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1986/5/2〜5

川俣キャンプ場
栃木県塩谷群栗山村川俣
0288(96)024


5月2日(金)曇り

今年のキャンプ開きである。午後1時出発。初めての二泊キャンプ。

東北自動車道を北上。日光宇都宮道路の日光ICを降り、霧降高原を経由して新緑の瀬戸合峡へ。3:30到着。とりあえずテントが張れますよ、と言うような、なにもない川沿いのキャンプ場だった。わが家以外にテントが4〜5張り。グルっと林に囲まれてなか なかワイルドでよいのだが、山の奥に工事現場があるらしく、なぜかキャンプサイトと渓流の間が工事車両用の道路になっていた。

薪は拾い放題。子供達もすっかり焚火のファンになっている。巷ではコールマンのツーバーナーが流行ってきたが、料理も焚火にこだわりたい。夕食はバーベキュー&麻婆春雨。自然の静けさに浸って、深夜まで焚火の火を見ながら、酒を酌み交わした。と言いたいところだったが、キャンピングカーで来ていたグループがとなりで騒いでいた。もう少し回りのことを考えてほしいな。

5月3日(土)快晴

朝食後、奥鬼怒温泉郷に行くことにした。お昼のお弁当にじゃがいもの塩煮をつくって、いざ出発。車で女夫淵温泉まで入り、そこから1時間30分(5Km)ほど山道を歩く。崖づたいに歩いたり、枝をつかんでよじ登ったり、子供の足ではけっこうハードなはずだが、にこにこ楽しそうだ。八丁の湯では露天風呂にはいる。奥鬼怒の名所だけにハイカーで大混雑。せっかくの秘湯もちょっと興ざめ。鬼怒川沿いの風景と目にしみるような新緑だけは最高だった。

夕食は久しぶりのシーフードカレー。

5月4日(日)晴れ

チャーハンとカップラーメンで朝食後、川俣温泉から奥鬼怒林道で戦場ヶ原へ。奥鬼怒林道は未舗装部分も多く、道の真ん中に大木が倒れていたり、峠付近に車が一台崖の途中に引っかかっていたり、けっこうハード。途中の売店で、熊、鹿、鴨の肉を食す。珍しいだけで味はいまいち。金精峠から丸沼高原へ。ドライブインでおそばの昼食。白根温泉「加羅倉館」で入浴。これがひなびたお風呂で、お湯が良くて、地元の人もあったかくて、混浴で。

と言うわけで、沼田ICから関越道に乗り帰路へつく。走行距離459Km。

キャンプガイドの情報も今に比べたら、ずいぶん少なかったので、地理的な場所だけはわかるが、ほとんどが着いてからのお楽しみだった。ただ遊びのプランはしっかりと練った。計画のたて方次第で、楽しさがなん倍にもなるし、思い出深いキャンプトリップになる。

白根温泉「加羅倉館」は、この後もスキーの帰りなどよく利用した。しかし今は、建物が新しくなって、混浴もなくなり少し風情がなくなった。でも、お湯の良さは変わっていない。

僕が35才、郁子34才、長男は元気が8才、元子は小学一年生6才、麻子は年中さんで4才と2カ月だった。


1986/7/19〜20

奥長瀞キャンプ場
埼玉県秩父市小柱
0494(62)1709


7月19日(土)曇り時々小雨

超多忙続き&十二指腸潰瘍、6月8日に宝川温泉に日帰りして以来遠出もしていない。ストレスが溜まりまくっている。と言うことで、無理やり休暇をとってO氏ファミリーと近場にキャンプにいくことにした。

関越道を花園ICで降りて長瀞方面へ。秩父鉄道の皆野駅からわずか15分、荒川畔のキャンプ場のはずだ。どうも天気が良くない。自主休暇のせいか、O氏のせいか?おまけに地図とガイドブックを忘れてしまい、たどり着くのにひと苦労。イライラしている、落ち着け落ち着け。

道に迷った挙句、3:00すぎに到着。テントサイトは川原、下は石ころ。僕らのほかに誰もいない。雨の日にわざわざキャンプに来る奴もいないか、ハハハ。O氏はキャンプ場着くなり寝てしまっている。ほとんど参加していない。

二家族合わせて6人!の子供は雨でも関係ない。川でバシャバシャ遊んでいる。元気が元気だ。夕飯はバーベキュー、なんといっても簡単です。

7月20日(日)終日小雨

いつものように早起きして焚火をおこして飯合で飯を焚く。朝は豚汁。雨あしが強くなったので、タープの下ですいか割り、みんな大喜びだ。昼食後、早々に引き上げる。

遠くのキャンプ場に行かなくても、キャンプは楽しめる。穴場を探して、ハイシーズンをはずして、人が少なければ、のびのびできる。雨もまた良い。しずかで本当に落ち着けるものだ。
前年にシーズンオフのクローズドされたキャンプ場の楽しみを知ってしまったので、ハイシーズンの、人だらけテントだらけの、キャンプ場ガイドで大きく紹介されているような有名キャンプ場には行く気がしなくなり、アウトドア誌のちょっとした記事やコラムなどを参考にして、穴場キャンプ場をチェックするようになった。


