳥屋さんのチェーンも増えました。こちらはカウンターと少しのテーブル席のこじんまりとした店がほとんどです。肉をあまり食べない私としては、こちらもあまり出入りすることはありません。

 そして、美容院です。最近の若い人むきの店はどうも「白」がキーワードのようで、大きな広い窓と白のインテリアの店が多いようです。こちらも私は縁がないといいたいところですが、じつはいつもヘアカットしてもらっているのは、大阪南船場の美容院だったりしますので、こちらはちと興味あり :-)

 いっとき回転寿司の店がすごい勢いで増えましたが、価格の勝負から内容吟味に入ってきて、閉店するところも目立つようになっており、勝ち組と負け組がはっきりしてきたようです。ケーキや焼肉・焼鳥や美容院も、しばらくするとそういう時期になることでしょう。

 医療・福祉業界もさることながら、第三次産業の状況も激しく流動しているようで、そういう場で仕事をしていなくてよかったと、ふと思う新世紀の初頭。

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池田駅前
3日/駅前の正月

 今日の eyemoduleは近くの阪急電車の駅前で午後3時すぎに撮影したものです。すぐ近くには初詣ででそれなりに賑わう「呉服神社」があるのに、しかも今日は三が日でようやく晴天になっていましたのに、バスターミナルはこの閑散さなのです。

 地方都市の駅前の衰退が問題になって久しいようですが、都市近郊でもそれぞれの駅の周囲に同じような集客施設ができ、その規模やセンスの違いによって人の流れに大きな違いができているようです。

 私の職場のある川西能勢口駅には、阪急百貨店をはじめ若者や子どもたちを集めるテナントビルがたくさんあって、そのすぐ隣りであるこの池田駅の周辺にはちょっと勝ち目がないような感じです。以前はそれなりに賑わっていたのですが、諸行無常といいますか、時の流れといいますか、ここのところ大きなテナントビルがマンションに変わってしまったりもして、バスの数だけがなんとかヨソに負けないというだけの駅になってしまいました。

 同じような駅前開発を繰り返し、新しいところができると客足が遠のいて寂しい町になり、やがてさらに再開発して…。まさに20世紀のバブリーな雰囲気そのもののような景色だと思えます。

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お屋敷の門松
2日/正月飾り

 私の自宅のマンションのお向かいに、昨年新築されたお屋敷があります。いったい何部屋あるのか分からないような大きなお宅です。このお屋敷の、これまた巨大な門には、それにふさわしい門松が鎮座しております。

 私が子どものころのことを思い出しますと、たいていのお宅の玄関には、この写真のような立派な門松はめったにないものの、松を水引で包んだささやかな門松が両側にあり、上には玄関の大きさに応じた注連縄が飾られていたものでした。私のところは、喪中ということと、来月の引っ越し準備をいいことに今年は正月飾りをまったくしていないのですが、町を歩いてみましても、昔のような正月飾りをしているお宅がほんとうに少なくなっています。地方のほうではまだまだきちんとなさっているのだと思いますが、都市部ではレッドデータ的な風習になっていると感じます。

 これらの正月飾りを企業に売り込みにおいでになるある種のかたがたがおられるということを大人になって知りました。商店街の屋台で買う何倍かの値段をとって暮に置いていかれる、ま、まことにニッポン的な風習ではあります。なるほど、だから「縄張り」っていうのか、なんて(笑)。

 一種の文化でありますから、絶滅危惧になるのは残念ではありますが、それに付随した妙な慣習などは21世紀にはあまり持っていきたくはないと思ったりします。

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