大阪神戸ぶらり旅


2002/1/13

年明け早々の3連休。
できるだけ溜まった仕事をしたいと思いつつも、1日ぐらいは遠出したいというもの。季節が良ければ長距離ツーリングと洒落こむところだが、それも叶わず。
というわけで、友人の神代氏とともに、久しぶりの鉄道&バス旅行を楽しむことにした。

土休日ダイヤでは深夜バスが走らないので、岐阜駅までは愛車に跨る。
1週間ぶりの起動で、アイドリングに時間がかかる。
冬にしてはうららかな日差し。とはいえ、長良橋の温度計は1度。岐阜公園あたりでは路面アイスで驚かされた。駐輪場に到着して手配を整えたのは8:05。新岐阜改札集合の約束時間を5分越してしまった。
が、神代氏も遅刻モードゆえ、携帯メールで連絡しつつ、まずは新岐阜BC内のうどん屋にて朝定食を食べる。玉子ご飯とみそ汁と魚。なんか、かえって新鮮。
食後すぐ神代氏と合流。車内食を調達してからバス停へ向かうと、大阪行きのバスは既に配車されていた。

エアロクイーンMV。塗装からしても、貸切転用車としか思えない。車内に入ると、その推測は確信に至る。だって、ガイドもたれがあるんだもの(笑)。
大阪日交さんが3列車で、岐阜バスが4列車なのも大いに頷けた。3列車便でないのは残念だが、仕方あるまい。
最前列をリザーブしたが、助手側は冷蔵庫が高くそびえ、視界を奪う。がびーん。

飛び込み乗車が多く、運転手氏は発券に大わらわ。5分以上の延発になったのも仕方ない。そんなこととは関係なく、いきなり祝杯をあげる(を〜い)。
東陸橋は使わず、茜部中島まで南下してから21号経由で、岐阜県庁。
時間帯的にも曜日的にも利用者は当然ゼロ。気持ち、トイレ休憩をとった。
乗車がないことを確認して、運転手氏に1-CD席も利用させていただけないか尋ねたところ快諾していただく。その結果、実質的に2列シート車となった(笑)。
県道を柳津から羽島へと繋ぐ。岐阜羽島ICから名神へ。

久しぶりにバスで名神を走る。渋滞もなく、快適な道中。
黒丸での休憩は5分。トイレへ行きバスの写真を撮っているとすぐ発車時刻である。 少し気忙しかった...

本線上は相変わらず支障なし。神代氏と、バイクやEBSの話をしていると、アッという間に時が過ぎていく。白バイライダーとの友情秘話を早く公開して欲しいものである。
それにしても、EBSや車掌時代の話が(多分)耳に入った運転手氏。「何者!?」と訝しんでいたことでしょう(笑)。
豊中ICから池田線へ繋ぐ。このあたり、昼間に乗客として走ったことがなく、新鮮であった。

梅田ICのビル貫通ランプを横目に、池田線から環状線へ入る。直前には鬼太郎イラストの日交さん。OCATビルを横目にランプに入ると、ビルの内部へ共に吸い込まれていった。
ほとんどの乗客がここで降車していった。私達は、なんとなく、そのまま弁天町へと向かう。

大阪ドームを横目に走る車中、本日の行程について話し合う。
そう、決まっていたのは「バスで大阪へ行ってアーバンライナーで帰る」ことだけだったのだ♪

弁天町に着き、運転手へ御礼を言いつつ降車してもなお、行き先が決まらない。
とりあえず、鳥取行きバスとの並びを撮る。その間も考えは纏まらない。
改札口へ向かえば何か案も出るであろうと歩き出す。地下鉄からスタートするならば、スルッとKANSAIの1日切符かなにか欲しいなぁと話していたが、少なくともまわりには見あたらず。縁がなかったことにして、JR弁天町駅へ向かう。

アテもない行程なので、Jスルーカードを仕入れる。神代氏に倣ったものだが、彼は購入後すぐ、ほとんど未使用の買い置きJスルーカードと衝撃の対面を果たすのであった。合掌。
梅田を目指すということで、外回り線に乗る。が、西九条で発作的に降車。突然、桜島線に乗りたくなったのだ。
桜島に至り、桜島線制覇!
USJのラッピングが施された103系。どんなに飾っても、走り出すと103系。ド派手な列車で、再び梅田を目指す。

が。ユニバーサルスタジオ駅にて、またしても発作再発。いきなり下車する。
なんたる計画性のなさか!、主体性のないことか!
しかし、気ままな旅行というのも、また、良いものである。