1986/9/13〜15

大鳩園キャンプ場
埼玉県入間郡名栗村上名栗
0429(79)0801


9月13日(土)曇りのち大雨

近所の小学生カズ君を誘って、昼すぎに出発。HONNDAインテグラに大人2人と子供が4人。あいにくの雨。川越、飯能を通過し現地に午後2:30到着。大鳩園キャンプ場は名栗川に沿って縦に長いのキャンプ場なのでサイトのよってずいぶんと雰囲気が違う。車を駐車場に止めて崖を下らなければいけないが、上流のサイトのほうが静かでGOODである。サイトは土と砂利。
あいにくの雨。タープの下で焚火をしながらの食事のしたく。夕食は串焼きバーベキューとスペアリブ。2カ月ぶりの外飯はやっぱり最高です。夜半から大雨。タープが燻されいい匂いに仕上がりました。スモークタープのでき上がり。

9月14日(日)曇りのち雨

昨夜の雨はなんとかあがったが、ちょっとさえない曇り空。朝、裏手の山の斜面に薪を集めにいって、アクシデント!右足親指の生爪を剥がしてしまった。不用意にサンダルで行動していたためだ。BePal中年としては失格!!郁子に連れられて、部落まで薬屋さん探しに、悲惨なキャンプになりました。朝食は飯合飯と豚汁。

子供達は雨にもかかわらず、一日中川遊び。元気だけが取り柄の子供達。夜のメニューはシーフードカレー。また雨が降りだした。

9月15日(月)曇り

朝食はご飯とコーンクリームスープ、おしんこ。お昼用にじゃがいもの塩煮をつくって、キャンプ場を後にする。正丸峠から名栗ラジウム温泉へ向かう。
途中、子の権現(ねのごんげん)という看板。おもしろそうなのでちょっと寄り道。未舗装の林道をボディの底をすりすり20分。そこから徒歩で5分。山門を入ると左右に仁王像、大きなわらじが印象的だった。
名栗ラジウム温泉でひとっ風呂。しかし大人1000円、子供500円は高すぎるよ。

愛車、HONNDAインテグラに大人2人と子供が4人&キャンプ道具と食料。普通の乗用車でもルーフキャリアをつければけっこう荷物を積載できる。いわゆる4WDじゃなくともオートキャンプは楽しめる。いろいろ工夫をするのもキャンプライフのおもしろさです。お金をかけず、道具に頼らないシンプルなキャンプをおすすめします。


1986/11/3〜5

奥塩原キャンプ場
栃木県塩谷郡塩原町湯本塩原前国有林 
0278(32)5292


11月1日(土)晴れ

秋はやっぱり紅葉。ちょっと遅いかもしれないが、キャンプ納めを兼ねて塩原温泉へ。

浦和ICから東北自動車道を北へ、西那須野塩原IC到着PM1:00。はじめは、いまでは超有名な「塩原グリーンビレッジ」でキャンプをするつもりだったが、管理されすぎて僕らのキャンプスタイルには合わなかった。直火も使っちゃいけないというし…。というわけで、キャンプ場ガイドにチラッと載っていた「奥塩原キャンプ場」をめざした。この頃は特に予約とかもうるさくなかったし、とりあえずいって見ることにした。途中、怪しげな鍾乳洞「源三窟」を観光して奥塩原(新湯)から日塩もみじラインに入る。
その頃はキャンプサイトの手前に料金所があったので、入るのに有料道路料金を払わなくていけなかったが。
ツーリングのライダーがふたり、テントをはっていた。クローズされていたが知る人ぞ知るキャンプサイトのようだ。
広ーいフィールドが僕らの貸切だ。子供たちは大喜び。(もちろん僕らも)落ち葉を集めたふかふかベットが気持ち良かった。夜は真っ暗。そのなかで焚火の火だけが、明るく僕らを照らして揺れている。星も輝いていた。明日もきっと晴れに違いないゾ。

11月2日(日)晴れ

朝食後、新湯「中の湯」、塩原「もみじ湯」と温泉のはしご。箒川の紅葉は真っ盛り、真っ赤な紅葉に包まれての露天風呂は最高。川魚料理屋の釣堀で「にじ鱒」を釣った。誰でも釣れるのだが、初体験の子供たちは大はしゃぎ。夕食のメインディッシュ用に捌いてもらう。
キャンプサイトに戻って、遅い昼食はお好み焼き(もちろん焚火で)。そして日塩もみじラインの先にある「白滝」を観光。晩秋の塩原は日が短い。あっという間に周りは真っ暗だ。ランプと焚火の火の中で夕食。コトコトと煮込んだシーフードカレーそしてにじ鱒。化粧塩をして串で焼く。魚が嫌いなはずの子供たちもぺろりと食べてしまう。焚火料理はだだの魚も10倍おいしくしてくれる。みんなのニコニコ顔。ちょ〜幸せ。

11月3日(月)晴れ

そうそうに朝食をすまして帰り支度、9:00にキャンプ場を出発。せっかくの楽しいキャンプも渋滞に遭ってしまうと半減してしまうからね。途中、露天風呂にはいる。100円払えばどこでも入り放題。箒川沿いの野趣にとんだ露天風呂がいろいろ。「岩の湯」と「不動の湯」をまたまたはしごして、帰途につく。自宅到着PM1:15、あっというまに下界。わずか2、3時間前の光景が嘘のようなデジャブーのような……。

昨年の菖蒲が浜キャンプ場に続いて、またまたクローズドキャンプ場へいってしまった。楽しかった。そしてこころが100%解放された。この二回の経験で、僕らのキャンプスタイルは決まってしまったようだ。
管理されない自由なキャンプ場。焚火。シンプルキャンプ。自由にキャンプするということは当然個人の責任だ。
ごみはもちろん、焚火の後始末も灰を持ち帰るなど痕跡を残さないようにしている。なによりも自然に溶け込んで自然のなかにおいてもらう、そんな気持ちがいちばん大切なように思う。