世紀末・わんど覚え帳/2月下半期


江ノ電、併用軌道を行く(江ノ島・腰越間/1999年2月14日)


2月28日(日)/本屋さん

 歩いて5分ほどのところに中規模の書店がある。

 開店してからもう半年ほどになる。いつも買い物に行くコープに近いし、いままで町内に書店がなかったこともあって私はたいへん嬉しくて、以来、休みの日にはちょくちょく覗きにいくのだが、じつはまだ一度もこの書店で本を買っていない。今日も午後の気分転換に出向いたものの、けっきょくたいした時間つぶしもできず、もちろん買うこともなく店ほ出てきた。

 この書店は私の本屋さん観とちょっとずれているようなのである。

 店にビデオやCDの売場があったり、ちょっとした玩具を置いてあるのが、私には「ノイズ」と感じるようだ。それに、本の整理が悪く、ずぼらな客が乱した棚を整頓する姿もあまり見ない、要するに店をやっている人が本好きではなさそうな空気が感じられるのだ。

 「本屋さん」と呼ぶのはちょっと物足りない書店、そういう店が少なくないのも確かだが。

go top go end

2月27日(土)/人出

 ソフトウエアのアップグレード版が発売されたので、午後おそくから梅田のパソコンショップに買いに出た。

 阪急梅田駅から地下街を通って駅前第三ビル地下一階のショップへ、続いて地下街を戻って新しくできた HEPの前を通って阪急三番街紀伊國屋書店へ。若い人たちや家族連れでものすごい混雑である。給料日の直後の週末とはいえ、世間はほんとに不景気なんだろうか。それとも、例の「地域振興券」がもう動いているのか(だから子ども連れが多い?)。

 おまけに平日の人の流れと違ってたいへん不規則で歩きにくいので、用件だけをすませてそそくさと帰りの阪急の急行に乗り込んだのだった。

go top go end

2月26日(金)/わっ、もう月末

 書店を覗いたら、毎月28日発売のパソコン雑誌が並んでいた。

 週末だから、前倒しで金曜日の今日が発売日になったのだろうが、それでふと考えてみると、今月は28日で終わりだから、あっ、週明けはもう3月ではないか。翌日は私の誕生日で、なんと50才ではないか。とほほほほほ。

 短かい2月なのにさらにいろいろと予定が続いていて、そこに突然のアクシデントらしきものが加わったために、ほんとにあっという間の一ヶ月であった。

 なんだか急かされ焦らされているような今日このごろ。

go top go end

2月25日(木)/落差

 午後、帯広空港を出て関空に帰ってきた。

 すさまじく広広とした畑(らしき土地)が続き、人の姿がまばらで、コンパクトな空港のあるところから飛行機に乗って、降りたところが超巨大空港、難波で地下鉄に乗るのに人の波。

 たった2時間あまりでこの落差。

 狭いといっても日本は広い。

go top go end

2月24日(水)/ほっかいどう

 なぜかいま北海道帯広市にいる。  冷たい雨がけっこう強く降って、底冷えのする大阪を出たので、きっと北海道はとっても寒いのだろうなと覚悟してきたのだが、なんとなく肩すかしを食ったようなあんばいである。千歳ではコートがいらないくらいの好天。すぐに貸切バスに乗ったので、ほとんど気候を感ずることもなし。

 トイレ休憩した日勝峠では、さすがに空気は冷たかったものの、風がないので私はジャケットも着ずに車外に出てデジカメで十勝平野を撮影したくらい。

 さきほど、ホテルを出て駅前の居酒屋で夕食をとったのだが、行き帰りも大阪にいるときと同じ服装でだいじょうぶだった。もっとも、おそらく気温は氷点下5度くらいのはず。風がないので大丈夫だったようだ。

 北海道のかたからみれば「甘い甘い」と言われるだろうが、こちらのかたの薄着をみて、寒さに強い私なら、それほど構えることもなかったのではないかと思ったのであった。でも明日の最低気温は氷点下10度近いとの予想。

go top go end

2月23日(火)/携帯電話

 夕刻から大阪に用件があって出かけるため、ちょうど「梅田までこの電車が先着」という各駅停車がきたので川西能勢口駅でそれに飛び乗った。次の池田駅で、携帯電話でしゃべりながら一人の男性が乗ってきた。