もちろん、ユニバーサルスタジオ駅で降りたと言っても、USJへ遊びに行くわけではない。
証拠写真を撮っただけで、そのままバス停へ直行する。案内表示を見ると、随所に出発しているのが分かる。そのなかで、私達は三ノ宮を目指すことにした。
が、昼間は運行が少ない。至近で出発するのは、伊丹空港とOCAT行きだけ。
ここまで歩いて来て駅に戻るのも哀しいし、OCATに戻るのもなんなので、伊丹空港行きのOKKさんに乗る。

一番前をgetしてご機嫌。
ほどなく発車。乗客は我々2人。貸切バスなら1人900円は安い。ただバスなのがちょこっと勿体ない。なにしろ、バスの車内は前輪までで完結している。。

淀川左岸線から大阪港線、環状線と繋いで、池田線へ。豊中あたりの舗装工事で渋滞したものの、ほぼ定時で大阪空港着。
普通の乗客とは異なり、チケット売り場は素通り。そそくさと、昼食をとることにする。強気の価格設定だったのでミックスサンドでお茶を濁そうとしたら、量が...嗚呼。
そのため、飛行機見物はポップコーンを片手に。しばらくたって、二階建て飛行機やたら長い飛行機に遭遇。後者は、手前の機体との対比が、まるで親子のようであった。

やがて、長い飛行機が滑走路へと向かい、やがて北へむき直して離陸
つくづく、よく浮くなぁ、と感心してしまう。

ひとしきり飛行機見物をして、バス停へと向かう。今度こそ、三ノ宮へと向かう。
並んでいてくれた神代氏に燃料を進呈した我が右手には...乾杯〜。
池田線を南下、豊中から名神に入る。今日だけで豊中通過は3回目(笑)。
一番後ろの席で悠々とした道行き。ただ、リムジンバスってやっぱ運賃高くないかな!? 気のせい?

ちょこっとホカホカしながら、心地よく三ノ宮着。てくてくと歩いて、三ノ宮・花時計前駅へ。ずいぶん深い地下へ潜って、神戸市営地下鉄海岸線に初乗車。
それにしても、駅名長いねぇ(笑)。
走行音が京都の東西線にそっくりだった。ATOなのも一緒。

新長田に着き、時間を節約するためにJRを利用することとする。目的地は舞子。そう、明石海峡大橋を見に行くのである。
207系に揺られてしばし。予想以上に早く到着した。

改札を出て、南へ向かうと、明石海峡大橋が眼前に現れる。曇りがちの天気ゆえか淡路島が霞んで見えるが、これもまた一興である。
スケールの大きさに驚きつつ、案内板に従って高速舞子バス停へと向かう。もし可能なら、大阪までバスで向かおうというわけである。
エスカレーターを上り、橋脚を眺められる踊り場を経て、更に階段を登ると、高速舞子バス停。予想以上にアクセスは良い。
目の前に広がる高速道路。折しも、南海の徳島線が通過していった。徐々に夕闇が足音をたてる時刻。バスで大阪へ向かう野望は、「このバス停からは乗車できません」という看板によって葬り去られた。

電車で大阪へ戻ることとして、見物のためにひとまず反対側のバス停(淡路島方面)へ向かう。
バス停の南端へ行くと、橋がよく見える
予想以上の乗客でごった返すバス停。徳島行きのJRバスは、指定席確保客を乗車させた上で補助席いっぱいまで乗せて、乗り切らない乗客を残し発車...スゴイなぁ。

その直後、背後にバスの気配を感じる。山陽電鉄の観光バス顔キュービック。即ち、パッと見た目はごく普通の路線バスが停まっている。見ると、岩屋経由。ということは、プチ海峡旅行が楽しめる。
「乗る?」「乗ろうか」...勢いで、バスに乗り込む。相変わらず計画性のかけらもないが、それが楽しい。

一番後ろの席を確保して、景色を眺める。海上から見る(イチオウ)神戸の夜景も、また一興。
快調に走り抜け、淡路ICで高速を降りる。急な坂を下りて海岸端を走り、ほどなく岩屋ポートへ到着。

とまれ、周りは暗い。しかも、そろそろ帰りの時刻が気になり出す。次の高速舞子行きを陣取る。神姫バスのエアロである。発車までの間、神代氏に橋の写真を撮ってきてもらう。
復路は最前列を確保して、前の展望を楽しむ。ほんと、夜景が綺麗であった。
というわけで、海峡を渡ってきた。昼間から半ば冗談で海峡渡ろうか話していたが、まさか本当に渡るとは。我ながら驚きを隠せない。駅へ向かう途中で見た虹色のイルミネーションも綺麗。

