よその施設や病院などからの視察が3組。そのなかには、この雨の中を淡路島からわざわざおいでになったかたもおられた。
午後からは施設の家族会があって、40人あまりのご家族。私が介護保険についてのお話をさせていただいた。いつも市中でやるより少し「牙を減らした」内容にしたものの、やはりみなさんのご心配な顔が目立った。
8月にオープンする市内のもう一軒の老人保健施設の要員になるスタッフの多くがウチでの研修や勤務が今日まで。明日からは新施設に移るということで臨時の終礼。いつまでたっても落ち着きのできない職場なのである。
で、やはりちょっとレジでは恥ずかしいかなと思ったので、ええい恥ずかしいついでやというわけで、遅まきながら宇多田ヒカル「ファースト・ラブ」も購入。ずーっと初めのころ、「Automatic」 がヒット・チャートに入ってきたころに「おっエエやん」と思ったものの、その後のあまりのブレイクに敬遠して今まで買えなかったCDだったのである。
若い人に受けようと思って今の曲を聞くのではなく、おぢさんなのにやはり乗りのいい曲はいいと思うのだということは、あえて書いておく必要がありそうである。
しかしなぁ、「せーんせにゆーたろ」がヒット曲になるとは思わなんだなあ。
おまけに、しばらく忘れていた「蒸し暑さ」がやる気を削ぐ。空白にしていた今週の予定表がみるみる埋まってしまう。
ああ、現実はやはり厳しい ^^;
飛行機は夕刻発だが、午後の早い目にレンタカーを返却し、新千歳空港でみやげ物の物色と遅い昼食。名残に地ビールを3本ほど飲んで、雨模様のなかをエアバスに乗って帰ったのだった。
まる6日間借りたレンタカー(シビック・フェリオ)は好燃費、サービスでカーナビがついていてオフシーズンなので一ランク下のクラスの料金、けっきょく 40000円ほどということで、これはかなり安くあげられたと思う。新千歳空港近くのレンタカー会社は、広大な敷地にとんでもない数の車を置いていて、ハイシーズンの繁盛をうかがいみることができる。都市部を除いて車が必要な土地柄だし、また車での移動にきわめてストレスの少ないところ、大阪では車を捨てた私も、北海道ではそのありがたみをじゅうぶんに感じたことだった。
典型的なリゾートホテルという雰囲気の宿をゆっくりと出て、常設の朝市に向かう。札幌の二条市場がほとんど観光客相手になっているようなのに比べてここはまだまだ地元客が多いというところ。数年前に一人で小樽にきて、ガイドブックの類なしに市街地を端から端まで歩き回ったときに見つけた市場である。私んちはカニやエビやメロンにはほとんど興味がなく、店の人たちには申し訳ないが、脂の乗ったホッケの開きやタラコなどを親の家に送った。雰囲気だけでも楽しい場所。
観光バスが数珠つなぎの運河周辺をざっと歩いて、これまた以前に行き当りばったりで見つけたソバ屋さんで昼食をとり、そのまま高速で札幌市へ。ロフトやハンズなど、大阪と変らぬスポットで娘の買い物につきあったのであった。
あ〜、今夜で長期の北海道徘徊が終わるのがまことに残念。
/温泉旅館/ 1 2 3 /病院/ 1 2 3
設備がよい ○ ○ × 質が高い ○ ○ ×
料理がよい ○ × ○ 期間が長い ○ × ○
値段が安い × ○ ○ 金が安い × ○ ○
昨夜の宿泊先の巨大温泉旅館は「2」のケース。風呂は、中で迷ってしまいそうなほどのものすごいもの、館内の設備は文句なし、そのうえ安い。しかし、食事はすべて「バイキング」といえば聞こえはいいが、要するにセルフサービスの、あまり旨いとはいえないもの。22日に泊った山間の鄙びた温泉は「3」のケースであった。「1」は豪華旅館としてマスコミにとり上げられやすい。昨年行った鹿児島県妙見温泉の雅叙園などはその代表であろう。
いちおう雨は上がっているものの、強い風の吹く荒れ模様のなか出発、同行者を新千歳空港まで送る。その後、支笏湖を見て千歳の「サケのふるさと館」見学。淡水魚の水族館は好きだ。近くの「ビア・ワークス・ちとせ」で地ビールを飲んで昼食、午後から札幌市の「開拓の村」。夕刻から小樽へきて「フィッシャーマンズ・ハーバー」でここの地ビールを賞味しつつ漁港直送の魚で満腹。体重がすこし増えているのもむべなるかな。
札幌の二条市場に立ち寄って同行者がおみやげを買う。この市場、歩いていると客引きのうるさいこと。観光市場化すればするほどこういうことになるのは、金沢の近江市場でも同じだった。はたして値段も安いのか。たらばガニ1匹7000円というのを3800円まで値切ったが、じつはもっと安いのではないのだろうか。雨で客が少ないのも関係したか。
そのあと時計台と道庁のレンガ建築を車のなかから見て、そのまま定山溪温泉、中山峠を通って洞爺湖、昭和新山を見物して登別温泉に着。さすがに有名観光地の巨大温泉旅館の迫力に圧倒された3日目の夜。
午後からは風雨が強く、街路樹が倒れていたりする悪天候だったが、温泉の気分のよさがそれに増す。