 私の数メートル横に座った彼は、車両全体に響き渡るような声でしゃべりまくる。土木か建築関係の人で、猪名川町での仕事に関して「なんとか組」という同業者がズルをして仕事を横取りしたとかなんとか、もうほとんど内容が分かるほどの電話の声ならびにあけっぴろげかたである。

 ご丁寧に三国駅あたりでキャッチホンが入ったのを相手し、十三駅でもともとの相手に復帰、けっきょく梅田終点でしゃべりながら下車なさったのである。土地勘のあるかたはおわかりだと思うが、池田から梅田まで各停、その間ずーーーっと大声で電話でしゃべりっぱなし。

 「車内での携帯電話のご使用はほかのお客さまにご迷惑ですのでご遠慮ください」という車内アナウンスは、おまえのことゆうてるんだよ、おっさん。

go top go end

2月22日(月)/降圧剤

 何年か前から、なぜか血圧が高い時期があって、軽い降圧剤を服用していた。昨年あたりからそれもおちついたので、しばらく服用をやめていた。

 先週、ぬるめの風呂に入っていつものようにFMを聞きながら文庫本を読んでいると、とつぜん後頭部付近からじわーんという妙な感覚、もうすこしひどいと眩暈かなぁというような気分になった。ま、いろいろと懸案事項、腹立ち辛抱事案、どついたろか問題などが続いていて疲れ加減だったのは間違いなく、こういうときに危ないのかなあと思いつつ、風呂を出て落ち着いたところで念のため血圧を計ってみると、家でリラックスして、おまけにちょっと酒気帯びの状態にしては高すぎる。

 翌朝、起床直後の測定値も、いつもの安定したときよりかなり高い。このままほんとは嫌いである仕事につくともっと高血圧になりそうだと判断して、ひさしぶりに降圧剤を服用、そのまま数日続けている。ほんとは飲みたくないのだが、いま病気になるわけにはいかないので、大事をとるしかない。

 うーーーー年をとりたくないもんだぁ〜な。

go top go end

2月21日(日)/消費意欲

 ひさしぶりに、大阪南港にある超大型ボックスショップに買い出しに行った。

 ここは、ずっと日本の流通業のトップだったものの、最近急激に業績が悪化し、つい先日にはカリスマ創業者が社長を降りた大手スーパーが経営している店である。同じ品物が、全国津々浦々にあるそのスーパーで買うよりもさらに安いので、数ヶ月に一度衣料品や日用品のまとめ買いに行くのである。

 かつて私がこの店を知ったころには、今日のように日曜日の昼過ぎに行くと駐車場に入るのに並んで待たなければならず、店内でも大きなカートを持った家族連れで身動きがとりにくいコーナーもあるほどだった。

 しかし、前回も感じたことだが、ほんとに客が少なくなっている。車はすんなりと駐車できるし、レジも空いている。買い物をするほうには快適な空き具合ではあるが、いかに合理化した店といえども、ちょっとたいへんなのではないかと心配するほどである。

 不景気が続いて消費意欲が減退しているのかもしれないが、なんとなくこのスーパーのグループ企業の元気のなさを象徴しているように思ったのだった。

go top go end

2月20日(土)/漫画雑誌

 じつは、ただ一種だが漫画雑誌を購読している。私らの世代には「ビッグコミック」は同時代なのだが、その系列の「ビッグコミック・オリジナル」月2回刊である。「黄昏流星群」なんかがすこし身につまされることがあってちと悲しかったりしてとってもいいのだ。もっとも、まず読むのは「釣りバカ日誌」だったりする。