しかし、感嘆に浸る余裕はない。とりあえず、急ぎ大阪へ戻らねば。
といいつつ、JRではなく、舞子公園駅から山陽電車に乗る。
すぐ直前に特急が行ったばかりだったので、しばし待つ。そして現れたのは、阪神電車の新車。前向きシートに座って快適な大阪行きとなった。
話しているうちに、地下へ潜り、神戸高速線内に入る。高速神戸では、阪急の特急車と並ぶ。4分差で先発したが、梅田到着では...キビシイだろうなぁ。。
阪神線内に入りしばらく、再び地上に出る。隣の神代氏は大石通過あたりから夢の中。
Train Simulatorで逆向きは運転したことのある阪神電車。徐行の様子など、妙に懐かしかった。
19:17、終点の阪神梅田に到着。神戸市営で買ったスルットKANSAIのカードを投入すると、残高不足。うーむ。これは...以下自粛。

この時間に梅田へ帰着できたので、帰れないという心配はなくなった。御堂筋線で難波へと向かうことにする。
難波では、真っ先に帰りに利用する近鉄の特急券を購入。私にとっては珍しい、アーバンライナーのレギュラーシートである。

帰りの席を無事確保して、プチ食い倒れツアーを敢行する。といっても、いつものルート。
かに道楽、づぼらやの前を通って、金龍ラーメン。薬味を控えめにしたつもりでも、なぜかいつも辛〜くなってしまう。それがおいしくて吉なのだが。
辛い汁をすすったあと、「大タコ」へと向かう。古賀というのが屋号らしい。
2人で10個入りを食べる。熱くて猫舌の私には辛いのだが、冷めるまで待てないおいしさ。タコの大きさに毎回幸せを感じる。
戎橋を経由して、南下。阪神高速をくぐり、南海の駅へと向かって歩く。神代氏が豚まんを所望していたのである。
豚まんではあるが、551の蓬莱を素通りして、二見の豚まんを買いに行く。蓬莱とはひと味違うおいしさが魅力なのだ。

無事買い出しを終え、発車時刻が近くなってきたので近鉄難波駅へと向かう。
コンコースの売店で大阪土産(たこ焼きプリッツ)を買い、乗り場ホームへ降りると、乗車するアーバンライナーは既に入線していた。
もう14年目になる車両とは思えない素敵な電車。後継車がより魅力的なものであることを切に祈る。
車内に落ち着いた私達は、打ち上げモードに入る。食道楽はまだまだ続く。
神代氏は豚まんとビールにご満悦の様子。
話し込んでいると、あっという間に奈良盆地を通過した。新青山トンネルもほとんど意識せぬままくぐり、平地へと駆け下りて行った。
津に停車したものの、それすら記憶のかけらでしかない。話して話して話しまくっているうち、近鉄名古屋に23:07着。

岐阜への終電まで余裕があるので、神代氏につきあって金山へ向かうこととする。
すると、新名古屋駅の発車案内に「普通 金山」の予告があった。珍しいので、これに乗ることとする。停車駅案内が涼しい限り(笑)。

列車が来た。私達の好きなパノラマカーではないのが残念だが、それは贅沢というもの。終点金山へはほどなく到着。

ここで神代氏と別れ、岐阜に戻ることにする。最終特急の後展望席で星空を眺めながら、荒唐無稽な小旅行を振り返るのであった。

新岐阜に着き、駐輪場へと向かう。深夜は2輪規制があるので進路に注意せにゃ...と思いながら解錠する。
そして、アイドリング開始....しようとすると、鍵が廻らない。よく見ると、鍵が曲がってしまっている。管理人のおじさんからペンチを借りて悪戦苦闘、無事エンジンがかかるまで20分近くかかってしまった。寒かった〜。

そんなこんなで、下宿着は25時。
疲労度は高かったが、満足度も高い一日であった。


文中引用の写真提供:神代氏


 岐 阜→弁天町(バス)2700円 [岐阜バス]
 弁天町→ユニバ (JR) 160円
 USJ→大阪空(バス) 900円
 大阪空→三 宮(バス)1050円
 花時計→新長田(神市) 260円 [神戸市交通局]
 新長田→舞 子(JR) 210円
 舞子BS=岩屋ポ(バス) 800円(往復)
 舞子公→梅 田(スル) 820円 [山陽〜阪神]
 梅 田→難 波(大市) 230円 [大阪市交通局]
 難 波→名古屋(近鉄)3250円(回数券)
 新名古→金 山(名鉄) 180円
 金 山→岐 阜(名鉄) 650円(回数券)[特別車]

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