広くて空いていれば、気分もおおらかになって、200 キロほど走行しても疲労せず。
休暇はせいぜい二泊三日程度しかとれないものだったのだが、いろいろ考えてタイミングはいましかないということで今日から27日まで休んで北海道にきたのだった。
今日は、同行者と名古屋空港で待ち合わせ、そのため新幹線で名古屋まで出なければならず、つまり早朝に家を出て新大阪までいかなければならない。
で、前日に阪急タクシーに午前6時50分に迎車を予約。早朝迎車予約で送ってもらうと高くつくことを実感した初体験。そして、これからもまず縁のない名古屋空港の、自衛隊機を含む機種の多彩さに感激の初体験。乗った機体がエアバス321という初体験。着陸が旭川空港という初体験。そこで借りたシビック・フェリオのレンタカーには GPSがついていた初体験。
富良野のラベンダーはまだちょっと早かったのは残念だったが、残雪が目立ったまますこし噴煙をあげる十勝岳の麓の温泉はなかなか結構。携帯電話が圏外でちょっと不便なのは、たまには携帯電話の呪縛からも逃れられると考えればいいわけで…。
というわけで、27日までは「へそまがり北海道紀行」。
ここのままいけば衝突するなという状況で、たいていは私は避けるようにしているが、相手が避けて当然というような態度で平然と通り過ぎる人。少年らはもうどうしようもなくよけようとしない。
たまに私はみんなに「怪しい」と揶揄されるような服装ならびに顔貌をしているとき、わざと避けずに歩いてみたりするのだが、それでもダメ。なにかこう「相手が避ける」という空気を察する超能力でもみなさんお持ちなんだろうか。それともそういう余裕なんかぜんぜん持てないほど追い詰められているのだろうか。
嫌な世の中である。
それで、遠用だけの眼鏡を新たに作った。矯正度合も強めてもらって、着用すると夜でもウソのようによく見える。遠くを見るのにはほんとに楽になったのだったが、こんどはそれに伴って近くが見えない。新聞や本を読めないのはもちろん、食事のときにはオカズがぼやけてしまうのだ。
それで、仕事のときには従来の遠近両用、外出するときは遠用、歩いて外出で天気のいいときは度の入っていないサングラス、カバンに眼鏡ケースが2つも入った生活になってしまったのである。
朝から雨が降り、開会する午後には強くなってきたりして、いかに会場が駅前で駅からカサをささずにくることができるとはいえ、ちょっと入りが心配だったのだが、テーマが介護保険ということもあって、私はずっと強気の入りを予想、実質準備をしてくれた在宅介護支援センターの所長は用意した 300のイスの半分も埋まらなかったらどうしようと心配していた。
しかし、フタを開けてみたら、どちらの予想もはずれてしまった。エレベータが着くたびにどっとお客さんがおいでになり、けっきょくイスをすべて出し切ってまだ立ち見のかたが出るくらい。イスは 450あるそうなので、空席をさしひいても 400名以上はきてくださったことになる。
やはりこの時期、介護保険に対する関心が急激に高まっていることを感じた。シンポジウムのほうは、時間がたらずにコーディネータとしての私は消化不良。もう1時間くらいは続けていたかったのが残念である。
心斎橋を中心に、長堀橋から四ツ橋までの長堀通の地下に「クリスタ長堀」という、たぶん大阪でいちばん新しい地下街がある。いつきても人通りが多くなくて、オープンからまだ日が浅いのにいくつかの店は閉まってしまったりしている。金曜日の夕刻、雨が降っているとはいえ、梅田の待ち合わせメッカの場所などでは通り抜けることが困難なくらいに人出がある宵である。
いわゆるアメリカ村への経路にあたるのだが、アメリカ村方面へ行く若者たちはその途中にある店を覗きながら歩くのだろう。莫大な金がかかったと思われるこの地下街、困ったもんだ。
新潟県の酒蔵の工場長さんを招いて、杜氏さんのお話を聞きながらその蔵の酒6種を順に味わうという催し。一升ニ千円弱の普及版から一万円を超える精米歩合28%という純米大吟醸まで、ま、飲み放題とまではいかないものの、ほぼ堪能できる量をいただいたのであった。
酒もさることながら、店の常連さんの、しかし普段は話すことのない人たちと愉快な会話ができたのも愉快だった。
食べ物が少なかったので、強い雨は降っていたが、深夜までやっている旨いラーメン屋さんに立ち寄ってキムチラーメンを食い、文字どおり満足して最終バスに乗り込んだのであった。
お年寄りとそれほど密接に接触したことがあるのだろうかというほど、諸君は熱心に真面目に動く。まだまだきょうびの中学生も捨てたものではない。
で、困るのは昼の定食が食い盛りの中学生のために売り切れてしまうことである。今日は「親子丼」ということでよけいにみんながたくさん食べたよう。いつもの時間に食堂へ行ったら、大きな電気釜のご飯がすっかりなくなっていた。横で超大盛の親子丼をわしわしと食べている女子中学生が。まだまだ色気より食い気であるようだ。