 その月2回刊の雑誌が駅売店に並ぶことの早いこと。あーーもう半月たったんだとあせるのである。

 職場の婦長、私の同年輩だが、彼女も「ビッグコミック・オリジナル」の愛読者だったことが分かったのは、ちょうど去年のいまごろだった。仕事ぶりの厳しさとの落差にちょっと眩暈を感じた。しかし、それについては、人のことを言えた義理ではないのかもしれなひ。

go top go end

2月19日(金)/春雷

 突然なんだか部屋が明るくなったような気がした。あれっ蛍光灯が別に点いたのかなと思ったとたん、かなりな音量で雷が鳴った。

 そういえば、天気予報で、寒冷前線の通過に伴って雷雨、といっていた。ふと「春雷」という言葉が浮かんで、しかし、まだまだ寒いし、この雷にそういう言葉をあてはめていいのかなと思う。

 帰宅して広辞苑で「春雷」を引いてみたら、その使い方が正しいことが確認できた。たしかに、立春はもう過ぎている。

 春だ。

go top go end

2月18日(木)/汚点あるいは…

 その電話がかかって「向かっていただいてますよね」と言われても、その意味を理解するまでしばらく時間がかかった。ショックだった。いままでの人生で、重要なアポイントを完全に失念してしまったことはなかった。そういう意味で今日はわが人生の「汚点」になった。

 朝早くから全力疾走しなければならない仕事が続き、間にいくつも唐突な用件ができて、たしかに忙しい一日であったが、でもそれはそれほど珍しいことではない。朝にはたしかに覚えていた。18日なので、パソコン関係雑誌の発売があり、早朝から開いている駅構内の書店「ブックファースト」でいつも買う月刊誌を買い、今夜は大阪で約束があることも確認していた。

 いつの間に忘れてしまったのか。汚点でもあり、あるいは、記銘力障害がぼつぼつ… ^^;

    ※ま、何を言ってもほとんど言い訳でしかないのだった。

go top go end

2月17日(水)/暖かい

 暖かくなるという天気予報は大当たり、今日の大阪はなんでも気温15度まであがったのだという。午後から訪問診察に出たら、車のなかは温室状態、軽くクーラーを回さなければならなかった。

 ぼつぼつと梅の開花のニュースが入り、街の植木屋さんの店先も色をとりもどしてきている。職場の施設の入所者のかたに熱発するかたがどんどん増えて、目が回りそうになったのがほんの10日ほど前だったのがウソのようである。

 そのままコートを着て出勤したものの、帰宅には暑すぎるかもしれない。

go top go end

2月16日(火)/寒鰤

 ふと旨い刺身が食べたくなって、帰り道に川西能勢口駅前のショッピングセンター地下の行きつけの魚屋さんに向かったら、残念、火曜日はセンターの定休日であった。

 では、池田の商店街の中ほどにある魚屋さんへ行こう。いつも乗るバス路線より遠まわりになるが、駅前から次のバス停までの途中になるので、駅を降りて商店街を歩いた。

 川西の店は、そこそこ旨い魚が安いが、池田のほうはちょっと高いけどかなりいい魚がある。で、期待に違わず見るからに旨そうな寒鰤のお刺し身。三人前くらいで 800円だから、それほど贅沢でもないだろう。

 いそいそと持ち帰って湯上がりに純米酒のアテにその一切れを口に入れた。うひひひひひ。

go top go end

2月15日(月)/声、でかいだけでは

 ま、私の個人的な好ききらいだけではあるが、毎日午後10時から見ているニュース番組の解説のおぢさんの声のでかいのにはちょっと不快感を持ってしまう。たまには「言いたいことは分かる」ときもあるのだが、あの言い草は反感だけを増やしているのではないかと思える。

 私も昔は大きな声で人を非難することが多かったのだが、そういう場合にはたいてい内容には同感を得られず、単なるパフォーマンス的に見られてしまうように、ある時期に気づいてしまって、その後はよほどキれたときでなければやらなくなった。そしてやってしまうと後味の悪さだけが残る。

 人が悪くなったとも言えるのだが、最近はぢくぢくねちねちと責めることに快感があったりして…。

go top go end





ページの先頭へ
「世紀末・わんど覚え帳」の目次へ
湾処屋摂霞亭へ
湾処屋のホームページへ